未唯mieさん

 ピンク・レディーとして一世を風靡し、現在も歌手として活躍する未唯mieさん。現在、64歳になる未唯mieさんが、実は40年以上も続けているという驚きの食生活とは? 甘いものもOKで“ノンストレス”!独自の健康法に迫る。

コメントしてくれたのは……
医師・医療ジャーナリスト
森田 豊先生


 1963年、東京都生まれ。医師として医療に従事するとともに、メディアにてジャーナリストとして活動を行っている。近著『医者の僕が認知症の母と過ごす23年間のこと』(自由国民社)がある。

実は運動が大の苦手

 64歳になった現在も、ピンク・レディー時代を彷彿させるパワフルなステージで歌手として活躍している未唯mieさん。

 体力のいるステージのために何を食べているのかが気になるところだが、40年以上も1日1食の生活を続けているというから驚きだ。

「おなかがすいていないのに、朝、昼、夜とごはんの時間だから食べるというスタイルは、私の場合、胃に負担がかかって調子が悪くなってしまいます。そのため、“おなかがすいたら食べる”という生活を送っていて、基本は仕事が終わった夜に食べたいものを食べるようにしています。

 イタリアンやきのこ料理が好きで、サラダ、お肉、パスタなどバランスよくいろんな種類をいただきます。長年のこの食生活で健康診断でも問題ありません。身体の声を聞いて、気持ちよく食べているので、ストレスもないんです。甘いものも制限はしておらず、食べたくなったら食べるようにしています」

 夜にしっかり食べて寝ると太るイメージがあるが、「眠るのが苦手」と言う未唯mieさん。

「健康のためには7時間睡眠がいいといわれますが、ショートスリーパーで、眠るよりも好きな映画を見ていたいと思ってしまいます。眠くないのに頑張って眠ろうとするとストレスになるので、最近は『寝なくても大丈夫』と開き直っています。2時間半の睡眠を2回とるとか、細切れな睡眠ですが、パフォーマンスに影響はありません」

 5年ほど前からは朝起きたときに飲むドリンクにもこだわっている。

「『玄米核酸甘酒』を飲み始めてから、風邪をひかなくなり、疲れも出にくくなりました。普通の甘酒よりも栄養が吸収されやすいといわれています。ライブの前には、エネルギーをアップするためにまむしパウダーを飲むこともあります」

 一方、運動は大の苦手で、ステージが終わると足がつることもあったそう。

「走ったり、筋トレをしたりするのは無理ですが、4年前からボーンメソッドというトレーニングを始めました。骨の関節を意識した動きで、インナーマッスルを鍛えられます。1日にリハーサルと2つのステージの計3ステージを行うこともありますが、ボーンメソッドを始めてから足がつらなくなりました」

 抜群のスタイルを維持している未唯mieさんだが、体重の変動が激しく、4キロぐらいのアップダウンは常にあるという。

「以前は3時間ほど入浴して、汗をかいて、代謝をアップして体重を元に戻すことを行っていました。でも60歳を過ぎてから、頑張って体重を落とすと、顔がやせてしまい、貧相に見えることに気づいたんです。そのため長時間の入浴はやめて、ファスティングやボーンメソッドで調整するようにしています」

 身体と心に負担がかからないよう、世間の常識にはとらわれず、自分に合った健康法を実践し、未唯mieさんは輝き続ける。

森田先生の見解

 好きなものをバランスよく気持ちよく食べ、眠くないときには頑張って寝ようとせず、自分に合った運動を見つけて実践しています。食事、睡眠、運動など、さまざまな生活習慣において、身体と心を酷使せず、ストレスを抱え込まないことで、健康に導いている素晴らしいオーダーメード健康法だと思います。

未唯mie
 1958年、静岡県生まれ。1976年にピンク・レディーとしてデビュー。その後、舞台、ミュージカル、コンサート、テレビなど多岐にわたって活動。10月30日のライブ「Halloween Night 2022」featuring YUMA HARAはチケット発売中。

取材・文/紀和静