坂本勇人選手、原辰徳監督(2012年)

 巨人軍は紳士たれ!

 今はそんな言葉も虚しく聞こえるようだ。9月10日に『文春オンライン』が報じた、読売ジャイアンツ・坂本勇人選手の20代女性への「中絶要求トラブル」余波が収まりそうにない。

 報道から5日経った現在(9月15日時点)も、坂本本人の口からの説明、また釈明や謝罪の言葉はない。

「ジャイアンツや読売グループの顔色を伺う御用メディアは触れませんが、本人や球団、そして“上司”である原辰徳監督から正式に言及やアクションがあれば、堰を切ったように報じ始めることでしょう。

 これまでも幾多の女性と浮名を流してきた坂本選手ですが、今回ばかりはイメージが悪すぎる。球団関係者の間では、“まだ二岡の方がマシだった”と見る向きもあります」

 スポーツビジネスに携わる広告代理店営業スタッフが話す「二岡の方」とは2008年、巨人のレギュラー遊撃手でチームの“顔”の1人だった、二岡智宏が起こした不倫スキャンダル。フリーアナの山本モナとホテルに入る様子をキャッチされたもので、「話をしていただけ」と不倫関係を否定する2人の言い訳を世間は信じるはずもなかった。

 もとより怪我のために二軍で調整していた二岡は、反省の意を示したのか、頭を丸めるも予定していた一軍復帰は見送り。その間に、先輩の“代役”からレギュラーの座を奪ったのが、19歳の坂本だった。

 追いやられた二岡は三塁手にコンバートされて戦列復帰するも、満足なシーズンを送れず、同年オフにまさかの放出。遠い札幌に本拠地を置く、北海道日本ハムファイターズとのトレードが成立したのだ。

坂本が放出される可能性

「本来ならば指導者への道が確約された、出されるはずのない生え抜きですが、トレードを推し進めたのが指揮をとっていた原監督だったと言います。坂本選手という次世代のスター候補の台頭と、やはり“紳士たれ”の精神に反いたことへの“処分”と見る向きも強かった。

 この流れを汲むと、坂本選手にも何らかのペナルティーが科せられてもおかしくはありません。原監督もいまだ何も言わないのも逆に怖いですね(苦笑)」(前出・営業スタッフ)

 一方で、坂本の“放出”は「あり得ない」と話すのは、現場取材を重ねるベテラン・スポーツジャーナリスト。

「今年で34歳を迎えて多少の衰えは見えますが、球界を代表するショートストップとしてハイレベルなパフォーマンスを披露しています。それに怪我に泣かされて二軍生活も多いシーズンですが、原さんを満足させる“代役”が出てこなかった。

 来シーズンに向けて大型補強を目論む巨人ですが、ショートのポジションは補強リストに入っていないと聞きます。やはり優勝するためには欠かせない、また3000本安打も期待される稀代の選手を手放せないでしょう」

 続けて、“全権監督”としてチーム編成でも主権を握る、原監督自身が“脛に傷を持つ”身だけに「巷で言う“ブーメラン”になるでしょ」と苦笑いする。

不倫関係を認めるも謝罪で終わり

 二岡放出から4年後、【巨人原監督が元暴力団員に1億円払っていた!】として、女性問題絡みのスキャンダルを『週刊文春』に報じられたのが2012年6月のこと。

 すると原監督は《私はある女性と関係を持ちました》と、かつて不倫関係にあったこと、そして“仲介者”に現金を支払ったことを認めて書面で謝罪したのだった。

「お金を渡した相手は“反社会的勢力ではない”との認識を示した原さんですが、不倫に加えて“もみ消し”を図ったと思われても仕方がない行為。にもかかわらず、謝罪後もチームの指揮を取り続け、処分を受けることもなかった。

 じゃあ、二岡の放出は何だったの(苦笑)。おそらくは坂本も同様に、球団と事実関係を確認した上で書面等で謝罪して、騒動収束とするのかもしれませんね」(前出・スポーツジャーナリスト)

 ファイターズ移籍後の2014年に現役を引退、2016年シーズンから二軍打撃コーチとして巨人に戻ってきた二岡。2022年には二軍監督に就任し、将来の一軍監督候補の1人とも目されている。

 また原監督とともにチームを引っ張る、一軍作戦兼ディフェンスチーフコーチの阿部慎之助もまた、現役時代の2014年にアイドルとの不倫トラブルが発覚するも全くのお咎めなしだった。

 球界の盟主・巨人軍の一員として、女性にも“紳士であれ”の精神をもってほしいものだが。

 
2008年7月、山本モナとの不倫発覚後に頭を丸めて練習参加した二岡智宏
2008年7月、山本モナとの不倫発覚後に練習参加した二岡智宏
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