白洲迅(左)、夏菜(右) 撮影/伊藤和幸

 ドラマで初共演の夏菜と白洲迅の2ショットトーク! 演じて気づいた「男女の考え方の違い」、また自分自身が他人と“個人差”を感じることとは?

演じれば演じるほど難しい!

――突然、身体的に性別が変わる“異性化”した夫とその妻の葛藤を描いたドラマ『個人差あります』で初共演。お互いの印象は?

夏菜 お会いする前の白洲くんはクールでシュッとしているイメージでした。でも実際は冗談も言うしラフでライトな感じ。話しやすい人だなと思いました。

白洲迅(以下、白洲) よかったです。夏菜さんはイメージどおりでした。エネルギッシュで活発。でも、こうやって取材を受けるなかで女の子っぽい一面を見ることがあって新発見でした。

――異性化した夫・晶を夏菜さん、異性化前を白洲さんが演じる“二人一役”の役作りは?

夏菜 リハーサルしたときに、晶のクセを考えたりしたけどそれ以外は自由で。撮影中の白洲くんの演技を見て、いいなと思うものはまねをしています。

白洲 僕もそうです。

夏菜 あっ、白洲くんに見られているなと思いながら演じています(笑)。台本読みのときに男っぽくしようとしてセリフの言い回しが乱暴というか強めになってしまい監督から“夏菜さんの晶”は、べらんめぇ口調ですねと言われちゃいました。

白洲 女性が男性を演じるのは表現として難しいと思うので、僕も夏菜さんの芝居を見ながら歩み寄れたらと思って演じています。ただし寄せようとしすぎても面白いものにならないと思うので、監督のかじ取りを頼りにしています。

夏菜 撮影/伊藤和幸

夏菜 そうだね。監督とスタッフを信じてやっているよね。

 原作漫画や台本を読んだときは面白くて、やってみたいと思っていたけど(台本を)読み進めて、演じれば演じるほど難しいです。多様性の時代に夫婦や男女について自分の固定観念を壊しながら演じているところです。

白洲 夏菜さんが言うようにやればやるほど難しさがわかる。こんな(異性化する)境遇はありえないけど、だからこそ自分のセリフひとつひとつに重みや意味があったりするのか迷ったりします。その迷いが正解なのかなと思いながら演じています。

夏菜 異性化というのは現実的にはありえないけれどもセクシャリティーやLGBTで悩んでいる人はいて、そういう点でもドラマができるのはすごいなと思っています。

白洲 テーマがセンシティブだからこそ僕らも繊細に演じていかないといけないと思っています。

夏菜 そうそう。責任重大だと思います。そういうのを背負ってひとつひとつのシーンを大切に大事に演じていかないとね。

男女の考え方の違い

――もしパートナーが異性化したら?

夏菜 想像できない……。

白洲 理想はジェンダーを飛び越えて人として一緒にいられるようにはしたいけど実際、自分が直面したら理解しようとはするけど難しいかも。

夏菜 難しいよね。その反対に意外に大丈夫というパターンもあるよね。正解がわからないのは私が未熟だからかも。

――ドラマでは異性化によって男女の考え方の違いを発見するのも見どころです。

白洲迅 撮影/伊藤和幸

白洲 女性がきれいなネイルをしてテンションや気持ちが左右されるのは、個人差はあっても大事なものだと感じました。現代は男性もネイルをするけど、人の目を気にしてやりたくてもできない人もいます。僕もおいしいスイーツ屋さんに行きたい。

夏菜 行けばいいじゃない(笑)。台本を読んで男性は悩みを周りに相談しないことがちょっと衝撃的でした。私自身はそうじゃないので。

白洲 僕も仕事の悩みとか言わない。だからストレスを抱えるんですけど(笑)。20代前半は弱みを見せられなかった。でも今年30歳になりますが、いろんなことに対して楽になれて(悩みも)話しやすくなりました。男は男で変わっていくんだと思います。

夏菜 晶と苑子の関係性がうらやましいです。男性、女性の概念を飛び越えて人として好きになる究極の愛。そこは勉強になるし、お互いを思いやって生きている理想の夫婦、理想のふたりです。私にとっては教本みたいなドラマです。もっと頭を柔軟にして生きていってもいいんじゃないかと思わせてくれる作品です。

白洲 人にはそれぞれ固定観念、考え方があります。異性化は突拍子もないけど固定観念やフィルターを取っ払って、現代に生きるすべての人に伝わるものがあると信じて演じているので、多くの視聴者に見てもらえたらうれしいです。

――ご自身が個人差を感じることは何ですか?

白洲 つけ麺を食べるときは最初、麺だけ食べます。

夏菜 え~何で? 味しないじゃない。

白洲 何を言っているんですか。麺の味がするじゃないですか。小麦の香りとか。つけ麺の種類や店舗で全然違いますから。ラーメン好きには多いですよ。

夏菜 そういうことをしているから食事に時間がかかっているんじゃない(笑)。

白洲 食に関してこだわりがあるほうだと思うけど、人に押しつけたりはしませんよ。

夏菜 私は、めちゃめちゃゲーマーです。1日20時間、ゲームをしていた時期もありました。でも春に出産し、子育てしている今のほうが睡眠時間を取れています(笑)。

土ドラ『個人差あります』
8月6日スタート/東海テレビ・フジテレビ系毎週土曜夜11時40分~


 サラリーマンの磯森晶は、小説家の妻・苑子(新川優愛)と2人暮らし。幸せだが倦怠期も感じていた。そんなある日、晶は身体的性別が変わってしまう“異性化”をする。「異性化証明書」で社会復帰するが初めてのブラジャーや化粧を体験し、男性を意識するようにも。異性化した夫に苑子は戸惑いながらも変化を受け入れる。そんな夫婦の愛情物語。

ヘアメイク/枝廣優綺 スタイリスト/星 翔子