コロナ禍の近年はオンラインでのご出席が続いていた全国植樹祭。両陛下が現地での式典に足を運ばれるのは4年ぶり。壇上でも微笑み合われるなど、仲睦まじいご様子が 撮影/JMPA

 天皇陛下と雅子さまは6月3日・4日、岩手県をご訪問に。同県へのご訪問は7年ぶり、即位後は初となる。

 特別機でいわて花巻空港に到着されると、待ち構えていた日本国旗を振る大勢の市民に笑顔でお手振り。

被災地に寄り添い続ける両陛下

 釜石市を経由し、東日本大震災で甚大な被害を受けた陸前高田市へ。『高田松原津波復興祈念公園』で供花台に花束を手向け、望む海に向かって深く一礼された。その後、津波に耐えた“奇跡の一本松”をご視察に。案内役の佐々木拓陸前高田市長は震災時、実家が津波被害にあっている。それをご存じだった陛下は、

「自宅が流されて大変でしたね」

 と、ねぎらわれたという。その後は『東日本大震災津波伝承館』へと足を運ばれた。津波で大破した消防車両などをご覧になった。

 翌日は、震災後にオープンした大船渡市の復興商店街をご覧になったのち、『第73回全国植樹祭』(高田松原津波復興祈念公園)に出席された。陛下は、

「震災を乗り越えて、植樹祭が開催されることは誠に意義深く、復興に向けた地域の人々のこれまでのたゆみない努力に深く敬意を表します」

 とご挨拶。その後、おふたりは奇跡の一本松の挿し木からとった南部アカマツやベニヤマボウシなどの苗木を笑顔で植えられた。

「本当の意味での復興には、まだ課題も残されていると思いました。引き続き、被災地に心を寄せていきたいという思いを新たにしています」

 と両陛下は感想を公表された。6月9日にご結婚30年を迎えられたおふたりは、これからも被災地に寄り添い続けるーー。

◆ご結婚30年、おめでとうございます

ご結婚30年で宮内庁から提供されたお写真 写真/宮内庁

「今日で結婚30年を迎えると思うと、感慨もひとしおです」と陛下。30年前の結婚の儀などについて「多くの方から温かい祝福をいただいたパレードなどを懐かしく思い出します」。さらに「愛子が学び、経験する一つ一つのことが、私たちにとっても新たな学びへとつながっていると感じます」と述べられた。

 
高さ約27メートル。奇跡の一本松を見上げられるおふたり。陛下は「ずいぶん高いところまで波がきているんですね」、雅子さまは「どうしてこの一本松だけが残ったのでしょうね」と話された 撮影/JMPA
高さ約27メートル。奇跡の一本松を見上げられた両陛下 撮影/JMPA

 

ベニヤマボウシなどの苗木を植えられた雅子さま。苗木は岩手県内の子どもたちが学校で育てたもの。お手植え中には陛下と幾度となくアイコンタクトを 撮影/JMPA
高田松原津波復興祈念公園内、防潮堤の上に設置された『海を望む場』で供花をされた両陛下。花束は白いユリやかすみ草 撮影/JMPA
高田松原津波復興祈念公園での『第73回全国植樹祭』へ向かわれるおふたり。雅子さまは淡い水色のスーツに帽子をかぶられて 撮影/JMPA

 

雅子さまは語り部の女性の話に沈痛な面持ちで耳を傾けられ「ご苦労されましたね」 撮影/JMPA
お手植えのお手伝いは『岩手県緑の少年団』の子どもたち。やさしい微笑みで雅子さまはお声がけを 撮影/JMPA

 

いわて花巻空港にご到着。雅子さまのパンツスタイルのセットアップはブルーグレー。陛下のネクタイもブルー系でそろえられていた
東日本大震災津波伝承館(いわてTSUNAMIメモリアル)では被災した消防車などをご覧になった両陛下 撮影/JMPA