『ベトナムフェスティバル2023』の開会式では物憂げなご表情も(6月3日)

「近頃の佳子さまは、ご自身にまつわる報道やネット上の声を“エゴサーチ”して、すっかり傷心しておられるご様子です……」

波紋を広げている佳子さまのひとり暮らし

秋篠宮邸の改修後も、佳子さまがおひとりで住まわれている旧御仮寓所

 ある秋篠宮家関係者がそう話すのは、6月30日に宮内庁が公表し、波紋を広げている“佳子さまのひとり暮らし”について。

 昨秋に改修を終えた秋篠宮邸に佳子さまの部屋はなく、仮住まい先だった『旧御仮寓所』におひとりで住まわれていることがわかった。

約9億8000万円をかけて新築された旧御仮寓所は、鉄筋コンクリートの3階建て。延べ床面積は1400平方メートルにも及びます。ご一家は'19年2月から約4年間住まわれ、“仮住まい期間後は、秋篠宮家に仕える職員専用の事務所と収蔵庫として使われる”と公表されていました」(皇室担当記者、以下同)

ご一家は'22年度末までに新居に移られる”と発表されたのが、昨年9月のこと。それから間もなく“旧御仮寓所に私室機能を一部残す”ことが明らかになったのだ。

「突然の方針転換にもかかわらず、理由は伏せられたままでした。今年に入ってから、佳子さまの“別居”がしきりに報じられるように。各メディアは再三にわたって宮内庁に具体的な使い方を尋ねましたが、“私的な事柄であることから、お答えは控えます”の一点張りでした

 結局、引っ越しの期限から3か月を迎えるタイミングで、公表したのだった。

「国民の疑念が膨らみ続ける中、ご一家や宮内庁としても“このまま隠しておくわけにはいかない”というお考えに至ったのでしょう」

 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授はそう推測しつつ、今回の対応の遅さを指摘する。

「佳子さまが旧御仮寓所に住み続けられることが決まった段階で、公表すべきでした。内親王というお立場の佳子さまがいずれ結婚し、皇室を離れられることを想定して、“新居に部屋は不要”とお考えになったのは理解できますし、きちんと説明すれば国民の納得は得られたと思います」

 事後報告となったせいで、国民は不信感を募らせている。

「佳子さまの部屋を設けなかったことについて、宮内庁は“経費削減”を理由に挙げています。しかし、具体的な削減額は把握しかねるとのこと。

 国民からは、ご一家が別々に生活することによって光熱費や警備費が余分にかかるのでは、と非難の声が上がっています。経費削減を目的としたのに“贅沢”“税金のムダ遣い”などといわれるのは、ご一家にとって想定外だったかと」(皇室ジャーナリスト)

 こうした国民の声に、当事者の佳子さまは忸怩たる思いを抱かれているようだ。

今回に限ったことではありませんが、佳子さまはご自身に関する報道を逐一チェックされていると聞きます。

 最近、佳子さまが公務に臨まれる際、報道陣にもお顔を向けられるなど、ご対応が変化したように感じますが、これは“佳子さまが報道陣に一瞥もくれない”という報道をご覧になったからではないかと噂されているのです」(前出・皇室担当記者)

ロイヤルニートのイメージを払拭

小室さん夫妻の結婚騒動をきっかけに秋篠宮家への風当たりが強まった

 佳子さまは過去にメディアリテラシーについて言及されたことがある。

《姉の件に限らず、以前から私が感じていたことですが、メディア等の情報を受け止める際に、情報の信頼性や情報発信の意図などをよく考えることが大切だと思っています。今回の件を通して、情報があふれる社会において、しっかりと考えることの大切さを改めて感じています》

 '19年3月の大学卒業時、姉の眞子さんと小室圭さんの結婚問題を念頭におき、そう“苦言”を呈されたのだ。

佳子さまが日頃から、メディアやネット上の意見をご覧になっていることがわかるコメントでした。そうした声を真摯に受け止められるご性格でもあるのでしょう」(宮内庁OB、以下同)

 大学ご卒業後、大学院進学や就職の道を選ばれなかった佳子さま。当時、宮内庁の定例会見では記者から「普段はいったい、何をされているのですか」という厳しい質問が飛んだこともあった。

「その後、コロナ禍真っただ中の'20年5月、佳子さまは『全日本ろうあ連盟』に非常勤嘱託職員としてご就職。感染状況が落ち着いた昨夏ごろからは、熱心に公務をこなされるようになりました。かつては“ロイヤルニート”などと揶揄されることもありましたが、ご自身の力で、そのイメージを払拭されたのです」

 こうした姿勢が“佳子さまは負けず嫌いなご性格”といわれる所以だろう。

今回の“ひとり暮らし”公表は、宮内庁と秋篠宮家の後手後手の対応が原因で火に油を注いだ形です」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)

秋篠宮家の負のスパイラル

批判の声が絶えず“負のスパイラル”に陥っている秋篠宮家('22年11月)

 眞子さんの結婚問題を機に吹き始めた秋篠宮家への逆風は、当分収まりそうにない。

「今のご一家は、何をなさっても批判されてしまう状況であり、秋篠宮家を支える周囲の側近たちのリスクマネジメントに対する意識の欠如を指摘せざるを得ません」

 では、どのようにすれば“負のスパイラル”を脱することができるのか。

「秋篠宮家をプランニングできる第三者がいないことが何より問題だと思います」

 そう話すのは、前出の河西准教授。

「一連のお引っ越しに関する発表は、宮内庁職員の独断ではなく、秋篠宮家のご意向に沿ったものでしょう。それが“最善の策”でない場合に助言できる人がいないことに加え、秋篠宮家の方々も、ご自分たちの意思を貫徹されているように感じます」(河西准教授、以下同)

 かつての皇室には、皇族方にとって“耳の痛いこと”を助言する人物がいたという。

「皇族方も“この人が言うのなら”と全幅の信頼を置いていました。今の秋篠宮家には、ご一家を客観的に捉え、マネジメントできる存在が必要なのです」

 秋篠宮家に明るい兆しが見える日は、いつなのか─。


河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数