1袋100円以下はマズい?高いとウマい? 市販のパスタ20種をガチ検証! 撮影/山田智絵

 種類が豊富な乾燥パスタ。 値段も、1袋100円以下のものから1000円近いものまでいろいろあるが、高い商品のほうが本当においしいのだろうか。 もしかして、 大して味に違いはないのでは?食のプロが商品名を見ずに食べ比べて20種をランキング。 あなたが買っているパスタは何位?

 洋風から和風、中華風やエスニックなどいろいろアレンジできて、手軽に作れるパスタ料理は大人気。市販のレトルトソースの種類も豊富で、一緒に常備しておくと忙しいときに重宝するお助け食材だ。

値段も国もバリエ豊富な20品をガチレビュー!

 身近なスーパーでも、国内メーカーの商品はもちろん、イタリアはじめ海外からの輸入品などパスタ麺のラインナップは多様。業務スーパーなどでは、トルコなどの激安輸入パスタが販売されていて、選択の幅が広がっている。

 そこで、20品のパスタ麺を食べ比べてランキング。ジャッジしてもらうのは、スペイン料理店オーナーシェフのおおつきちひろさんと、フードプロデューサーの石川範子さん。

 麺の味をガチ検証するため、2人には品名などの商品情報が記載されているパッケージを見せずに実食してもらい、ランキング決定後に商品名を明かした。

パッケージなどで印象が変わらないよう、商品名をかくして食べ比べした 撮影/山田智絵

 今回は1.6~1.8mmのパスタ麺を、パッケージに記載されている時間どおりにゆでた。麺の味に加え、ソースとのからみやすさなど、パスタ料理のトータルのおいしさで判断できるように、市販のミートソースであえたものを食べ比べてもらった。

 もちもち、シコシコ、ツルツル……おいしいパスタ麺はどれだ?

どんなパスタ料理に合うかも紹介!

 各パスタは「どんなパスタ料理に合うか」を合わせて紹介。作りたいパスタ料理に合わせてパスタを変えてみるのもいいかも!

【オイル】
 ペペロンチーノなど、オリーブオイルでシンプルにまとめたパスタ料理におすすめ

【トマト】
 イタリアンの定番トマトソースに合うパスタ

【和風】
 大根おろし+ツナなど、さっぱり和風味に

【クリーム】
 カルボナーラなど、クリーミーなソースによく絡む

【ナポリタン】
 もっちり麺が特徴のパスタ料理に

【スープ】
 コシのある麺が合うスープパスタに

※商品の本体価格は編集部調べ(2023年1月現在)

【市販パスタ15〜11位】下位でも個性はたっぷり!

【第15位】Bengi SPAGHETTI 1.7mm

神戸物産・トルコ/500g入り109円(100gあたり21円)

【市販パスタ第15位】BengiSPAGHETTI1.7mm 撮影/山田智絵

【トマト】

「食感も味も普通で印象は薄かったが、アレンジしやすそうなポテンシャルで選内に」

【第14位】Donna Chiara SPAGHETTI 1.6mm

神戸物産・イタリア/500g入り128円(100gあたり25円)

【市販パスタ第14位】DonnaChiaraSPAGHETTI1.6mm 撮影/山田智絵

【トマト】

「咀嚼してもパスタの風味をあまり感じないが、さくっとしたアルデンテ感は好印象」

【第13位】Pasta FELICE Spaghetti 1.7mm

カーギルジャパン・トルコ/800g入り225円(100gあたり28円)

【市販パスタ第13位】PastaFELICESpaghetti1.7mm 撮影/山田智絵

【クリーム】【ナポリタン】

「味わいにあまり個性はないが、つるっとした舌ざわりともっちり食感が印象的」

【第12位】frama Spaghetti 1.7mm

明治屋・イタリア/1kg入り258円(100gあたり25円)

【市販パスタ第12位】framaSpaghetti1.7mm 撮影/山田智絵

【和風】

「うどんのようなもっちり感で、おろしツナなど和風味のパスタに合いそう」

【第11位】マ・マー 1.6mm

日清製粉ウェルナ/480g入り328円(100gあたり68円)

【市販パスタ第11位】マ・マー1.6mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【和風】【ナポリタン】

「同じマ・マーの早ゆでとあまり変わらない味わいなので、早ゆでのほうに軍配」

残念ながら選外になったパスタたち

■ポポロスパ7分 1.6mm

はごろもフーズ/700g入り298円(100gあたり42円)

「やや粉っぽい食感で、飲み込んだあとに苦みを感じた」

■ボンジョルノ スパゲッティ 1.6mm

ニップン/700g入り244円(100gあたり34円)

「食感、味わいとも、可もなく不可もなく、印象が薄かった」

■REGALO Spaghetti 1.7mm

ニップン/400g入り219円(100gあたり54円)

「ソースはからむが、歯切れの悪さが気になった」

■オーマイ 早ゆでスパゲッティ3分 1.6mm

ニップン/600g入り292円(100gあたり48円)

「同じ早ゆでの4位のマ・マーに比べて味も食感もいまひとつ」

■PROSSIMO Spaghetti 1.6mm

加藤産業・トルコ/1kg入り328円(100gあたり32円)

「プチプチ切れる。ソースにもからみにくい」

パスタ料理のトータルのおいしさで判断できるように、市販のミートソースであえたものを食べ比べた 撮影/山田智絵

選外パスタを美味しく食べるコツ

 選外パスタは、しっかり味に仕上げるのがおすすめ。

 食べるときにエクストランバージンオリーブオイルを多めにたらしたり、パルメザンチーズをたっぷりかけるとおいしさアップ!

意外にパスタにあう「家に余ってるもの」

 パスタは気の利いたパスタソースがなくても、冷蔵庫や棚の奥に余っている調味料などを使っておいしく食べられるという。

例えば、『ご飯ですよ』などの海苔の佃煮とか、のりたまや明太子のふりかけとか。一見するとパスタにあわなそうに思えるかもしれませんが、もし、パスタをイチから作るのも面倒だし、レトルトのソースもない、なんていうときは、ぜひ一度ためしてみてください。意外とおいしいですよ

 とおおつきさん。実際に下のものを使ったパスタを作ってもらった。

(左上から)海苔の佃煮、ふりかけ+オリーブオイル、スイートチリソース、めんつゆ+ごま油を使ったパスタ 撮影/山田智絵

・海苔の佃煮
・ふりかけ+オリーブオイル
・スイートチリソース
・めんつゆ+ごま油

 どれもゆでたパスタにかけて和えただけだが、たしかにイケる。特にスイートチリソースをかけただけのパスタは、今までなかったのが不思議、という味。冷蔵庫の奥にスイートチリソースが余っている人はためしてみる価値アリだ。

「ご飯もパスタも同じ炭水化物なので、ご飯にあうものはたいていパスタにもあいますよ」(おおつきさん)

レトルトの親子丼の具を乗せたパスタ 撮影/山田智絵

 その証拠に、レトルトの親子丼をご飯ではなくパスタにかけても、意外なおいしさだった。中華丼や牛丼だってOKだし、麻婆丼なんて最高だという。100均でも売っている丼もののレトルト、たまにはパスタにかけてみては。

【市販パスタ10〜6位】国産パスタが多数ランクイン

【第10位】オーマイ スパゲッティ 1.7mm

ニップン/1kg入り398円(100gあたり39円)

【市販パスタ第10位】オーマイスパゲッティ1.7mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【和風】【ナポリタン】

「ほどよいもちもち感で万人受けしそう。チャック付きパッケージの使いやすさもいい」

【第9位】alce nero ORGANIC SPAGHETTI 1.6mm

日仏貿易・イタリア/500g入り298円(100gあたり59円)

【市販パスタ第9位】alceneroORGANICSPAGHETTI1.6mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【クリーム】

「ややボソッとした食感は気になるが、パスタらしい味があってソースにからみやすい」

【第8位】SPAGHETTI My Chef 1.6mm

日清製粉ウェルナ/1kg入り498円(100gあたり49円)

【市販パスタ第8位】SPAGHETTIMyChef1.6mm 撮影/山田智絵

【和風】

「少し苦みを含んだ小麦粉の風味があり、ほどよいもっちり食感で日本人に受けそう」

【第7位】北海道味わいパスタ 1.6mm

隅田商事/400g入り315円(100gあたり78円)

【市販パスタ第7位】北海道味わいパスタ1.6mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【和風】

「手打ちそうめんのような素朴な味わいと、もちもち食感が印象的だった。原料がデュラム小麦ではなく北海道産小麦と知って、和風テイストに納得」

【第6位】Pasta FAELLA GRAGNANO 1.8mm

里人水(リトミ)・イタリア/1kg入り1648円(100gあたり164円)

【市販パスタ第6位】PastaFAELLA GRAGNANO1.8mm 撮影/山田智絵

【オイル】【スープ】

最高値のイタリアンパスタはさすがのウマさ!

「パッケージ表示の最短時間でゆでると、芯があってナマ感が残ったが、長めにゆでるとほどよいアルデンテに。麺の味もしっかりしていておいしい」

【市販パスタ5〜2位】パスタの本場、イタリア産が堂々上位に!

【第5位】DE CECCO Spaghettini 1.6mm

日清フーズ・イタリア/500g入り328円(100gあたり65円)

【市販パスタ第5位】DECECCOSpaghettini1.6mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【トマト】

おなじみのディ・チェコは間違いのない味わい

「スーパーや輸入食品店でおなじみのイタリアンパスタだが、うどん文化のある日本人も好きなもっちりとした食感。小麦粉の風味もあり、ソースとバランスよくからむ」

【第4位】マ・マー 早ゆで Fine Fast 1.6mm

日清製粉ウェルナ/500g入り328円(100gあたり65円)

【市販パスタ第4位】マ・マー早ゆでFineFast1.6mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【和風】

超便利なのに本格派、早ゆでタイプならコレ一択!

「ほどよい弾力があって香りもよく、本格パスタらしいコクのある味わい。これが早ゆでタイプと知っておどろき! ゆで時間3分でこの味わいなら大満足。忙しい日々のご飯づくりに重宝しそう」

【第3位】MANCINI PASTIFICIO AGRICOLO SPAGHETTINI 約1.8mm

モンテ物産・イタリア/500g入り818円(100gあたり163円)

【市販パスタ第3位】MANCINIPASTIFICIOAGRICOLOSPAGHETTINI約1.8mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【オイル】【スープ】

高価格でも一度は食べたいザ・イタリアンパスタ☆

「1.8mmと太めのせいか、ゆでたあとはややうどんっぽいが、見た目とは裏腹にアルデンテ感のあるさくっとした食感。咀嚼すると小麦粉の風味がしっかりあって、本場イタリアンパスタの個性を感じる」

【第2位】Barilla SPAGHETTI 1.6mm

バリラジャパン・イタリア/500g入り358円(100gあたり71円)

【市販パスタ第2位】BarillaSPAGHETTI1.6mm 撮影/山田智絵 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

【トマト】

パスタ麺の定番バリラが安定の味で堂々上位に

「さくっとした食感で歯切れよく、しっかりとした小麦粉の味わいがある。ソースをからめてから少し時間がたっても、ふにゃっとのびた感じがないので、イタリアンパスタのアルデンテ感を楽しめる」

超便利! 早ゆでパスタの秘密

 今回食べ比べたスパゲティのパッケージに記載してあるゆで時間は6~10分だが、4位の日清製粉のマ・マーと、選外のニップンのオーマイは“早ゆで”の商品名どおり3分でゆで上がる。

 マ・マーのゆでる前の麺の断面を見ると、風ぐるま状に切り込みが入っている。これが早くおいしくゆで上がる秘密。時短と食感を追求するメーカーの努力に脱帽!

【市販パスタ1位】まさかの激安パスタが驚愕の1位!

【第1位】Rosa Linda Spaghetti 1.7mm

朝日商事・トルコ/400g入り88円(100gあたり22円)

【市販パスタ第1位】RosaLindaSpaghetti1.7mm 撮影/山田智絵

【オイル】

業務スーパーや100均で買える激安パスタが一同驚愕の1位!

「ほどよいもっちり感が好印象で、咀嚼して飲み込むときに、パスタらしい小麦粉の風味をしっかり感じる。今回食べ比べた20点のうち、1袋100円以下の最安値と知って、コスパのよさにびっくり。

 オリーブオイルとにんにく、唐辛子だけのシンプルなペペロンチーノで、パスタ麺そのものの味を楽しむのがおすすめ」(おおつきさん&石川さん、以下同)

業務スーパー、使わないとソン!

 1位のトルコのパスタを購入した「業務スーパー」は、神戸物産が全国展開しているチェーンストアで、一般客も利用できる。

 大容量の食材が格安で買えるほか、ふつうのスーパーにはないオリジナルの食品や調味料、パンやスイーツなど品ぞろえが豊富で、パスタなど直輸入商品を手頃な価格で買えるのも人気の理由のひとつだ。ぜひ一度行ってみるべし!

実食を終えて

おおつきさんと石川さんの検証の様子 撮影/山田智絵

「レベルが高くてランキングに苦労しましたが、ふつうの小売店ではあまり見ない、トルコの激安商品がトップになったのは、先入観なく食べ比べたブラインド実食のおもしろさでしたね。

 大別すると、うどん文化の日本のメーカーのものはもっちりとした食感、アルデンテ文化のイタリアの輸入品は、さくっとした食感にゆで上がるのも新しい発見。好みや料理に合わせて選ぶのも楽しいですよね。

 ぜひ、パスタを買うときの目安にして、お気に入りを見つけてください!」

パスタをジャッジしてくれた食のプロは…

おおつきちひろさん○隠れ家レストラン「サンイシドロ」のオーナーシェフで料理教室も主宰。食材を生かした料理人目線のメニュー開発にも定評がある。
石川範子さん○テレビや雑誌などで食まわりの仕事を長年務めているフードプロデューサー。NHK『ガッテン!』の食専門のディレクターを23年務めた。

取材・文/草柳麻子