兵庫県警は13日、穂坂修(なお)ちゃん(6)の遺体を遺棄したとして、死体遺棄容疑で修ちゃんの叔父である穂坂大地容疑者(32)や母親の穂坂沙喜容疑者(34)ら4人を再逮捕した。
修ちゃんの祖母で自身の母親(57)への監禁と傷害も含めて、事件を主導したとされる大地容疑者。週刊女性PRIMEは逮捕時、彼の素顔を取材していた。
(以下は、2023年7月4日に配信した記事の再掲載です)
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「大地くんと、母親と思われる50代くらいの女性が写ってるでしょ。あれは母親ではなく、彼の妻ですよ」
そう話すのは、大地容疑者をよく知る人物。大地容疑者のSNSにアップされていた年上女性とのツーショット写真。当初、『週刊女性PRIME』の取材では“親子写真”としていたのだが、取材を進める中で“夫婦写真”であることが判明した。
兵庫県警は6月22日、同県神戸市西区に住む長女の穂坂沙喜容疑者(34)、次男の大地容疑者(32)らきょうだい4人を、母親(57)への監禁と傷害の疑いで逮捕した。
同時に、自宅アパート近くの草むらで沙喜容疑者の長男・修ちゃん(6)の遺体がスーツケースの中から見つかった。県警は4人に対し、修ちゃんの死体遺棄の容疑も視野に入れて捜査を進めているが、
「修ちゃんの死因は外傷性ショックと見られています。遺体に目立った傷などはなかったですが、背中に打撲によると思われるあざが多数見られ、修ちゃんは日常的に虐待を受けていた可能性が高いようです」(全国紙社会部記者)
職場で起こしていたトラブル
きょうだいは母親を含めて全員が無職で、生活保護を受けて生活していたという穂坂一家。彼らが現在のメゾネット式アパートに住み始めたのは、およそ12年前だった。その前後、長男や沙喜容疑者、そして次男・大地容疑者が独立して家を出ていった。冒頭の知人によると、
「大地くんが22歳ぐらいだったと思います。なにしろ、“母親の虐待がひどいから”と言って、アパートで一人暮らしを始めた。生活保護を受けながら、知的障害者のための職場にも通っていた」
ところが、大地容疑者はそこでもトラブルを起こしてしまう。
「管理職の男性がギターをよく弾いていましたが、大地くんがそのギターを壊してしまった。本人は“ウルサいからやめてくれって言ったのに、やめてくれなかったから”と。しかし、男性の怒りは収まらずに、“出ていけ!”って」(同・知人、以下同)
結局、大地容疑者は別の職場に移ることに。
「大地くんは荒っぽいところもあるんですが、それは上から目線でコケにしてくる人、偉そうする人に対してだけ。自分の話をきちんと聞いてくれる人には、ちゃんと心を開くんですよ。たぶん、虐待されてきたトラウマがあるからなんだと思いますね」
新しい職場で、あのツーショット写真に写る女性と出会った。大地容疑者が25歳ぐらいだった。
20歳近く年上の女性と結婚
「20歳近く年上の女性を好きになったのは、やっぱり母親に愛されてこなかったからなのかもしれないですね。年上の女性が好きみたいで、年配の同僚女性にも“ここのオカンや”と言って、人なつこさを見せていた。凶暴さだけが強調されていますが、根はやさしくって、寂しがり屋なんですよ」
加えて、子どもっぽい面もかなり残っていたようで、
「お金が手に入ると、クレーンゲームに延々とつぎ込んだりしていました。ポケモンカードと遊戯王カードが大好きで、そこでも散財していました(笑)」
大地容疑者は、年上女性と結婚。2人は市営住宅に移り住んだが、1年前に結婚生活は破綻してしまう。
「ちゃんと離婚したのか、別居状態のままなのかは、わかりません。でも、大地くんが奥さんにDVをしたのが原因みたいです。カッとなってしまうと、一気に豹変する悪いところが出てしまったのではないでしょうか」
そうして、大地容疑者が母親ときょうだい、そして修くんが住むアパートへ戻ったことで、この事件が幕を開けてしまう。
「事件のことを知って、身が震える思いでした」
修ちゃんの尊い命が犠牲になった。もしかしたら大地容疑者は母親が愛情を注いでいる修ちゃんに、自分を重ね合わせて、嫉妬してしまったのかもしれない。