『極悪女王』の撮影を行うゆりやんレトリィバア('22年9月)と綾野剛('14年)

 Netflixドラマ『極悪女王』(2023年配信予定)の撮影中、主演を務めるお笑いタレント・ゆりやんレトリィバァが背中や頭を打ちつけ、2週間の安静を要すると診断されたというニュースが、業界内外で物議を醸している。31日の夕方、自身のツイッターで退院を報告し、診断結果について「問題なかった」と呼びかけたのだが……。

 監督は白石和彌氏、企画・脚本・プロデュースは放送作家の鈴木おさむ氏が手掛ける『極悪女王』。同作でゆりやんは、1980年代の女子プロレス界で“悪役レスラー”として活躍したダンプ松本役に抜てき。ゆりやんといえば、昨年“45キロの減量”に成功したとして話題になったが、今年6月30日にドラマの情報が解禁された際には、ダンプ役のために“約30キロ増量”したことが明かされていた。

ハラスメント疑惑をかけられた監督

 まさに“体当たり”で『極悪女王』の撮影に挑んでいたゆりやんだが、10月27日、ニュースサイト「文春オンライン」が彼女の緊急入院をスクープ。記事によると、ゆりやんは撮影で「頭から落ちる技を受ける動きを100回以上」繰り返していたそう。

 この影響か、本人は頭に痛みを感じていたというものの、撮影を続行。しかし後日、病院で受診したところ、脳の損傷が発覚して緊急入院に至ったそうだ。記事にはそのほか、ゆりやんが以前にも同ドラマの撮影中に指の怪我を負っていたという記述も。

 この報道が出た同日、Netflix側も「先日『極悪女王』撮影中において、ゆりやんレトリィバァさんが演技中に背中及び頭を打ったことを受け医師の診断を受けたところ、大事をみて2週間の安静の指示を受けられました」と発表。ゆりやん本人もTwitterを更新して「ご心配をおかけして申し訳ありません」「受け身を失敗してしまいました」「早く元気になります」などと報告した。

 ネット上には「ゆりやんさん、本当にお大事にしてほしい」「後遺症とかないといいけど……」などと心配する声のほか、「トレーニングを積んだプロレスラーと素人とでは、受け身から何からワケが違う」「人の体をなんだと思っているのか」「もっとキャストを大切に扱ってほしい」「撮影環境を改善すべき」というように、制作側への批判も噴出している。

 ちなみに「文春オンライン」は、「今回の件で最も責任を感じている様子なのは白石監督」と伝えていたが……。

「映画『孤狼の血』シリーズや『死刑にいたる病』などを手掛けてきたことで知られる白石監督は、今年、日本映画界の性暴力・ハラスメント告発が相次いでいた中で、対策の必要性を訴えていました。ところが、そんな白石監督も過去、女優にハラスメントをしていた疑惑が取り沙汰されたことも」(テレビ局関係者)

 この件は、2016年6月公開の映画『日本で一番悪い奴ら』のトークイベントに出席した白石監督の発言をめぐる騒動。当時、あるスポーツ紙が同イベントのレポート記事を公開しており、白石監督が『日本で一番悪い奴ら』の主演俳優・綾野剛から「セックスしたいっス」との要望を受け、相手役の女優・矢吹春奈に詳細を伝えないまま“性行為シーン”を撮影した……などと語ったという記述があったのだ。

プロは「絶対にやらない練習」

 同記事がネット上で拡散されたことを受け、白石監督は今年9月8日にTwitterで「トークイベント時にお話した内容に関しましては、イベントにおける演出と観客を前に少しでも公開したばかりの映画を盛り上げたいという私の気持ちが加味してしまったもので、事実ではありません。当該シーンに関しましてはキャストと内容について真摯に話し合い、キャスト、マネージメントの方々にも事前に御了承を頂いた上で撮影をしております」と、要するにイベントでは“話を盛ってしまった”だけだと釈明。

 それでも、ネットユーザーからは「女優さんは断れなかっただけでは」という声や、「あんな話で盛り上がると考える感性が問題」といった苦言も寄せられた。

 一方、白石監督がTwitterで公開した釈明文には「いつも日本映画界の発展と改善を思いハラスメントや労働環境に関して発言して参りましたが、その思いに変わりはありません。私自身、失敗を繰り返しながら、その都度反省し、アップデートをするためには何が出来るのか、スタッフ、キャスト、関係者と話し合っております」ともつづられていたが、現在、『極悪女王』の撮影環境が問題視されている状況。

映画『日本で一番悪い奴ら』のヒット記念イベントにて。左から1人目が矢吹春奈、2人目が白石和彌監督

 なお、男性プロレスラー・TAJIRIは10月28日、Twitterで「文春オンライン」の“ゆりやんが頭から落ちる技を100回以上”していたという記事を引用リツイートしながら「プロ『だからこそ』こんな練習は絶対にやらないよ。少なくともオレの知る限りは」と、指摘している。

「そもそも、ゆりやんが『極悪女王』の役作りのために約30キロ増量したということにも、一部ネット上では『せっかく45キロ減量したのに可哀想』『最初から体格良い人を使いなよ』『誰がゆりやんにしようって決めたの?』『パワハラじゃない?』といった声が出ていました。

『本人が引き受けたのなら問題ない』との意見もあるけれど、やはり『断れなかったのでは』との見方も。もし、ゆりやんを指名したのが白石監督だったのだとしたら、わざわざ大幅に増量させたり、プロでもしないという動きをさせたりすることが『日本映画界の発展と改善』に繋がると思ったのか、疑問です」(スポーツ紙記者)

 ともあれ今は、ゆりやんの回復を祈るばかり。その後、『極悪女王』の現場に何らかの対策が施されるまでは、撮影を再開させるのは好ましくないだろう。

 

 

矢吹春奈

 

矢吹春奈、篠山紀信氏撮影によるヘアヌード写真集『春奈』発売を記念した写真展で(2016年5月27日)

 

ゆりやんレトリィバァ