牛見豊容疑者(SNSより)

《患者様へ この度は大変ご迷惑をお掛け致しました。しばらくの間休診となります 宜しくお願い致します》

 医師としてあってはならない不祥事を起こした神奈川県横浜市泉区の『うしみメンタルクリニック』には、休業を告げる貼り紙があった−−。

 神奈川県警泉署は15日、同病院院長で精神科医の牛見豊容疑者(62)を準強制わいせつの疑いで逮捕した。昨年2月8日の午前10時30分ころから同11時までの間、同院内において、同区居住の無職・女性(50代)を治療と称してわいせつな行為をしたというもの。

「体調不良を訴えて初めて診療に訪れた女性に対して、容疑者は薬の処方のために“下半身の張りを確かめる必要がある”などと言って、下着を脱がせて下半身を触った。女性が不審に思って別の病院で診察を受けたところ、“そんな医療行為はない”と指摘を受けたため、翌3月に警察に相談したのです」(全国紙社会部記者)

たくさんやり過ぎて、記憶にない

 警察の取り調べに対して、牛見容疑者は「たくさんやり過ぎて、記憶にない」とした上で、

「間違いありません」

 と容疑を認めている。さらには、

「やってはいけないことができた達成感で、ストレス発散をしていた」

 とも。困っている患者を弄ぶワイセツ医師というしかない。警察には同様の被害が複数寄せられていて、捜査が続いている。

『週刊女性PRIME』が同病院を訪ねると、冒頭のような紙が貼られていたが、部屋の明かりがついていた。そこで声をかけるも、

「責任者が不在なので、取材を受けるわけにはいきません」

 と取材拒否だった。

 同院の評判は上々だったようだ。

「とても朗らかで、いい先生。印象がよかったですよ」(近所の住民)

 別の住民からはこんな声も。

「以前、宮内庁関係の仕事もしていた高名な先生だと聞いていたんだけど」

 2年ほど前に診てもらった年配女性は、

「特に変な感じではなくて、普通の先生でしたけどね。なんでそんなひどいことをしちゃったのかしら……」

 と驚きを隠せない様子だった。

 容疑者の自宅は、同院から5キロメートルほど離れた同じ区内にある高層マンション。築30年、3LDKで4000万円ほどと思われる分譲タイプだ。

イラスト化された牛見豊容疑者(HPより)

 容疑者の部屋のインタホーンを押してみたが、

「何もお話することはありませんので」

 と妻らしき女性が応答した。近隣住人に話を聞くも、

「まったくおつきあいがないので、家族構成も、いつから住んでいるのかも存じませんね」

 とのことだった。

“特に問題なかった”医師の裏の顔

 牛見容疑者のSNSや、同病院のホームページによると、出身は静岡市。県内有数の進学高校である県立静岡高校から、国立浜松医科大学へ進学。卒業後はさまざまな病院や母校の助手を経て、12年前に開業医となった。とある病院で同僚だった医師は、

「勤務態度や医療に従事する姿勢など、特に問題はなかった」

 と言うが……。今回の行為が事実であるならば許し難い犯罪だ。今後、牛見容疑者は医師を続けられるのか? 国家資格である医師免許の取り消し、停止について権限を持っている厚労省医政局医事課に話を聞いた。

「年に数回、医道審議会医師分科会を開いていて、そこで医師免許の取り消しや停止を決めています。罰金刑以上の刑事罰が決まった場合、審議して取り消しや停止の行政処分が下ることになるでしょう。一方、被害者と示談して不起訴などになれば、処分されません」

 医師の権威や信頼を失墜させたことはもちろん、常習化していたその行為は人としても卑劣。容疑者の医師免許はきっと剥奪されることになるだろう。

 

牛見容疑者が被害女性にわいせつ行為を行ったとみられる診察室

 

牛見容疑者が被害女性にわいせつ行為を行ったとみられる診察室

 

牛見豊容疑者(SNSより)