“コトー先生”役の吉岡秀隆(右)とおことばを交わされた天皇ご一家('22年12月)撮影/JMPA

 1月13日の午前中、皇居・宮殿の『松の間』で『講書始の議』が行われた。

「年の初めに天皇陛下が、皇族方や学術関係者とともに研究者3人から講義を受けられます。昨年は体調が整わずに欠席された雅子さまも今年はご臨席。西洋近世史、社会学、分子細胞生物学の第一人者による講義に熱心に耳を傾けられました」(皇室担当記者)

愛子さまから吉岡秀隆にお声がけ

 学習院大学文学部日本語日本文学科3年生の愛子さまは、学業優先のため出席を控えられた。

「1月18日には皇室の方々や一般公募から選ばれた和歌が詠まれる『歌会始の儀』が行われ、昨年から愛子さまの和歌も披露されるようになりました。今年のお題は『友』。大学では、『源氏物語』などをはじめとする古典文学を学ばれているほか、日本語史や日本史などの授業も受講しているプリンセスが、どのような御歌を詠まれるか楽しみです」(皇室ジャーナリスト)

 '20年4月のご入学以来、新型コロナウイルスの感染対策の観点からオンライン授業を継続されていた愛子さまだが、'22年12月には3日間キャンパスへご通学。“第8波”の感染拡大が懸念される中でも、今年は3年ぶりに新年一般参賀が執り行われるなど、少しずつコロナ禍以前の皇室像を取り戻しつつある。

「昨年末の12月28日には両陛下と愛子さまが、六本木ヒルズで映画『Dr.コトー診療所』の地域医療支援チャリティー上映会にご臨席されました。天皇ご一家の映画ご鑑賞は、'20年1月の『キャッツ』以来、約3年ぶりのこと。上映開始を待つ間、主演の“コトー先生”役を務める吉岡秀隆さんに愛子さまから声をかけられる場面もありました」(前出・皇室担当記者)

 上映後には改めて、吉岡や共演者の柴咲コウ、中江功監督などと懇談される時間が設けられた。

「愛子さまは“吉岡さまのふわっとした雰囲気が、コトー先生にぴったりなんですね”とおっしゃったそうです。やりとりについて問われた吉岡さんは、“素晴らしい感想をおっしゃっていたのですが、緊張のあまり(頭が)機能しなくて……”と、放心状態でした(苦笑)」(フジテレビ関係者)

天皇陛下は『Dr.コトー』の大ファン

 鹿児島県の西の離島・下甑村にある『下甑手打診療所』の瀬戸上健二郎元所長をモデルに、厳しい地域医療や命の尊さが描かれた『Dr.コトー診療所』は、山田貴敏氏のマンガを原作として、'03年にフジテレビ系でドラマ化。

 '06年に放送されたシーズン2では最高視聴率25・9%を記録した。'22年12月16日に公開された劇場版は、1月9日時点で興行収入が18億円を超え、この勢いであれば30億円を突破するのではともいわれている。

「国民とともにある皇室を体現するためにも、医師不足という離島医療の現実についての理解を深められるのは意義深いことでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)

 皇室の方々の映画ご鑑賞においては、ご自身の意思が尊重されることが多い。

「例えば、上皇ご夫妻が'11年にご覧になった映画『一枚のハガキ』は、当時99歳で引退を表明していた新藤兼人監督の最後の作品だったこともあり、お二方が“完成をお祝いしたい”とのご意向を示されたので実現に至りました」(宮内庁OB)

'11年に映画『一枚のハガキ』を鑑賞された天皇陛下(当時)。左に新藤兼人監督、右に豊川悦司、大竹しのぶ

 一般人のように、気軽に映画館へ赴くことはできないが、'19年12月には秋篠宮家の小室眞子さんと佳子さまが『アナと雪の女王2』のチャリティー上映会に出席されるなど、話題作をご覧になる機会はこれまでにもあった。

「陛下は、皇太子時代から『Dr.コトー診療所』の原作マンガとドラマの大ファンで、16年ぶりの新作映画にとても喜ばれたといいます。“Dr.コトーの映画を妻と娘にも見せたい”とのお気持ちから上映会へのお出ましが実現したと聞きました」(宮内庁関係者)

 意外にも、天皇陛下とDr.コトーの縁は深い。

「'17年2月、コトー先生のモデルである瀬戸上医師が、地域に密着して人々の健康を支える医師の功績をたたえる『赤ひげ大賞』を受賞しました。都内のホテルで行われた表彰式に、当時皇太子だった陛下が臨席されていたのです」(式典関係者、以下同)

 式典で「たゆみない努力と取り組みに、心から敬意を表します」と、おことばを述べられた陛下は、終了後に“お忍び”でとある場所へ……。

愛子さまは「これから見ます」

「瀬戸上先生の受賞を祝う2次会として、同じホテルの1室で一部の関係者が集まっていたところ、“アポなし”で陛下がお見えになったといいます。瀬戸上先生も知らされていなかったようで、完全なるサプライズでした」

 周囲への影響を考慮されたのか、SPは2人のみと最小限にとどめられていたという。

「陛下は、その場の関係者に“Dr.コトーのファンなんです”とお声がけされたとか。当日は『赤ひげ大賞』を受賞した5人の医師と歓談される時間もありましたが、改めて瀬戸上先生を労いたいというお気持ちが強かったのでは」

 “コトー愛”の強さがうかがえるエピソードから5年後、新作映画のチャリティー上映会に出席した瀬戸上医師は、陛下と再会することができた。

『Dr.コトー診療所』の映画化にあたり、16年ぶりにキャストやスタッフが集結

「瀬戸上先生は、陛下から“あのとき、お会いしましたね”と声をかけられたことに感激しつつ、ご一家が離島や僻地の医療に関心を持ってくださっていることに感謝を示していました」(前出・フジテレビ関係者、以下同)

 関係者をさらに和ませたのが、陛下と愛子さまの秘話だ。

「ドラマ放送当時、愛子さまはまだ幼かったこともあり、当然リアルタイムではご覧になっていません。陛下は“娘にも見るように伝えた”とのことでしたが、愛子さまは“まだ1話しか見ていないので、これから見ます”と。皇室の方々の私生活はベールに包まれていますが、娘と父親のリアルなご関係性がうかがえて、ほっこりとした気分になりました」

 コトー先生が、父娘の絆をいっそう深めてくれるだろう。

 

 

'18年、学校の運動会で扇子を持ちながら『千本桜』の曲に合わせ同級生とダンスを披露された愛子さま

 

'21年12月に成年を迎え、新年一般参賀に初めて出席された愛子さま('23年1月2日)撮影/JMPA

 

成年会見に臨まれた愛子さまは、ユーモア溢れるお話やご家族とのエピソードも披露。令和4(2022)年3月撮影/JMPA