おいしいものほど毒まみれ!?医者が一生食べないヤバ食材20

 毎日、スーパーなどで買う食材。何げなく食べているそれらにも、健康を害する“”となるものが山のように存在している。身体を大事にしたいなら、何が毒なのか知っておくに越したことはない。

身体に良い食材は「加工しすぎない食事」

「人が誕生した当時から食べていたような食材が身体にいいといえるでしょうね。例えば野菜や貝類、魚、きのこなど。結局、加工しすぎない自然のものが一番なんです」

 と医師の牧田善二先生は話す。油で揚げるなど高温加熱された食材は、調理されるなかで化学変化を起こし、身体にいい成分が分解されてしまったり、有毒物質ができたりする。揚げ物ばかり食べていると健康診断に引っかかるのも、なるほど当然なのだ。

 では、普段の食生活で何を意識すべきか。青木竜弥先生が教えてくれた。

「食生活に大事なのは、足し算と引き算。自分に足りないものを補い、余計なものはやめるという意識です。毒になるものを避けるには知識も不可欠です」

 さっそく、医師たちがこぞって避ける食品を見ていこう。

医師が避けるヤバ食材20選(1〜5)

ヤバ食材1.焼き肉

焼肉(※画像はイメージです)

好きな食べ物は?」と聞かれると、多くの人が挙げることの多い焼き肉。広く愛されるこの食べ物が、実は医者が食べない食品の代表というから驚きだ。

「牛や豚などの赤肉は、発がんリスク分類で『人に対しておそらく発がん性がある』とされる『グループ2A』に該当しています。また、摂取量が1日あたり100~120g増えるごとに脳卒中のリスクが11%も上がるという報告もあります」(歌島大輔先生)

 加えて、バーベキューなどで焦げた残り物を食べるなどもリスキーだ。よく焼けた肉にできる焦げには「アクリルアミド」という発がん性物質が含まれているという。これは細胞・骨格・神経に関わるタンパク質と不正に結合しやすく、身体に異常をきたす原因になるかもしれないのだそう。その危険性は、高級ないいお肉であろうと無関係だ……。

ヤバ食材2.ハム・ソーセージ

 おかずの一品に欲しくなるソーセージやハムなどにも発がん性のリスクがある。

「発がんリスク分類において、加工肉は最もリスクが高い『グループ1』に分類されます。これは簡単にいうと『人に対して発がん性がある』とハッキリ言い切っているグループなんです。ちなみに、放射線やたばこなどの“身体に悪いものの代名詞”といえるものも『グループ1』です。少し食べたくらいで影響があるかは不明ですが、食べすぎには注意したいですね」(歌島先生)

ヤバ食材3.バナナ

 食物繊維が豊富に含まれ、健康にいいというイメージがあるバナナだが、牧田先生は警鐘を鳴らす。

「バナナは果物の中でも最も糖質が多いため、血糖値を上げて糖尿病と肥満の原因になります」

 さらに、青木先生によると海外産のものには特に注意が必要だという。

「長時間、船に揺られる輸入フルーツには、防カビ剤(OPP、TBZ、イマザリル)が使われています。東京都立衛生研究所が行った動物実験では、これらの防カビ剤には、発がん性、催奇形、環境ホルモン作用があるという結果が出ています」

ヤバ食材4.カット野菜

 買ってすぐに食べられる便利なカット野菜だが、青木先生は危険性を危惧している。

「カット野菜は、製造工程において変色防止・殺菌・消毒のため『次亜塩素酸ナトリウム』がごく微量ですが使われることがあります。この物質は非常に毒性が強く、ネズミでの実験では、体重1kg当たり0・012gで死に至るといわれています。これがヒトの場合、推定致死量は小さじ1杯。このリスクを考えるなら食べすぎには要注意です」

ヤバ食材5.濃縮還元ジュース

「1日分の野菜などと謳われているものが多いですが、1日分の野菜からとれるはずの全栄養素が1本のジュースに含まれているわけではなく、生の野菜同様に栄養を摂取するのは困難です。さらに、原料の野菜はほとんどが輸入品。6分の1ほどの体積に濃縮され冷凍にして輸入したものを、国内で水を加えて戻しているんです。濃縮される時点で食物繊維などの身体にいい成分はほぼ取り除かれていますし、残留農薬なども気になります」(青木先生)

医師が避けるヤバ食材20選(6〜10)

ヤバ食材6.明太子

明太子(※画像はイメージです)

 鮮やかなピンク色の明太子には、亜硝酸ナトリウムという添加物が発色剤としてよく使用されている。これは、どんな原料であっても一律にきれいなピンク色にすることから、食品業界では「魔法のクスリ」と呼ばれているのだそうだ。

「しかし消費者にとっては『悪魔のクスリ』です。食肉などに含まれる二級アミンに反応して、ニトロソアミン類という発がん性物質に変化してしまうのです」(青木先生)

ヤバ食材7.色付きの漬物

 たくあんや紅ショウガなどの色が鮮やかな漬物には、タール色素という着色料が使用されていることが多い。

「この色素は2010年からEU全域で『子どもの発達や脳に有害かもしれない』という警告が表示されるようになりました。イギリスの研究では、この成分により子どもに多動性行動が見られたという報告もあります」(青木先生)

ヤバ食材8.うどん・パスタ

 歌島先生は、白米同様、うどんもあまり食べることはないという。

「麺の中でも精製された糖質の代表ともいえるうどんは、多く食べると空腹時血糖値やインスリン抵抗性を高めるリスクがあるという報告もあります」

 さらに石原新菜先生は同じく麺類であるパスタにも注意を促している。

「小麦粉を使用している食材は血糖値が上がりやすく塩分量も多いです。特にパスタはソースもかなりしょっぱい。普通に白米を食べるより、塩分の摂取が多くなりがちなんです」

ヤバ食材9.白米

白米(※画像はイメージです)

 日本人の主食である白米も注意が必要だと話すのは歌島先生だ。

「実は、1日に食べる白米を茶碗1杯増やすごとに糖尿病のリスクが11%上がるとする論文が発表されているんです。白米に多く含まれる炭水化物はブドウ糖に分解されますが、その効果は実は白砂糖と同じ。いわば砂糖のかたまりを食べているようなモノだといわれるくらいですから、用心するべきです

ヤバ食材10.生クリーム

 生クリームには、飽和脂肪酸が多く含まれている。これはいわゆるサラサラした液状ではなく、ベタベタした固形の動物性脂肪のことだ。

「飽和脂肪酸は血液中の中性脂肪やコレステロールを増やし、心筋梗塞などのリスクを高めますので、食べすぎないのが肝心ですね」(歌島先生)

医師が避けるヤバ食材20選(11〜15)

ヤバ食材11.菓子パン・ケーキ

 デザートは別腹とばかりに甘いものの誘惑はどこにでも転がっているが……。

「糖分のとりすぎが健康に悪いのは当然であり、ウエイトコントロールの大敵であることは言うまでもないですが、心筋梗塞などによる死亡リスクも高めるという報告があります。だから僕も、あまり食べないようにしてますね」(歌島先生)

ヤバ食材12.マーガリン

 どの家の冷蔵庫にも必ずといえるほど入っているマーガリン。スイーツにもよく使われているが、石原先生はその危険性を警告している。

マーガリンに含まれているトランス脂肪酸は、摂取すると悪玉コレステロールが上がりやすくなります。そうすると、動脈硬化が始まり、心筋梗塞、脳梗塞、アルツハイマー認知症などのいろいろな病気に広がってしまうんです」

ヤバ食材13.ゼロカロリー飲料

 甘いドリンクも、健康のプロたちが敬遠する食品のひとつだが、特に気をつけるべきなのが、合成甘味料が含まれたゼロカロリー飲料だ。

「ゼロカロリー系に特によく含まれているアスパルテームは、過食を招いたり、糖尿病や骨が溶けて骨粗鬆症になるリスクが上がるので、私は飲まないようにしています」(石原先生)

ヤバ食材14.缶チューハイ

「ストロング系の缶チューハイは最悪です。中枢神経がマヒし、自分を失ってケンカっ早くなったり暴れる人が少なくありません」と石原先生は危機感を募らせる。

 ビールや発泡酒より安く手に入る缶チューハイは、若者世代を中心に人気があるが、医師からは「高アルコールのものは危険ドラッグとして規制したほうがよいのではないか」という声も上がっているほどだ。

ヤバ食材15.揚げ物の惣菜

 忙しい日や料理が面倒なとき、スーパーに売っている揚げ物のお惣菜に頼るという人は多いだろう。

「材料のお肉が古くなっているだけでなく、油で揚がっているものは老化を促進させるAGEのかたまりです。揚げたてをすぐに食べるならまだしも、スーパーの店頭に並んで半日、1日と時間がたったものはさらに酸化が進んでいます。売れ残りの値下げ品を買うなんてもってのほか。私は絶対に食べたくないです」(石原先生)

医師が避けるヤバ食材20選(16〜20)

ヤバ食材16.茶色いソース

「お好み焼きや焼きそばのソース、カレールーといった茶色いソースには、でんぷんなどを加熱して作ったカラメル色素という着色料が使用されています。これらは色によって1、2、3、4という番号が振られており、そのうちの3と4には発がん性物質が含まれているんです」

 そう語る青木先生によると、原料表示にその番号が書いてあることはなく、すべて「カラメル色素」として一緒くたにされているのだ。

「天然着色料として、最もよく用いられているため、知らず知らずのうちに大量に摂取しているんです」(青木先生)

ヤバ食材17.フルーツ缶詰

 缶や瓶に詰められたフルーツは最悪な食品だと石原先生は訴えかける。

「まず、どこでとれたフルーツなのかもわからない。大量の農薬が使用されている場合もあるし、浸かっているシロップも糖分まみれ。さらには保存を利かせるために添加物がたくさん使われています。私は絶対買いません」

ヤバ食材18.居酒屋のおつまみ

 居酒屋で頼みたくなるおつまみ。よく冷えたアルコールにピッタリの、しょっぱいものや脂っこい食品をついつい選んでしまいがちだ。

「揚げ物、マヨネーズ、塩分など身体に悪いもののオンパレードです。どうしても食べたいなら、シンプルに枝豆とか酢の物などにしておきたいところです」(石原先生)

ヤバ食材19.フライドポテト

 なんとなく身体に悪いことは想像できるフライドポテトだが、実態はもっと恐ろしい。

「120度以上で高温加熱された炭水化物系の食品には、アクリルアミドという発がん性物質が発生するんです」と、危険性を懸念するのは牧田先生。同じように、歌島先生も驚きの事実を教えてくれた。

「エビデンスレベルは高くないのですが、週に2回以上フライドポテトを食べる人は死亡リスクが高いという研究結果も発表されています」

ヤバ食材20.ポテトチップス

ポテトチップス(※画像はイメージです)

「ポテチに限らず、フライスナック菓子全般にはアクリルアミドが含まれています」と話す牧田先生。歌島先生も口をそろえて次のように言う。

「揚げてから時間が経過すると油は酸化していきますから、パッケージの中でどんどん身体に悪い油になっていく。だから最近は『ノンフライ』のお菓子が人気なのでしょう」

教えてくれた先生たち

歌島大輔先生

 整形外科医。「エビデンスをわかりやすく」をモットーに情報発信。YouTubeチャンネル『すごいエビデンス治療』は登録者数10万人超え。本記事のセルフ解説動画も公開中。

青木竜弥先生

 銀座予防医療クリニック院長、一般社団法人国際予防医療協会代表理事。論文・文献から収集した最新医学を親しみやすく紹介。YouTubeにて『Dr.青木竜弥の健康授業』を運営中。

石原新菜先生

 イシハラクリニック副院長、ヒポクラティック・サナトリウム副施設長、健康ソムリエ理事、ロングライフラボ理事。診療のかたわら、テレビ・ラジオなどのメディアでも活躍中。

牧田善二先生

 AGE牧田クリニック院長。糖尿病、生活習慣病、肥満治療の専門医で延べ2万人以上の患者を診ている。著書に『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)など多数。

<取材・文/オフィス三銃士>