1月27日、『関東東海花の展覧会』で菊をご覧になる秋篠宮ご夫妻と佳子さま

「楽しいですね。みなさんも楽しまれそうですね」

 切り花を花瓶に挿すと、花が開く様子が映し出されるプロジェクションマッピングの展示を前に、そう話されたのは秋篠宮家の次女・佳子さま。

車窓を開けず、通行車両も制限

 1月27日の午前中、秋篠宮ご夫妻とともに東京・池袋のサンシャインシティを訪れ、3年ぶりに開かれた『関東東海花の展覧会』を鑑賞された。

「昭和時代から皇族方がご覧になってきた『花の展覧会』。前回の'20年は、佳子さまのみのお出ましで、親子3人でのご訪問は今回が初めてでした」(皇室担当記者)

 『日本植物園協会』の総裁を務める秋篠宮さまが、種苗コーナーで説明を受けた際に、「葉牡丹は食べてもね、大丈夫です。おいしいですよ」

 と知識を披露されるなど、和やかな雰囲気だったが、カメラに映らないところでは緊迫感が漂っていた。

「都内、地方問わず、皇族方が公務にお出ましになる際は、その姿をひと目見ようと、会場付近に人が集まります。警察の仕切りで、沿道に“奉迎ゾーン”が設けられることがほとんどですが、今回の『花の展覧会』では、そうした動きはなく、奉迎や撮影が歓迎されていないような印象でした」(沿道に集まった男性)

 少数ながらも人は集まっていたが、秋篠宮ご夫妻と佳子さまを乗せた車は、行きも帰りもスピードを落とすことはなかった。

「お手振りはおろか、車窓も開けられませんでしたね。お帰りになる際は、ご一家の車がスムーズに移動できるように、会場付近の信号が約2分間にわたって操作され、歩行者や通行車両を制限していました(警察関係者)

 秋篠宮家で交通規制が行われることは、かなり珍しいという。

「天皇家では皇太子時代から、車移動の際に信号が青になるように調整されていますが、秋篠宮家は基本的に一般車両と同様に赤信号で停車します。これは、日頃から市民生活へ迷惑をかけないように配慮されている殿下のご意向なのです」(宮内庁関係者)

 では、なぜ今回は交通規制が行われたのか。

“共演拒絶”と報じられた公務

「交通量が多い池袋という土地柄もあるかもしれませんが、公務を終えた親子の“本当の姿”を、国民に見られることを避けたという線が濃厚です。眞子さんと小室圭さんの結婚騒動を機に生じた、親子の溝は、いまだに埋まらないといいますから……」(同・宮内庁関係者)

 昨年の春ごろから活発に公務に取り組まれている秋篠宮家。同時に取り沙汰されているのが、親子関係の不和だ。

 佳子さまは昨年、計6回の地方訪問を含め、過密スケジュールをこなされたが、皇室行事や安倍晋三元首相の国葬、お住まいでの公務を除けば、親子の“3ショット”は見られなかった。

'17年7月、全国高等学校総合文化祭のため父娘で宮城県を訪問し、県美術館へ足を運ばれた

「昨年6月に広島県で行われた全日本ろうあ連盟主催の『第70回全国ろうあ者大会』が、“家庭内不和”をイメージづけました。この行事には秋篠宮ご夫妻が出席されたのですが、同連盟の非常勤嘱託職員である佳子さまが、年に1度の大きな催しに出席されないのは、あまりにも不自然では、という話になりました」(皇室ジャーナリスト)

 大会当日、佳子さまは都内で行われた別の行事にご出席。

「その公務を紀子さまにお任せし、殿下と佳子さまでろうあ者大会にご出席することも可能だったはずで、一部では、佳子さまによる“共演拒絶”とも報じられました」(同・皇室ジャーナリスト)

 過去を振り返れば、全国高等学校総合文化祭のため、'15年に滋賀、'17年7月に宮城へ父娘ふたりで足を運ばれるなど、佳子さまは秋篠宮さまとともに地方公務に出向かれることも少なくなかった。

「'14年に佳子さまが成年会見に臨まれた際、殿下について“家の中に出てきた虫を捕まえてくれるなど、頼りになる面もございます”と述べられるなど、以前は父娘の仲はいたって良好でした」(前出・宮内庁関係者)

 だが、昨年11月に行われた秋篠宮さまの誕生日会見では、娘との距離感が露呈する場面もあった。秋篠宮さまが公務で手話を披露されたことを受け、手話が上手な佳子さまからアドバイスを受けたかどうかという質問が飛んだ際、「特になかった」と淡泊にお答えになったのだ。

2年後までに結婚できる“土壌”を

「秋篠宮ご夫妻と眞子さんが本当の意味で和解しない限り、佳子さまとご両親の間には“すきま風”が吹き続けると思います。ご家庭内の重いわだかまりが浮き彫りになったままでは、将来の天皇家とみなされる秋篠宮家、ひいては皇室全体への信頼感を損ねる可能性があります」(皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授)

 この状況は、佳子さまにとっても望ましくない。

結婚にまつわる一連の儀式をせずに、皇室を“脱出”した小室眞子さん('21年11月)

「秋篠宮家に厳しい視線が向けられている限り、近い将来、訪れるであろう佳子さまのご結婚にも否定的な声が上がることはたやすく想像できます。

 佳子さまが昨年からひたむきに公務をこなされている背景には、“これだけ自分はやってきた”という実績づくりと“来たる日”へ向けたイメージアップの目的があるといわれており、結婚への下準備を着々と進めておられることは一目瞭然です」(前出・皇室ジャーナリスト)

 国民からの納得と祝福を得られたとは言い難い結婚を強行した、眞子さんと同じ轍を踏むわけにはいかないというのは、秋篠宮ご夫妻と佳子さまの共通認識なのだろう。

「少なくとも悠仁さまが成人を迎え、高校を卒業される'25年の春まで、佳子さまは皇室にとどまるご意向だといいます。つまり、2年後までに結婚できる“土壌”を整えておく必要があるということ」(前出・宮内庁関係者)

 こうした中、効果的に働きうるのが“親子共演”だ。

「秋篠宮ご夫妻と佳子さまの親子関係は、いまだに冷え切っているように感じられますが、まずは“円満な関係”を国民にアピールすることで、さらなる信頼の低下を防ごうとされているのではないでしょうか。国民からの信頼度が高まることで、女性宮家として皇室にとどまるにせよ、結婚して皇室を出るにせよ、将来の選択肢の幅も広がると思われます」(小田部教授)

 “皇室脱出”の日に向けて、今年は親子3ショットがたくさん見られるかもしれない。


小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代皇室史を専門とし、『皇室と学問 昭和天皇の粘菌学から秋篠宮の鳥学まで』(星海社新書)など著書多数