『チャンスの時間』に出演後に共演者の千鳥と一枚(渡部建のインスタグラムより)

 不倫報道から1年7か月が経った今年の2月に『白黒アンジャッシュ』(千葉テレビ)でテレビ復帰したアンジャッシュの渡部建。彼の芸能活動がここ最近、活発化している。

 11月に入ってからというもの、インターネットTV『ABEMA』の新番組『有田哲平の引退TV』に第1回目のゲストで出演、その後も千鳥がMCと務める同じABEMAの『チャンスの時間』に出演。ビジネス本も上梓した。本のタイトルは『超一流の会話力』。

渡部建が11月2日に投稿したインスタグラムでは、最後に#講演オファー受付中と、今後の仕事にもつなぐ姿勢が見えた

 自身のインスタグラムのアイコンも新著に変更し、ツイッターで《Twitterも一からまたよろしくお願いします》と本格復帰に向けて本腰を入れ始めたことがうかがえる。そして、プライベートでは妻の佐々木希が第2子を妊娠したことを発表している。

『6Pチーズ』の商品名を出して

 さて、前述の渡部が出演したABEMAの2番組はおおむね好評だったようだ。

『有田哲平~』は、有田が近い将来引退するにあたって、渦中の人物に引退を勧める、というバラエティー番組だ。有田と渡部は駆け出しのころによく一緒に遊んでいて、一時は同居もしていた仲だったというのは知られている話だが、

新番組の第一回目のゲストが渡部さんだったのは、いま彼を出演させたらなら視聴率が取れると踏んだ制作サイドの思惑と彼の復帰に手を貸したいという有田さんの思いが合致したからなんでしょうね」(キー局プロデューサー)

 一方の、『チャンス~』も概ね好評ではあったが、そのなかで“危うい”シーンも見受けられたという。

 番組では、“グルメ王”として名を馳せた渡部に対して千鳥のふたりが楽屋弁当として人気の『金兵衛』の弁当を食リポする流れに。渡部は『金兵衛』の本店が代々木八幡にあることや、“抗菌シート”を業界でもいち早く取り入れたことなど、台本なしで流暢にレポートしてみせた。

 すると、千鳥のふたりはそれに対し、「まるで違う!」と食レポをやり直させたのだ。抗菌シートを食べるように命じるなど、無茶振りを繰り返した。もちろん渡部に対し愛があってこその千鳥流の“いじり”であり、視聴者からも「面白い!」と好評だった。

 ほかにも、渡部がワインに合うつまみを尋ねられるくだりも。渡部は「コンビニに売っているような6Pチーズでもいいし……」と答えた。するとノブが「6P?」と反応、「お前が絶対に言ったらあかんチーズや」とツッコミを入れた。渡部は「すみません。2度と食べません」と、これまた強烈な“イジられ展開”をみせたわけだが、このようなくだりの連続に 「渡部の首を絞めてしまうのでは?」と指摘するのはある広告代理の社員。

民放局員「ネットだからできることだよね」

“6P”のくだりは視聴者にウケると思っていたんでしょうね。ネット番組でしかもバラエティーですから、制作サイドもそれくらいのことは許されると思ったのでしょうが、“下品な食べ物みたいな扱いをされた”とメーカーの社員は快く思っていないと聞きました。実際の商品名を挙げて渡部さんが“2度と食べません”と言ったのもマズかったですね

 渡部が今後地上波に復帰した時、そのメーカーがNGを出す可能性もあるというのだ。愛あるイジりが渡部をグルメ仕事から遠ざけている節もあるという。しかし、この回の切り抜き動画が『チャンス』 の公式YouTubeにアップされると、現在2本ある動画の再生数374万回、245万回(12月2日時点)と大バズりをみせており、間違いなく視聴者には好評を博していることがわかる。

 この“数字を持っている”渡部というタレントの今後の起用について『AMEBA』に出資している『テレビ朝日』でない、ある民放のテレビ局員に聞いてみると、

「芸人仲間からは渡部さんについて“そろそろ(出演させても)いいんじゃないですか”という声は今もよく聞かれます。しかし、局のスタッフの会議で彼の名前が出ることがほとんどなくなりました。金スマやしくじり先生のような『反省番組』にはまだちょっと早すぎますし、“ひな壇”のバラエティーだとしたら使いどころが難しい。

『AMEBA』でバズっていることに関しては“ネットだからできることだよね”といった認識です。民放だとスポンサー的に難しいのでは? という声がいまだにあります

 ネット番組のスターとして活躍する日がくるのだろうか。テレビ業界のなかには「アンジャッシュのネタがみたい」という声も多く聞かれているが──。


<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。

 
'19年、都内の秋祭りに参加した渡部建・佐々木希夫妻

 

 

アンジャッシュ渡部建、近くの保育園へ子どもを送り届けた(2021年)

 

2020年10月、息子と散歩をする佐々木希

 

ケータイ小説が原作の映画『天使の恋』で初主演を務めた佐々木希(写真中央/2009年)

 

'15年、佐々木希と木下優樹菜のツーショット(木下優樹菜のインスタグラムより)