前澤友作氏

 商店街にある古き良き飲食店の店頭には「テレビで〇〇さんも絶賛の味!」といった文句とともに、その番組の放送時の画面を印刷した年季の入った看板……。これ実は、違法である。

裁判に発展する可能性も

 インターネット広告やSNSの運用を通じて収益を上げるビジネスモデルが当たり前となった昨今、芸能人やインフルエンサーの顔写真を無許可で勝手に使用する違法なインターネット広告が後を絶たない。どのあたりが問題となるのか。業界の事情に詳しい依田俊一氏(法律事務所Zパートナー弁護士/デジタルエンターテイメントコンソーシアム アドバイザー弁護士)に話を聞いた。

「有名人が被写体の写真は、撮影したカメラマンの著作物に当たります。そのため、そのような写真を著作権者に無断で使用した場合、複製権や公衆送信権等の侵害となります。さらに、著作物である写真を無断で編集や改変までしている場合、著作者人格権のうち同一性保持権の侵害となりえます。また、仮に著作権者であるカメラマンの許可があったとしても、被写体である有名人にもパブリシティ権が認められます。有名人の写真を商品等の広告に使用する場合は《もっぱら肖像等のもつ顧客誘引力の利用を目的とする場合》として、パブリシティ権侵害に基づく損害賠償請求を受ける可能性があります」

 もし著名人が実際に被害に遭った場合、どのようなアクションが必要か。

「著作権侵害やパブリシティ権侵害を理由として、任意での削除の要求をし、また損害賠償請求をしていくことになります。仮に任意で応じない場合は削除を求める仮処分や損害賠償請求を、裁判所を通じて行うことになります」

粘り強い対応が大切

 しかし現実として解決することは不可能に近く、“やったもん勝ち”のムードがあるのでは。

「たしかに、損害額が低廉となりがちで、パブリシティ権侵害の有無・損害額の立証には困難が伴いますから、その意味では“やったもん勝ち”といえるかもしれません。しかし、泣き寝入りせず交渉を続けることで、無断使用の中止に応じてもらえるケースも多いため、粘り強く対応することが大切です。このような姿勢を示すことが今後の無断使用への抑止力にもなります

実業家の前澤友作氏も8月8日、自身の肖像を無断使用した広告に対しX(旧Twitter)で問題提起をしていた

 同じように一般人でも「自分の料理の写真を勝手に転載された」などの被害があるが、その場合でも同じだ。

 こういった無断使用の広告は、“違法だとわかっていて”制作されているケースがほとんどである。

「横行している要因の一つとして、実際の損害額について立証することが難しく、賠償額が低廉となってしまうという問題があります。例えば、自社が運営するWEBサイトの著作権が侵害されたとして、読売新聞社が他社に対して6825万円の損害賠償を求めたケースで、実際に裁判所が認めた賠償額は23万7741円に過ぎませんでした。著作権法上、損害みなし規定が存在しますが、より実際の損害に即した損害賠償を受けられるような改正が望まれます」

 広告出演料で稼ぐ有名人にとっては死活問題である。

 
前澤友作との交際が報じられているSILENTSIRENのドラマー梅村妃奈子(2017年2月)

 

鍛えている様子をインスタにアップした梅村妃奈子(本人インスタグラムより)

 

梅村妃奈子のインスタグラムより

 

『Exideal』新製品発表会で綺麗な背中を見せる剛力彩芽('20年10月)

 

 

『Exideal』新製品発表会で綺麗な背中を見せる剛力彩芽('20年10月)

 

『Exideal』新製品発表会での剛力彩芽('20年10月)