チーズバーガーがおいしいと定評があるモスバーガーのスパイシーモスチーズバーガー(470円)。ミートソースやチーズをからめて食べるポテトやオニオンリングもおいしい(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 北朝鮮からの脱北者の一部は、中国や韓国にあるマクドナルドのおいしさに感動し、ヤミツキになってしまうという。今まで食べたことがない「世界が愛する味」の虜になるわけだ。

ダブルチーズバーガーにチーズを5枚トッピングしたセブンチーズバーガー。タイのマクドナルドでは、ほぼすべての具材を有料で増量可能(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 バーガーはバーガーでも、チーズバーガーはより魅力があるようだ。ハリウッド映画『アイアンマン』の主人公であり富豪のトニー・スタークはテロリストに3カ月間も監禁され、九死に一生を得てアメリカに帰国。「やりたいことがふたつある」と秘書に話し、そのひとつが「チーズバーガーを食べること」だった。その後、無事バーガーキングのチーズバーガーを食べてストーリーが展開していく。

 タイのマクドナルドでは、チーズ好きのためにチーズを5枚まで増量できるサービスがある。たとえば、ダブルチーズバーガーにチーズを5枚足してセブンチーズバーガーにすることも可能だ。実際に食べてみたが、どこから食べてもチーズ味で、ときおり味覚に訪れるビーフパティの旨味エキスがその芳醇さに拍車をかけるおいしさだった。

ロッテリアがチーズ大増量のバーガー発売

当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です

 ロッテリアは10月13日、チーズに特化したバーガーを発売。今までも絶品チーズバーガーシリーズを販売していたが、さらに濃厚さを追求した、背徳チーズ絶品チーズバーガーシリーズを2023年2月中旬までの期間限定で提供する。さらにチーズを増量することができ、最大量の背徳300%チーズ絶品チーズバーガーは、ビーフパティとチーズのどちらが主体なのかわからないほどのチーズ量だ。

 ファストフード各社はわかっているはず。チーズが人を魅了するということを。そこで今回は、ファストフード各社のチーズが使用されたバーガーから厳選。筆者がオススメするメニューをレビューしつつご紹介したいと思う。筆者のバーガーに対する評価を★の数で記載しておくので参考にしてほしい。★5つで満点だ。

正統派チーズバーガーの進化系

<マクドナルド>
倍ダブルチーズバーガー

チーズバーガーが倍になったマクドナルドのダブルチーズバーガー。それをさらに倍にした倍ダブルチーズバーガー (470円)は夜マック専用メニュー(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 ここまで潔いチーズバーガーも珍しい。具はビーフパティ4枚とチーズ2枚、そして少量のピクルスと刻みオニオンのみ。肉とチーズで勝負しているメニューだ。

 それをトマトソース味でいただく。手に持つとズッシリ感。ガブリと食べれば、フレッシュ野菜がないぶん、具の抵抗を感じることなく食べ進めることができる。肉とチーズの組み合わせが極まってて、ビーフパティからあふれる肉汁とチーズが合流。強烈なコクを「倍」の威力で楽しむことができる。やや塩気を強く感じるかもしれないが、それは「倍」の代償。コーラで流しこめば問題なし。

とろけ度: ★★★
チーズ感: ★★★★
食べ応え: ★★★★

<ロッテリア>
背徳チーズ絶品チーズバーガー

ロッテリアの背徳チーズ絶品チーズバーガー(500円)はチーズ量を増量でき、200%増量(580円)、300%増量(660円)まで可能。数量限定なのでどうしても食べたい方は急いだほうがいいかもしれない(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 とことんチーズを取り入れた、「チーズの総量」という意味では究極のチーズバーガー。ゴーダチーズとレッドチェダーチーズを使用した絶品チーズバーガーに、カマンベールチーズ、ホワイトチェダーチーズ、マスカルポーネチーズ、クリームチーズをミックスしたクリームソースをたっぷりと乗せている。

 純白のクリームソース量がかなり大盛り。食べればチーズというよりはサワークリームや生クリームを食べているかのようなテイストで、予想していたチーズバーガー感からは遠い存在に感じる。もったいないのはクリームソースの存在感が強すぎて、ゴーダチーズとレッドチェダーチーズの存在感が感じられなくなること。しかしロッテリアの攻めの姿勢、嫌いじゃあない。

とろけ度: ★★★★★
チーズ感: ★★★
食べ応え: ★★★★

ダブル絶品チーズバーガー

ロッテリアの名物となっている絶品チーズバーガーのビーフパティ増量版がダブル絶品チーズバーガー(770円)。小ぶりだが、チーズとビーフパティの旨味が圧縮されたかのような強い満足感を得られる(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 根強いファンが多くいるロッテリアの絶品チーズバーガー。構成しているメインの具はバンズ、ビーフパティ、チーズのみで、マクドナルドのチーズバーガーにも負けないシンプルさ。

 具が少ないのに価格がやや高め。ダブル絶品チーズバーガーも小さめで「ビジュアル的ショボさ」が心配になるが、食べればそれは杞憂だとわかる。ビーフパティは意外とボリュームがあり、公式には厚みが8mmもあるとのこと。チーズがかなり上品なテイストで、最初から最後まで飽きない絶妙なソルトテイスト。食べていると、チーズがビーフパティを包み込むようにジワジワ広がり、じょじょに味変させていることに気が付く。

とろけ度: ★★★★
チーズ感: ★★★
食べ応え: ★★★

トップクラスのジューシーさ

<モスバーガー>
スパイシーモスチーズバーガー

モスバーガーのスパイシーモスチーズバーガー(470円)。モスの定番ともいえるミートソースとチーズの競演が楽しめる逸品。よりジューシーなビーフパティエキスが楽しめるスパイシーダブルモスチーズバーガー(610円)も美味(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 日本で食べられる有名ファストフード店のなかで、もっとも完成度が高いチーズバーガーと断言したい。トマトとミートソースが極めてジューシーで、チーズと出会うことでビーフパティに流れ込み、得も言われぬ強いコクを生む。

 何より素晴らしいのは、ソースやビーフパティなどに圧されず、しっかり最後までチーズの旨味を感じさせてくれるところ。そこにハラペーニョが参戦し、テイストが一辺倒にならないよう刺激を与え、肉の旨味とバンズの旨味を際立たせ、たまらなく甘美な味覚体験をさせてくれる。個人的には、テイクアウトしてマヨネーズをかけて食べるとチーズのコクに深みが出て良い。

とろけ度: ★★★★
チーズ感: ★★★★
食べ応え: ★★★★★

<バーガーキング>
ダブルベーコンチーズバーガー

バーガーキングのダブルベーコンチーズバーガー(520円)。まるでビーフパティを包み込むヴェールのようなチーズが2枚も重なっていて、ベーコンと相まってジューシーさUP。フライドポテトをチーズの上にサンドして食べてもおいしい(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 肉とチーズの黄金コンビをとことん楽しむ、という点において、マクドナルドのダブルチーズバーガーを超えた存在かもしれない。なぜならこちらにはベーコンがサンドされているから。

 ベーコンは超薄切りだが、その厚みが功を奏してカリカリサクサクなクリスピー食感と香ばしさをチーズとビーフパティに付加。他のチーズバーガーが「柔らかさ一辺倒」だったところにカリカリ食感を含ませ、より食欲をそそらせる具のコンビネーションとなっている。チーズが2枚サンドされている点もコクUPにつながっていて高評価。

とろけ度: ★★
チーズ感: ★★★★★
食べ応え: ★★★★

チーズと肉だけをとことん楽しむ究極系

<ウェンディーズ・ファーストキッチン>
ワイルド☆ロック

ウェンディーズ・ファーストキッチンのワイルド☆ロック(730円)。バンズがないため、とことんチーズとビーフパティを楽しめる。なかにはバンズがないのでヘルシーだと考えている人もいるようだ。同社も糖質が3.4グラムしかないことを推している(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 チーズバーガーの亜種ともいえる存在。バンズをなくし、ビーフパティ2枚で具をサンドするという凄まじい発想から誕生したチーズバーガー。手づかみできないので、終始、バーガーラップに包んだまま持って食べる。

 ビーフパティは四角形にカットされていて、トマト、レタス、ベーコン、そしてチーズ2枚がサンドされているのだが、食べてびっくり。具からあふれるエキスを吸収して受け止めるバンズがないため、食べれば食べるほど、口内のジューシー感が増していく。ちょっとしたスープを飲んでいるような感覚になることもあるほど。トマトとレタスの存在感が強く、そのエキスがチーズの旨味を運ぶ役割をしているのか、チーズ感を強く感じられる。

とろけ度: ★★
チーズ感: ★★★★
食べ応え: ★★★★

<ファーストキッチン>
クラシックパリとろチーズ×チーズバーガー

ファーストキッチンのクラシックパリとろチーズ×チーズバーガー(620円)。今までにない(!?)パリパリ状態に焼き上げたチーズを使用している点が極めて珍しい。しっかりチーズソースもかかっており、カリカリとトロトロの双方のチーズが楽しめる(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 これ考えた人、天才。食べた瞬間にそう思わせるほど個性的で美味なチーズバーガー。チェダーチーズをパリパリでクリスピーに焼き、まるで薄焼きせんべいのように仕上げ、食べるたびに「パリッ!」と心地よい食感を楽しませながら、芳醇な薫りを放つ。さらにトロッと濃厚なチェダーチーズソースもビーフパティにかかっており、チーズのおいしさにグラデーションが生まれている。

 チーズは柔らかいもの、チーズはとろけているもの、そんな概念を覆すチーズバーガーなのは間違いない。ある意味、カリカリに仕上げて香ばしさを楽しむもんじゃ焼き的な発想ともいえよう。

とろけ度: ★★
チーズ感: ★★★
食べ応え: ★★★

ケンタ伝統の味をチーズで昇華

<ケンタッキー・フライド・チキン>
チーズチキンフィレバーガー

ケンタッキー・フライド・チキンのチーズチキンフィレバーガー(420円)。ケンタッキー・フライド・チキンならではのハーブを生かしたフライドチキンテイスト。チキンの熱でチーズがとろとろにとろけていき、時間とともにおいしさに変化が出る(筆者撮影/東洋経済オンライン)

 ケンタッキー・フライド・チキンで定番のオリジナルチキン。そのおいしさを国内産チキンフィレで体験できるのがフィレバーガーシリーズ。さまざまなフィレバーガーがあるが、チーズがサンドされているのはチーズチキンフィレバーガーのみ。

 11種類のハーブで仕上げた国内産チキンフィレにチーズを重ね、バンズでサンド。オリーブオイル入りマヨソースとレタスが国内産チキンフィレの旨味を口に運ぶ役目をしているが、あまりにも国内産チキンフィレのスパイスが強いため(おいしすぎるため)、チーズ感がかなり弱めに。バーガーとしては極めて美味だが、チーズバーガーとしては、ややパワー不足と言えるかもしれない。

とろけ度: ★★
チーズ感: ★★★
食べ応え: ★★★★

 ロッテリアの背徳チーズ絶品チーズバーガーのような個性あふれるチーズバーガーは例外として、おいしいチーズバーガーの条件は「しっかりチーズの存在を味わえること」だと考える。

 特にバーガーに使用されることが多いチェダーチーズは芳醇さとコクのバランス、そして肉との相性がバツグンに良いのだが、パティやソースや野菜などの具にチーズの良さが隠れてしまうパターンが多く、チーズ感が弱いチーズバーガーに仕上がっていることがある。チーズがイキイキして感じられるチーズバーガーこそ、ファストフード界の覇権を握れるのではないだろうか。

 今回ご紹介したチーズ系バーガーはどれもオススメなので、試しに食べてみてはいかがだろうか。


クドウ ヒロカズ(くどう ひろかず)
Hirokazu Kudo
ライター ファミ通→任天堂会報誌とかゲーム攻略本とか→ライブドア→ネットメディアプロデュース。ガジェット通信、ロケットニュース24、Pouchの初代編集長 創設者。ロケットニュース24は私の個人ブログからスタート。TVチャンピオン焼肉王とデカ盛り王で準優勝