メイドや料理人に時給6000円の高待遇も!裕福層の家事代行サービスの実態は

《募集 プロの料理人さん メイドさん》

 6月18日、このような見出しの新聞折り込みの求人チラシが関東の一部で配布され、応募条件や賃金がネット上で大きな注目を集めた。

通常の4倍以上の時給

メイドは時給4000円、料理人は時給6000円と高額でした。今どきのバイトの時給は職種や地域差もあるでしょうが、だいたい1000円前後ですからその4倍以上の好条件ですね」(チラシを見た人、以下同)

 メイドの仕事で、仮に1日8時間労働で週5日勤務したとすると、月収は64万円になり、大卒初任給の3倍近い金額に。この求人は企業ではなく、一個人からの募集のようだ。

「勤務環境には“敷地面積が約1000坪の美しく豪華な邸宅”と書かれています。これはテニスコートだと約13面分くらいの大きさですから広大ですね。しかも自宅に私設の警備員が 10名いるとの記述もあり、中世の貴族とか、マンガやドラマの世界ですよ」

 メイドの仕事内容は、料理の片付け、掃除、洗濯、大型犬の散歩、電話・配達物などの管理、訪問者の対応などを2人1組で働くとのこと。一方、料理人は和食と中華の2種類応募しているが……、

「和食料理人の条件は“伝統ある旧家で育ち、母か祖母から20年以上料理を学び、本当においしい出汁を作れてうま味の本質を分かっている方”と書かれています。これは、料理人の技術だけでなく出自もチェックされるということなのでしょうかね?

 中華料理の方も“本場出身の中華系の方で一流の中華料理店でプロの料理人として10年以上の勤務経験があるプロ中のプロの方”と、こちらは国籍を問われているようです。どちらも求めている水準が高い!自宅にいながら、身の回りの雑務をメイドさんに任せて、高級店の味を味わえる生活なんて羨ましいかぎりです」

 高所得者からすれば、このような求人内容や応募条件はスタンダードなのだろうか。富裕層向けの家事代行サービスを行っている会社に詳細を聞いてみた。

主な仕事内容とスタッフになるには

「弊社のスタッフの勤務時間はひとつの派遣先につき、だいたい3時間ほど。主な仕事内容は掃除・洗濯・アイロン・お料理・ベットメイキングなどを承っています。スタッフになるには、面接や研修、掃除の仕上がりや基本的なマナーのチェックといった試験を受ける必要があります。スタッフのスタート時給は移動費や掃除用具など備品込みで約2000円となっております」

 あくまで家事代行のため、できること・できないことのルールが設けられている。

「弊社ではペットのお散歩や、未就学児のお世話、介護などはお手伝いできない規則になっています。料理は調理師免許を持っているスタッフが、作らせていただくことはできますが、家庭料理の範疇かと思われます」

 利用するにはどれほどの費用がかかるのか。

「一番多いケースは週1回ほど。その場合、サービス内容にもよりますが、平均で月額4万〜5万円になります。中には複数名のスタッフを希望されたり、毎日呼ばれる方もいらっしゃいますが、その分費用もかかります

 聞けば聞くほど、この求人広告主は家事代行サービス以上のものを求めていることがわかる。いったい何者なのだろうか。

某大手化粧品・健康食品会社の創業者の豪邸ですよ。以前から高額納税者の常連です。メイドさんは何度か見かけたことがありますが、新たに募集されるんですね」(豪邸の近隣住民)

 より詳細を聞くため求人の応募元に電話してみたが、電話コールに応答はなかった。
今ごろ、時給に魅力を感じた優秀なメイドさんや料理人と面談しているのかもしれない――。

 

話題になった実際のチラシ。応募条件を見ると、メイドさんには特別な条件はないが、料理人はかなりハードルが高い。ちなみに、すでに勤務中のメイドさんはいる模様

 

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