広末涼子

子どものバスの定期とか、電車の定期を買うときも、絶対、時間より前に行っていちばん先頭に(並びます)

 5月13日に放送された『1億3000万人のSHOWチャンネル』(日本テレビ系)で、このような発言をした広末涼子。人気タレントの意外な一面に、MCの櫻井翔が「並ぶんですか?」と驚いていると、

「母親業ですけど」

 と、さらりと答えた。一時は、あまりプライベートについて語ることのなかった彼女。

(結婚した)当時は“家庭のことは話さない”という事務所の方針がありました

 と、ウェブマガジンのインタビューで本人が語っていたが、長男がアメリカに留学し、子育ても一段落ついたことでの“解禁”なのかもしれない。

清純派路線からの脱却を目指す?

 もうひとつ“解禁”したのが昨年12月、22年ぶりに刊行した写真集で見せたセクシーなショット。キャミソールにショートパンツ姿で、背中や美脚を披露。ビキニのカットもあったのだが、こちらははるか上空から空撮で撮られており、海で泳ぐ姿が小さく写ったものだった。

 最近は朝ドラに初出演し、地元の土佐弁を使って主人公の母親を熱演。若いときとは違う、幅広い役を演じるようになった。写真集でセクシーカットを見せた広末は、女優としても清純派路線からの脱却を目指すのだろうか? 

 ドラマウォッチャーで、コラムなどを執筆する吉田潮さんは、

“脱いだ”“濡れ場が”といったことで、話題をとるようなステップはとうに過ぎているので、際どいラブシーンとかに挑戦、などはないかなと思います。昨年、ドラマ『ユニコーンに乗って』で大手通信会社のCEO役を演じたように“大人の女性”というイメージを出していくのでは

 と、広末の女優としての行く先を予想する。

“はっちゃけたおばあさん”を極めてほしい

「朝ドラや『ユニコーンに乗って』で見せた、いろいろな役を違和感なく演じることができる年齢になりましたよね。演技力もあるので、主演を張るというより、脇を固めていくスタンスで彼女の魅力が生きてくると思います」(吉田さん、以下同)

 昨年くらいから、ドラマなどでの露出が増えてきた広末だが、彼女のイメージについて吉田さんはこう指摘する。

最近の作品では“広末さんといったらこの役”という、代表的な役がないんです。若いときなら、映画の『秘密』『鉄道員(ぽっぽや)』を挙げることができるのですが……。おそらく、そういう役に出会うことで、これから彼女が進む道が見えてくるのではないでしょうか

1999年6月に早稲田大学に初登校した広末涼子、一般学生にもみくちゃにされる騒ぎに

 確かに、昔演じていた“シングルマザーで元ヤン”のような、とんがった役からは離れている。吉田さんは「これは私の願望も入るのですが」と前置きをした上で、

“はっちゃけたおばあさん”を極めてほしい。今の若い世代は、広末さんの若いころをあまり知らないかもしれないけど、ドラマ撮影最中のお騒がせな行動とか、過去にいろいろあったじゃないですか(笑)。しっとりした大人の女もいいけれど、自身の経験を活かして、クレイジーなおばあちゃんとかね。そういうところを目指してほしいという気持ちはあります

 昨年、40代で出した、自身の写真集について「今の私の限界はこれ」と、コメントした広末。女優業では“限界”をどんな形で超えるのか─。

吉田潮(よしだ・うしお)●コラムニスト。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆し、『週刊フジテレビ批評』のコメンテーターも務める。『週刊新潮』で連載中。5月に新刊『ふがいないきょうだいに困ってる』(光文社)が発売
8月上旬、帽子を目深にかぶり、商店街で次男と買い物を楽しんでいた広末

 

広末涼子とキャンドル・ジュン氏

 

役員用のゼッケンをつけて子どもの文化祭に参加した広末('18年10月)

 

男性スタッフと笑顔でハグを交わす広末涼子