氷室京介

 昨年デビュー40周年を迎えた、伝説のロックバンドBOOWY。長い沈黙を経て、今年「パチスロBOOWY」として“電撃復活”を果たした。

パチスロで復活するも伸び悩み

「現在はソロで活躍する氷室京介さんや布袋寅泰さんが在籍していたカリスマ的バンドです。その斬新な音楽とビジュアルで1980年代に一躍人気バンドになり、今なお多くのファンがいるだけに、SNSでは“パチスロ化はまさにIMAGE DOWN”といった声も上がっています」(ネットニュース編集者)

 9月20日に全国のホールで一斉導入されたが、発売前の熱気とは裏腹に早くも閑古鳥が鳴いている状態だ。

BOOWY結成40周年でパチスロに(画像はメーカーWEBサイトより)

「パチンコ店にどんな機種が何台設置されるかは、メーカーの実績が最優先されます。パチスロBOOWYは『ディ・ライト』というメーカーの製造で、パチスロ業界ではそこまで強くない。

 そのためBOOWYの導入台数は全国で計1万台ほどでディ・ライトにしては頑張っているものの、今年ナンバーワンヒットとなっている大手メーカー大都技研の『押忍!番長ZERO』が3万台の導入なので物足りなさは否めません。

 また店によってはあまり目立たない場所に設置されていたり、1台のみの導入だったりでパチンコ店側がプッシュしていないのも人気が伸び悩んでいる理由です」(パチスロライター)

 実際にプレイしたパチスロユーザーからの評判もイマイチだ。

パチスロファンからも微妙な評価

「メーカーは違いますが、ハイリスクハイリターンな『ミリオンゴッド』シリーズという機種にとても似たゲーム性になっています。かなりの投資を覚悟しないといけないので、パチスロ初心者にはあまりお勧めできない機種ですね。

『B・BLUE』などバンドを代表する22曲がAT(アシストタイム、出玉が増える機能)中に流れるのですが、すべて聞くには22回当てなくてはいけない。1日で全部聞くにはよほど運がよくないとダメなんです。一方で『ミリオンゴット』シリーズと比べると出玉の爆発力は劣るため、正直物足りませんでしたね」(パチスロ好きの男性)

パチンコ店に掲げられている氷室と布袋の写真

 BOOWYファンの男性からは、演出に関する不満が。

「ボタンを押したときの効果音などが大きくて、曲が聞こえづらいんですよ……。またBOOWYの象徴とも言える4人の“シルエット”をこのパチスロでは“千手(せんじゅ)観音”と呼んでいて、バンドに対する敬意が感じられないのも不満でした。

 パチスロの発売が発表されてからは、“BOOWY”でネット検索する際の第2検索ワードのサジェスト(検索されやすいキーワードを表示する機能)に、“期待値(どれくらい勝てるかを表す数値)”や“天井(この回転数に到達すると必ず当たるというパチスロ用語)”など、パチスロ関連の言葉も並ぶようになってしまって……。

 音楽関連の言葉が出てこなくなってしまいましたし、すっかりカリスマ性が失われていたのが悲しいです

店頭に飾られていた新機種を紹介するポスター

『新世紀エヴァンゲリオン』や『Re:ゼロから始める異世界生活』など、パチンコやパチスロのヒットが本家の作品の人気を後押ししたケースもあるだけに、

「どうせパチスロ化するなら人気機種になってほしかった」(別のBOOWYファンの男性)

 との声も。今回のパチスロ化はバンドの黒歴史になってしまいそうだ。

 

BOOWY結成40周年でパチスロに(画像はメーカーWEBサイトより)

 

氷室京介

 

結婚時の山下久美子と布袋寅泰

 

布袋寅泰と今井美樹