ゆたぼんの日本一周『スタディ号』(本人のYouTubeより)

「ゆたぼんスタディ号」で日本一周の旅に出ている“不登校YouTuber”の少年革命家・ゆたぼん。6月30日に東京を出発したのち、関東地方を制覇し、現在は中部地方にまで足を伸ばしているが(7月20日現在)、“当初の目的”から逸脱した旅の現状に、ネット上ではツッコミが飛び交っているという。

 ゆたぼんは昨年12月、「ゆたぼんスタディ号で日本一周して日本中の人に元気と勇気を届けたい!」というクラウドファンディングを実施し、目標金額380万円を超える487万円の資金調達に成功。6月30日から日本一周に出発し、ブログやSNS、YouTubeチャンネルを通して、旅の様子を随時発信している。

「楽しまなあかんっていうことですね!」

「クラファンの募集ページによると、ゆたぼんは『不登校の子やその親御さんたちと直接会ったり、いろんな人たちと会って学びながら、多くの人たちに元気と勇気を与えたい』という思いから、このプロジェクトを始動させたそうです。

『ゆたぼんスタディ号』とは、その名の通り≪勉強をする車≫で、この日本一周自体を“勉強”と捉えているんだとか。当初公開されたイメージ図を見ると、車内には机とソファ、サンドバッグが設置されており、ここで全国各地の不登校児を中心に、さまざまな人たちと交流するのだろうと予想されました」(芸能ライター)

 しかし、動画「【東京編】ゆたぼんスタディ号で日本一周スタート〜1/47」を確認すると、スタディ号の内部は、「イメージ図よりずいぶん狭い印象で、サンドバッグとソファ、戸棚は置かれているものの、机はなし。特に気になったのは、窓もエアコンもない点です。平年より厳しい暑さとなっている今夏、とてもじゃないけれど、この車内で何かをするなんてことは考えられない」(同・前)という。

 そして、実際に旅の様子が公開されると、今回の日本一周が、不登校児に会うことではなく、各都道府県の観光地をめぐり、クラファンの支援者たちにご飯を奢ってもらうことがメインの“お遊び旅行”であるという実態が明らかになってきたのだ。

「例えば、東京の次に訪れた神奈川の動画で、ゆたぼんは『湘南サドベリースクール』というフリースクールを見学したと報告し、≪みんな自由で最高でした!≫と感想を語っていましたが、子どもたちと交流する映像は一切なし。

 その後は、“迷惑系YouTuber”のへずまりゅうらと、横浜中華街で中華料理に舌鼓を打ち、『よこはまコスモワールド』でお化け屋敷や大観覧車などのアトラクションを楽しんでいました。クラファンで100万円を支援した赤汁王子から、≪今日は何を学んだ?≫と訊かれると、≪楽しまなあかんっていうことですね!≫と笑顔を見せていたものの、不登校児との交流はどうしたと、ズッコケた視聴者は多かったのでは……」(同・前)

 続いてやって来た千葉の動画では、元プロボクサー・西島洋介とマルチタレント・アンナのスポーツバー「an」に来店したゆたぼん。以前から親交のあるアンナに、店の人気メニュー「チャンピオンバーガー」をふるまわれ、≪3150(サイコー)!≫とカメラに向かってポーズ。

 翌日には、成田山新勝寺にも足を運び、御朱印をゲットしていた。またブログやTwitterでは、アンナ宅でBBQを行ったことや、クラファンの支援者に鰻の名店「上町菊屋」に連れて行ってもらったこと、さらには「成田ゆめ牧場」でソフトクリームを食べたことも報告している。

「茨城の動画は、その大半が牛久大仏の見学。その後は、スタディ号内で水戸納豆を試食していました。一方、栃木の動画では、日光東照宮、華厳の滝を訪れ、ゆたぼんに気づいた修学旅行生にお手振りの“ファンサービス”も披露。また、宇都宮餃子を初めて食べたと話し、≪『桃鉄(註:桃太郎電鉄)』で知った街に直接行って、実際に街の名物を食べるっていうのもスタディ≫と結論づけていました。ちなみにTwitterによると、この餃子もごちそうになったものだそうです。

 各動画では、ゆたぼんが訪れた寺社仏閣の歴史を丁寧に説明するパートがあるのですが、“お勉強”要素を入れることで、ただ遊んでいるわけではないとアピールしているようにも見えます。しかし、どうにも“お遊び旅行”の印象が強く、それ以上に、不登校児に会いに行くという計画はどうなったのかと疑問を抱いてしまいますね」(ウェブメディア編集者)

PayPayで寄付を募っている?

 群馬の動画では、ようやく地元の不登校児が登場。ゆたぼんと同じく13歳だというその少年は、1時間以上も自転車をこいで、ゆたぼんに会いに来たといい、伊香保の温泉宿「塚越屋七兵衛」で一緒に温泉に入り、友好を深めたとのこと。またTwitterでは、別の不登校の少年と寿司を食べたことも明かしている。

「自転車で駆け付けたという少年に関しては、せっかくスタディ号で移動しているのだから、ゆたぼんのほうから会いに行くという選択肢はなかったのか? と思ってしまいます。結局、ブログやSNS、動画を見る限り、群馬でもゆたぼんは、赤城神社の参拝に始まり、支援者が用意してくれたBBQを楽しみ、温泉街で射的をして、伊香保グリーン牧場で羊の散歩をするなど、観光がメインの様子でした。

 なお7月20日現在での最新動画では、山梨での旅の様子を伝えていますが、雨で休園していたものの、支援者と富士急ハイランドに行った後、名物の熊肉ほうとうを奢ってもらっていました。一方、SNSを見ると、ゆたぼんはすでに静岡、愛知、岐阜に足を運んでおり、静岡ではうな重や寿司、愛知ではざるうどんやあんかけスパ、ひつまぶしと、名物を堪能。もはや、“食い倒れツアー”と言っても過言ではないのでは……」(同・前)

クラウドファンディングの支援者にほうとうをご馳走になるゆたぼん(本人のYouTubeより)

 ネット上では、こうしたゆたぼんの日本一周の旅に対して、

≪自分の利益ばかりに走ってませんか?そんな活動見せられて、誰の為になるの?≫
≪大盤振る舞いしてもらって何をスタディしたの?≫
≪ご当地飯の食レポがしたいならお取り寄せして自身のYouTubeでやれば良いだけだと思います≫
≪何でもかんでもスタディって言えば、当初の目的を行っていることになるんか?≫
≪不登校の方の気持ち、親の気持ちをゆたぼんは本当に考えてます?≫

 など、ツッコミや疑問の声が噴出している。

「ゆたぼんは支援者から、食事だけでなく、宿泊先も提供されている様子。当初は『多くの人たちに元気と勇気を与えたい』とプロジェクトの目的を語っていましたが、逆に『多くの人からご飯と宿を与えてもらっている』のが現状と言えそうです」(エンタメ記者)

 そんなゆたぼんは、旅の途中で出会った人たちに、PayPayを通じて寄付を募っている疑惑が浮上。というのも、あるTwitterユーザーが、飲み屋街でゆたぼんの同行者から、PayPayでの送金をお願いされたと暴露したのだ。

「確かに、ゆたぼんの動画やSNSの写真には、PayPayのQRコードが印刷されたビラのようなものが見切れているため、このような寄付のお願いをしていても不思議ではありません。しかし、同行者が声をかけたとはいえ、未成年のゆたぼんが飲み屋街に足を運び、客に寄付を募るというのは、保護者である心理カウンセラー・中村幸也氏の倫理観が問われるのではないでしょうか。ちなみにPayPayは不特定多数から集金を行う行為を規約違反としていることから、ゆたぼんもこれに該当するのではと疑うネットユーザーもいるようです」(同・前)

 まだスタートから1か月も経っていない段階で、早くも批判を呼んでいるゆたぼんの日本一周。今後もさまざまな炎上を巻き起こしてしまうのだろうか――。

 

「みんなスタディしてる?」とツイートしながら寿司を堪能するゆたぼん

 

 

ゆたぼんとへずまりゅうが中華に舌鼓(本人のYouTubeより)

 

 

日本一周の合間にゲームセンターでゲームを楽しむゆたぼん

 

 

ゆたぼんの日本一周『スタディ号』の内部。当初のイメージより小さい

 

 

「よこはまコスモワールド」にやってきたゆたぼんら(ゆたぼん公式YouTubeより)

 

 

左から赤汁王子、ゆたぼん、へずまりゅうとその妻・しいちゃん(ゆたぼん公式YouTubeより)