6月6日、『第70回産経児童出版文化賞』贈賞式でスピーチされた佳子さま

 秋篠宮家の次女・佳子さまが、昨年改修を終えた秋篠宮邸ではなく、仮住まい先の『旧御仮寓所』でひとり暮らしをされている─。6月30日、宮内庁はそう公表した。

 お代替わりに伴い、秋篠宮家に仕える職員の数やお住まいでの公務が増えることから、約2年半をかけて改修された秋篠宮邸。その間、ご一家が仮住まいされた旧御仮寓所は、

「地上2階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、約10億円をかけて秋篠宮邸の隣に新築されました。延べ床面積は1400平方メートル。仮住まい期間後は、事務所と収蔵庫として使われると公表されていました」(皇室担当記者、以下同)

宮内庁からの「正式回答」

 しかし昨年11月、宮内庁は「私室部分の機能も一部残す」と方針変更。その理由は説明されなかった。

「改修後の宮邸の延べ床面積は、それまでの約2倍にあたる2972平方メートル、総工費は約30億円にも及んだのに、なぜ私室部分が完全移行しないのか疑問でした」

 佳子さまのひとり暮らし疑惑が浮上したのは今年の春。

「秋篠宮ご夫妻と悠仁さまは、今年3月末までの転居を目指し、少しずつ荷物を搬出されていました。しかし、佳子さまの引っ越し作業は進まず、別居するご意向だと囁かれるようになったのです」

『週刊女性』が4月上旬、「佳子さまが旧御仮寓所に住み続けられること」について宮内庁に問い合わせると、こんな回答が。

《改修後の御本邸への必要な引っ越し作業は、終了しております。改修後の御本邸並びに御仮寓所の私室部分の具体的な使われ方などについては、私的な事柄であることから、お答えは控えます》

 あれから約3か月、ようやく真実が明らかになった。

「佳子さまは新居には移らず、旧御仮寓所で引き続き暮らされているとのこと。宮内庁は、その理由について“経費削減”を挙げています」(皇室ジャーナリスト、以下同)

 新居に、長女の眞子さんと佳子さまの部屋はないという。

「家族5人のお部屋を設けると、改修規模が大きくなり予算が増えるため、途中で計画を変更したそうです。秋篠宮ご夫妻と、結婚する前の眞子さん、佳子さまで相談された結果、姉妹で旧御仮寓所に住み続けることになったとか」

 眞子さんは'21年秋に小室圭さんと結婚したため、結果的に佳子さまがひとりで住まわれている、というのだ。

佳子さまが手に入れた「10億円豪邸」

「すべての経緯を聞いても、矛盾だらけです。眞子さんと佳子さまの“同居拒否”に、理由を後づけしたとしか思えません。宮内庁は“工事費がどれだけ削減されたかを示すのは困難”としていて、説得力に欠けます。それに、佳子さまが家族と別々に暮らすということは、警備費や光熱費なども余分にかかりますから」(宮内庁OB、以下同)

 注目すべきは、この話し合いが行われた時期だという。

「眞子さんと圭さんの結婚問題が混迷を極めていた時期に重なります。小室家に関する疑惑が次々浮上し、不信感を募らせる秋篠宮ご夫妻と子さんの溝は深まる一方でした。あのころは結婚がどうなるかもわからなかった……」

 そんな眞子さんの最大の味方が佳子さまだった。

眞子さん30歳のお誕生日写真で赤坂御用地内を仲よくご散策。ご結婚の日程がお決まりになったお姉さまとの残り少ないかけがえのない時間を過ごされた

「結束したおふたりが“姉妹暮らし”を切望される姿が目に浮かびます。新居におふたりの部屋がないのは、親子関係が疎遠になった結果でしょう。いわば佳子さまは、眞子さんの“炎上騒動”を機に10億円もの豪邸を手に入れたともいえると思います」

 渡米した眞子さんは物理的に家族との距離が遠のいたが、佳子さまは今も、ご実家の隣で暮らされている。

「今回の一件で、親子不和のイメージがさらに強まりました。戦後、象徴の役割を果たしてきた皇室においては、たとえフィクションであろうと“理想の家族像”を国民に示すべきだと思うのですが……」(宮内庁関係者、以下同)

 こうした中、秋篠宮ご夫妻と佳子さまの“雪解け”をアピールできる機会が訪れた。『週刊女性』が先週号で報じた秋篠宮ご夫妻のメキシコ訪問だ。

親子別々での海外訪問が濃厚

「日本とメキシコの外交樹立135年の節目を迎える今年、秋篠宮ご夫妻が夏ごろにメキシコを訪問される可能性が高いといわれています。これに佳子さまが同行されれば、不仲なイメージを多少は払拭できるでしょう」

 さらに今年は、日本とペルーの外交樹立150年の節目でもある。

「ペルーといえば'19年に子さんが訪問した国。今年3月に中南米諸国との交流行事に出席された佳子さまは、ぜひ足を運びたいとお考えのようです。メキシコとペルーはそう遠くないため、同じ機会に訪問されてもよいのでは、という意見も上がっています」

 皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授によれば、1度の海外訪問で2か国以上を同時に巡られることは珍しくないという。

「国際親善における重要度が等しい場合、同時に近隣国を訪問されるケースは多いです。主要な国を訪問するにあたり、その近隣国を同時に訪問したほうが友好的な印象を与えることもあります。結果として、経費削減や時間節約につながる側面もあるでしょう」

 しかし、メキシコとペルーへのご訪問は切り離される方向で調整中のようだ。

'23年1月、『第71回関東東海花の展覧会』を観覧された秋篠宮ご夫妻と佳子さま。親子での公務はレア

「メキシコは秋篠宮ご夫妻、ペルーは佳子さま、とそれぞれ別のタイミングで訪問される線が濃厚だといいます。自己主張をはっきりなさる佳子さまが、単独でのご訪問を希望されたのかもしれません。ただ、海外のご公務は、飛行機や宿泊施設の手配、現地での警備といった準備もしかり、ご本人だけでなく随行職員の負担も国内とは桁違い。原資が国民の税金であることを考えても、ご一緒にお出かけになるのが望ましいと思うのですが……」(前出・宮内庁OB、以下同)

 “親子共演”が叶うチャンスを棒に振ってしまわれるというのだ。

「佳子さまは、“ご両親と不仲”と国民から思われても問題ないというお気持ちなのでしょう。家庭環境は、他人がとやかく言うことではありません。ただ、秋篠宮ご夫妻と佳子さまの疎遠な関係が、これまで皇室が築き上げてきた理想の家族像に逆行しているということを重く受け止めていただきたいです」

 秋篠宮家に生じた不協和音は当分鳴りやみそうにない。


小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代史を専門とし、『天皇家の帝王学』など著書多数