人気作品『MFゴースト』の作者、しげの秀一が活動休止を発表のウラで(講談社HPより)

 11月21日、『週刊ヤングマガジン』(講談社)の編集部は大ヒット漫画『頭文字D』の作者として知られる漫画家・しげの秀一(64)が担当している連載の休止を発表した。同編集部によると休載の理由は体調不良のためで、再開の目途は立っていないようだ。しげののファンからは応援の声が多数寄せられる一方、彼を心配してなのか「もう打ち切りにしてあげなよ」というコメントも少なくない。

 連載休止になったのは『頭文字D』の後継作である『MFゴースト』で、実在の公道を走る自動車レースを題材とした人気作で2023年には“TVアニメ化”も決定していた。しかし体調不良によって連載だけでなく、アニメ化の再開時期も未定となってしまった。

「人生は苦難の連続です」

人気作品『MFゴースト』はアニメ化も予定されていたが、延期に(公式サイトより)

 SNS上にはしげのに対して様々な声が寄せられているが、中には彼がこうなってしまうのを予想できたファンもいるようで「やっぱりね……」と納得の声も。というのも、しげのは同作の連載中に『ヤングマガジン』の巻末にある作者コメントで“鬱発言”を連発していたのだ。それは誰が見ても明らかな “SOSのサイン”──。一部を抜粋すると、

《正月早々からお先真っ暗です》

《今年にはいってから体調わるいです》

《仕事はただひたすらつらい》

《ヤンマガには営業自粛は出ていないのだろうか》

《人生は苦難の連続です》

《楽しくないです》

《GWの予定キャンセルしました。むなしいです》

《このごろ最悪です》

《もくもくと仕事していれば、いつか楽しいこともあるのだろう》

《めっきり冬っぽくなってきました。むなしく時間がすぎていきます》

《良くないことばかり起こります》

 と、どう見ても“病んでいる”としか思えないコメントが何度も寄せられている。

拡散されているしげの秀一の“鬱コメント”(Twitterより)

「いつまでこんなことが続けられるのかな」語っていた本音

  週刊連載を担当する漫画家の負担の大きさが窺えるような言葉の数々。以前からしげのの体調を心配する読者はチラホラいたようだが、今回の休載報告を受けてファンからは、

「漫画を描くことがツラくて仕方ないんだと思う。とても可哀想なので、もう打ち切りにしてあげてほしい」

「たしか『イニD』(頭文字Dの略称)以降は打ち切りが続いて、編集者から『車の漫画』を無理矢理描かされてたような…。描きたい作品じゃなければ、そりゃ病むよね」

「鬱コメントだらけのしげの先生なんて見たくない。休んでも厳しかったら、打ち切りで全然いいと思うし、誰も責めないはず」

「頼むから自分の命を終わらせることだけはやめてほしい。作品よりも体を優先するべき」

 といった切実な思いが寄せられていた。しげのの憂鬱な巻末コメントのなかには《担当編集者との恒例の焼肉もずいぶんやってません。もうダメです》と、コロナ禍によってなのか、職場でのコミュニケーション不足を示唆するような文言も。

 やはりしげのにとって、漫画家という職業は心身ともに削られていく仕事のようだ。以前、車の情報サイト『GAZOO』に掲載されたインタビュー記事では

《漫画家の仕事はけっこう肉体的にハードなんですよ。1週間のうち5日は机に座りっぱなしなんで。スタッフが来る日なんかは、朝起きたら机に座って、アシスタントが帰った後も12時くらいまでは机に座っている》

《起きたらまた同じ、って生活なんでいつまでこんなことが続けられるのかな、って思います》

 と答えている。またこれからの車に対して“どんどんつまらなくなる”と発言していることから、車への熱も下がっているのかもしれない。

 長年の苦労があるせいなのか全体的に悲壮感が否めないしげのだが、まずは休養してから今後についてゆっくりと考えてほしいものだ。

 
拡散されているしげの秀一の“鬱コメント”(Twitterより)

 

人気作品『MFゴースト』はアニメ化も予定されていたが、延期に(公式サイトより)

 

しげの秀一のプロフィール(ヤングマガジンHPより)

 

人気作品『MFゴースト』の作者、しげの秀一が活動休止を発表のウラ(講談社HPより)