妻夫木聡

《日曜劇場とは思えないチープさでビックリ…》
《リアリティなくて冷めた》

 1月8日から放送が始まった妻夫木聡主演のTBS系ドラマ、日曜劇場『Get Ready!』。視聴者から酷評が続出している。

番宣で通告された“NGワード”

「闇医者チームが多額の報酬と引き換えに手段を選ばずに命を救うという物語です。天才外科医の主人公・波佐間永介を妻夫木さん、交渉役の下山田譲を藤原竜也さん、凄腕オペナースの依田沙姫を松下奈緒さん、万能ハッカーの白瀬剛人を日向亘さんが演じています。

 豪華キャストで期待も大きかったのですが、闇医者チームがつけている仮面や手術が決まったときの“Get Ready!”という決めゼリフがダサいと言われていたり、近未来感のある手術室や現実離れした医療シーンが不評のようです」(テレビ誌ライター)

 《ブラック・ジャックっぽい》との声も多く上がっている。

「完全オリジナルストーリーとしていますが、手塚治虫さんの漫画『ブラック・ジャック』を意識したのではと思わせるところがいくつもあります。法外な金額を要求する闇医者という設定や、主人公の髪型の右半分に白髪がある、漢字は違いますが名字が同じハザマ、服装が黒、闇医者チームの呼び名がトランプに関係しています」(同・テレビ誌ライター)

 似ているというのは、制作側の狙いのようだが……。

「ただ、妻夫木さんが番宣で出演した際、出演する番組に対してドラマ制作部から“ブラック・ジャック”という言葉を使わないでほしいというお願いがあったようです」(TBS関係者)

 なぜこのように酷評される作品となったのか。メディア研究家の衣輪晋一さんはこう語る。

「もともと、日曜劇場は『安堂ロイド』など、異色の作品もたまにやっていました。それが福澤克雄さん演出の『半沢直樹』的な重厚な物語というイメージがいつの間にかつくことに。その状況の中で、堤幸彦さん演出の軽さが出ているので、物足りないと感じる人もいると思います」

勝負に出た“ゲットレディ”

 “異色”のドラマを持ってきた狙いはどこにあるのか。

視聴者にツッコミをさせたり、想像させたりする遊びがすごく入っていて、細かいところを見るドラマです。ブラック・ジャックの要素もそうですが、三石琴乃さんの起用もそうです。うさ耳をつけた占い師の役ですが、三石さんがセーラームーン・月野うさぎの声優なのでうさ耳。占う際に唱える呪文は“月に代わっておしおきよ”を反対から言っています。

 そのようなディテールにこだわっているので、悪い意味で言えば落ち着いて見られない、チープだと思われてしまいます。ただ、これはドラマが一番面白かったといわれている'90年代後半から'00年代前半の作品の雰囲気。テレビが元気だったころのドラマを復活させようという意気を感じます」(衣輪さん、以下同)

日曜劇場ドラマ『GetReady!』(番組公式ホームページより)

 勝負に出たが、これは諸刃の剣でもあるようで……、

「成功すればドラマ復活の“ゲットレディ”(準備)になりますが、失敗するとご乱心ということになります。どうなるかは今後の展開次第です」

 4話までの平均視聴率は10・3%で日曜劇場としては低空飛行が続いている。巻き返してドラマ黄金期復活の狼煙とすることができるか。


衣輪晋一 メディア研究家。雑誌『TVガイド』やニュースサイト『ORICON NEWS』など多くのメディアで執筆するほか、制作会社でのドラマ企画アドバイザーなど幅広く活動中

 

 

2008年6月、お忍び旅行のため羽田空港を訪れる妻夫木聡と柴咲コウ

 

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