舞踏練習会の発足式後、寿恵子が高藤を振って会場を飛び出す。駆けつけたのは…… 写真提供/NHK

「いつから出演するかを祖父母に伝えていなかったので、“本当に出るのか?”と聞かれたり(笑)。すごく心待ちにしてくれていました。(登場後)母からは“今まで見たドラマの中でいちばんきれいに撮ってもらっていて、ありがたいね”と言われました

 とは、連続テレビ小説『らんまん』でヒロイン・西村寿恵子を演じている浜辺美波

まっすぐに思いを言葉にするところは素敵

 主人公・槙野万太郎(神木隆之介)は高知の老舗造り酒屋の跡取りの立場を捨て、植物研究のために東京へ。和菓子店『白梅堂』の看板娘・寿恵子にひと目ぼれし、思いを寄せ続ける。今週、ついにふたりはゴールインするというが……?

寿恵子は学校に通っていないのでお友達もいない。母親や叔母、職人さんやお客さん……という狭い世界で過ごし、冒険は“読本”の中だったと思うんです

 一方、万太郎は上京してきたかと思えば東京大学に通い出し、あちこちに植物採集へ。

のびのびと羽を広げて生きる姿に、日本から海外を見るほどの驚きとギャップを感じ、“この人が見る世界の広さを見てみたい”と感じたんだろうなと思います

 “たとえどんなことでもやってみたいことはやるべきです”。そんな万太郎の言葉に背中を押され、寿恵子は鹿鳴館の開館に向けてダンスを習い始める。そのドレス姿の美しさにSNSは称賛の嵐。同時に元薩摩藩の実業家・高藤雅修(伊礼彼方)にも見初められてしまう。

万太郎さんも高藤さんも、 まっすぐに思いを言葉にするところは素敵だと思います。ただ万太郎さんは、私の母に“迎えに行きますき!”と宣言して以来、店に来ない。寿恵子はその言葉を知らないという行き違いがあり、再会するまで本当に自分を思ってくれているのかがわからない。

 でも、万太郎さんのうそがないまっすぐな人柄への揺るぎのない信頼はあったんだと思います。一方、高藤さんの距離の詰め方は独特で。ボディタッチされる居心地の悪さはあったんだろうな(笑)」

 印象に残っているのは、演奏会でふたりで抜け出し、万太郎が英語の歌詞の和訳を寿恵子に教えるシーン。

普段ニコニコしている万太郎さんの、そうではないまっすぐな表情が印象的で。あそこで寿恵子はがっちり心をつかまれたんじゃないかな?

 そんな万太郎と寿恵子の関係性については、

話しているときはお互いがすごく楽しくて、他の人には見せない表情になっていて。尊重し合いながら、ふたりだけの気持ちのやりとりがあるのは、憧れるなと思います。だから、意外と高藤さんは入る隙がなかったんじゃないかという説を私は推しています(笑)

 何より、ふたりはこれからの人生をどう歩んでいくのか?

結婚後の寿恵子はお金のやりくりをし、家庭を支えるように。万太郎さんはすぐ植物採集に行っちゃったりするので(笑)。出会ったときは17歳だった寿恵子も、そんな中ではやっぱり少女のままじゃいられなかったのだと思います

 万太郎の植物への愛情とあくなき探求心は、結婚後も変わらない。

万太郎さんはやっぱり波瀾万丈な人なので(笑)、いろんな波を起こしてくれて。それを前向きに乗り越えることによって女性として、またひとりの人間として変化し続けていくんじゃないかと思います

 と、花のような笑顔を見せてくれた。

社交ダンスに苦戦?

舞踏練習会の発足式に向け、寿恵子は社交ダンスのレッスンを重ねる 写真提供/NHK

ダンスはまったく得意じゃなくて。稽古は鏡張りの部屋で、自分の姿を見ながらやっていたのですが、それを周りのスタッフさんが見ている……という環境がとにかくダメで。表情筋は動かないし、どうしようとずっとうつむいていました

 ただ、踏めなかったステップが身体になじみ、相手との独特の距離感にも慣れてくると、

ちょっと楽しくなってきて。最終的には“本番”というものの力を借りて、すごく楽しく踊ることができて、いい思い出になりました。逃げずに頑張れたことは、自分の中で本当にささやかな自信にはなりました

『らんまん』月〜土曜朝8時〜(NHK総合)ほか放送中

 

万太郎は『Thelastroseofsummer』の訳詞を寿恵子に伝え、本当の意味として「愛する人をなくして、誰がたったひとりで生きられようか?」 写真提供/NHK

 

母・まつ(牧瀬里穂)は寿恵子に「男の人のためにあんたがいるんじゃないの。あんたはあんた自身のためにここにいるの。だからいつだって、自分の機嫌は自分でとること」 写真提供/NHK

 

万太郎は峰屋の当主として、東京での酒の品評会へ。酔っ払った際に出会ったのが寿恵子 写真提供/NHK

 

舞踏練習会の発足式に向け、寿恵子は社交ダンスのレッスンを重ねる 写真提供/NHK