クリスマスツリーのてっぺんに飾る星は、キリストの誕生を知らせる「ベツレヘムの星」がモチーフとなっている

 日常の気になる疑問を解決!なぜクリスマスツリーは「もみの木」なのか?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。

知って楽しい!おもしろ雑学

Q.クリスマスツリーはなぜ「もみの木」なの?

A. 寒い冬でも緑を絶やすことなく永遠の命の象徴とされていたから。(クリスマス文化研究家 木村正裕さん)

 12月7日はクリスマスツリーの日。1886年のこの日、横浜の明治屋に日本で初めてクリスマスツリーが飾られたことに由来しているそう。

 クリスマスツリーに使われる木といえば、もみの木。なぜ、ほかの木ではなく、もみの木が定番なのだろうか。フィンランド大使館勤務でクリスマス文化研究家でもある、木村正裕さんに話を聞いた。

「諸説ありますが、もみの木が使われる理由をひと言でいうと、もみの木が常緑樹で、しかも形がきれいな三角形だからです」

 常緑樹は、一年を通じて緑の葉がついている樹木のことだが、なぜ重要なのだろう。

「もともとヨーロッパではもみの木などの常緑樹を信仰する習慣がありました。一年中葉がついている常緑樹は、永遠の命があると考えられていたためです」(木村さん、以下同) 

冬でも葉が落ちない常緑樹のもみの木はヨーロッパで信仰の対象になっていた(写真はイメージです)

 ただ、その信仰は中世になりキリスト教がヨーロッパに広まっていくなかで、ある問題を生んだという。

「キリスト教は偶像や自然物などを信仰するのを禁止していたので、常緑樹への信仰をやめさせたかった。けれど、やめさせると信仰している人たちの反感を買ってしまう。そこで目をつけたのが『もみの木の形』だったんです

 もみの木はきれいな三角形。キリスト教で大事にしている三位一体という考えに通ずるところがあるということにして、もみの木を飾るのを許したという。

 その習慣がだんだんと変化しながら広まっていき、私たちのよく知るクリスマスツリーになっていったのだ。