北島三郎

「7月19日、演歌界の大御所である北島三郎さんが東京・八王子で『芸道60周年 北島三郎コンサート 2022 〜地元の皆様へ感謝を込めて〜』と銘打ったライブを行いました。北島さんは1984年から八王子市内に約1500坪の大豪邸を構えて定住。北海道出身ではあるものの、八王子を“第2の故郷”と語るほど愛着を持っています」(スポーツ紙記者)

 地元への凱旋ともいえるこの公演。実際、コンサートに足を運んだ女性客は当日の様子をこう振り返る。

「最近の北島さんは、持病の頸椎症性脊髄症の悪化と2020年に足の指を骨折してからは車いす生活であるため、今回も座ったままで歌っていました。しかし、歌声には張りがありましたしトークもさえていましたね」

 3時間以上の長丁場を歌いきった北島だが、会場はなにやら“さめざめしい”雰囲気だったようだ。

北島さんはスタートから最後までずっと涙ぐんでいたんですよ。途中のMCでも“今回がファイナル”と何度も繰り返していましたし、“最後の舞台になると思う。みんなと別れるのがつらい”と発言していました。ラストは代表曲の『まつり』で締めくくったのですが、本人もしゃくりあげながらだったので、これで最後なんじゃないかと思えて悲しくなってしまいました」(同・女性客)

 実際、芸能活動60周年を迎える今年の北島は、引退と捉えられてもおかしくない公演を行っている。

「北島さんは“自身最後の劇場公演”として、福岡の博多座、大阪の新歌舞伎座、名古屋の御園座の3か所で『ファイナルコンサート』と題した公演を5月まで行っていました。今回のコンサートは『J:COMホール八王子』で行われたので、劇場公演には当たらないと思われていたのですが、そこでまさかのファイナル発言ですからね。本当に歌手活動に区切りをつけるつもりではないかと、業界内では噂になっていますよ」(レコード会社関係者)

加山雄三や吉田拓郎ら大物歌手が引退へ

 加山雄三や吉田拓郎など、大物歌手の勇退が目立つ2022年。この流れに北島も続こうとしているのか。今後の活動について北島の所属事務所に問い合わせてみた。

「7月19日の公演での発言は、あくまで“八王子で最後”という気持ちであって、今後も北島は歌手活動を続けていく予定です。引退などは考えておりません

 “劇場でのファイナルコンサート”はどういう位置づけだったのか。

「かつて、歌手の劇場公演といえば、大きな劇場を1か月貸し切って行うなど、一部の歌手しかできない名誉で、北島もそのような舞台で歌えることに誇りを抱いていました。しかし、現在の北島の年齢や体力を考慮すると、そのような長期公演は難しいため、今後は劇場での公演を行わないことを表すため“ファイナル”と銘打ちました。通常のコンサートは今後も続けていきますし、年内の開催もすでに計画中です」(同・所属事務所)

 まだまだ歌い続ける意向を示した御年85歳の北島。だとすれば“第2の故郷”ともいうべき八王子で終了宣言をするには、早すぎる気もするけれど……。

 
母・キクエさんの隣でおにぎりを頬張る若き日の北島三郎

 

 

 

北島三郎(1989年)
北島三郎(1996年)
北島三郎といしだあゆみ('93年『紅白歌合戦』)