生稲晃子議員と池上彰氏

 アフター選挙。

 動画投稿家・ガーシ―氏(50)や、お笑い芸人・水道橋博士氏(59)の当選に芸能メディアは注目し、選挙特番を無難にこなした感のある爆笑問題の太田光(57)に対しては、「(特番のMCの)長期政権を狙っている」(『ニッポン放送ラジオビバリー昼ズ』で高田文夫談)と“らしさのなさ”に冷ややかな声も。

生稲晃子は資質や勉強が足りていないから断った

 東京選挙区で当選した元おニャン子クラブの生稲晃子参議院議員(54)とキャスターの池上彰氏(71)の“場外乱闘”も、アフター選挙の話題としてくすぶっている。

 きっかけとなったのは、テレビ東京系の選挙特番『池上彰の参院選ライブ』での“池上発言”。生稲議員がすべてのテレビ番組のオファーを断り、個別インタビュー取材を一切受けないという対応をしたことに残念だと明かし、その事情を明かしたのである。

 ざっとそのやりとりを振り返る。

池上氏「自民党の生稲候補に関してはですね、安倍さんの事件が起きる前に是非、この番組に出演していただきたいとお願いをしたのですが、この番組だけではなく、すべてのテレビ局のインタビューに応じてはいただけないという結果になってしまいました。さあ、どうなんでしょう?」

取材記者「どうして生稲さんが中継に出ていただけないのかを陣営の関係者に取材したところ、匿名を条件に答えてくれました。陣営の方が“生稲さんは国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないからだ”というふうにおっしゃっていた」

 スポーツ紙選挙担当記者が次のように続ける。

「言わなきゃいいのにな、と思いましたね。池上さんのどこかに、アイドル出身だから、と甘く見ている感じがしましたね。テレ東の取材に情報を漏らした関係者にも、そんな思いが見てとれますね。たとえそうであっても、新人議員なんて資質があるのかもわからないし、勉強もこれからですよ。池上さんも、どんな理由があれ、有力候補として取材を受けてほしかった、と残念そうに懇願するにとどめておけばよかったと思いますけどね」

いきなり抗議文、という透けて見える“怒り”

 ちなみに、取材記者であるテレ東の官邸キャップは政界に深く食い込んでいる人物で、

「二階さん(自民党前幹事長)の食事会にもよく出席して、情報収集に余念がない人ですよ。生稲議員の周辺が、本人の資質などに言及したのは間違いないと思いますよ。うそをつく人でもないし、理由もないので」(民放報道記者)

生稲晃子議員のツイッターに掲載された、池上彰氏への抗議文

 池上氏の発言に腹を据えかねたようで、生稲議員側はツイッターで、抗議文をわざわざ添付し、テレビ東京プロデューサー宛てに送付したことを報告した。

「生稲議員の名誉のため、という気持ちはわかりますが、いきなり抗議文というのは政治問題化しすぎ。経緯の説明を求めたりする質問状にとどめて、それから次の段階にいけば、共感も得られやすいんじゃないでしょうか。生稲議員の温和なイメージと、それを支えている人のそうではないイメージのギャップを感じてしまいましたね」(前出・スポーツ紙選挙担当記者)

 ついつい口を滑らせてしまった池上さん、いきなり抗議文を送りつけた生稲議員サイドの対応。

 生稲議員が議員としての資質を磨き、勉強を深め、遠くない将来に政策論争や公開討論の場で池上さんにひと泡吹かせる日が来ることを、有権者として願う。

〈取材・文/薮入うらら〉