『三条タクシー』のタクシー案内は女性がイメージを務めている(公式HPより)

《今日もお客様の生活に寄り添い、ひた走る。》

『snow peak(スノーピーク)』や『UNIFLAME(ユニフレーム)』、『CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)』など、名だたるアウトドアブランドが誕生している“金物の町”新潟県三条市。人口10万人に満たない小さな街のタクシー会社が物議を醸している。

女性タクシーで客寄せも、過激投稿で炎上

『三条タクシー』。三条市に本社を置き、冒頭の企業理念を公式ホームページのトップに掲げるタクシー会社だ。

「三条タクシーはコロナ禍で売り上げが8割ほどダウン。売り上げアップのための施策として、新人女性ドライバーを使ったSNS戦略をスタートしました。女性ドライバーは会社の紹介だけでなく、三条市のグルメなどを紹介するSNSを展開し、フォロワーは10万人を超えていました」(地方紙記者、以下同)

 タクシー運転手ながら人気インフルエンサーとなった新人女性ドライバー。だが、『ひよりん』という名前で活動していた女性は炎上してしまう事態に……。

「ひよりんさんがSNSに投稿した一部の写真が“卑猥だ”と炎上。きゅうりをくわえているものや過去の水着姿、性的な消費を狙っていると思われた投稿が複数確認されました」

 “会社が女性にやらせている”という声もあいまって苦情が集まった。一連の批判を受けて、三条タクシーは公式サイトで謝罪。《多くの皆様にご不快な思いと多大なご迷惑をお掛けしましたことを、心からお詫び申し上げます》とした。

 三条タクシーは事実確認をし、SNSアカウント担当の変更と凍結されていた『X』アカウントの削除を申請をしたという。炎上によって担当を外された女性ドライバーは、4日、TikTokに《大炎上の経緯と今後について》と題した新しい動画を投稿。休職中であることを明らかにした。

「コロナによって下がった売り上げをなんとかしようとして始めたSNS投稿は、当初会社からリスク管理の面で反対され、会社には隠して非公認で始めたことを明らかにしました。フォロワーの増加もあって会社もサポートする形になりましたが、当初の会社側の予想の通りに炎上してしまう結果に……」

 TikTokでは《あんまり会社に対して言わないでほしいな》《温かく見守っていただけると嬉しいな》と語っていたひよりん。その一方で……。

「インスタグラムに会社とは関係ない、ひよりんさんの個人アカウントがあるのですが、そこではわりと強気の口調で“反論”をしていて……」

ひよりん、個人アカウントで見せた煽り投稿

 ひよりんは2日にインスタグラムの個人アカウントで、24時間で自動消滅する『ストーリー』を複数投稿。『X』アカウントに寄せられた多数のポストを背景に写しつつ、以下のような文章を綴っている(以下、《》はすべてひよりんが投稿したストーリーより引用)。

《名誉毀損って知ってる?》

(慰謝料の相場を説明する文を引用)《だって〜(ハートマーク)》

《私は、会社は犯罪を犯したわけではありません。》《あなたたちは?》

《近くに住んでる人も居るね(ハートマーク)》《ぜーーったい逃さないんだから(ハートマーク)》

《アカウント消して逃げちゃうの…?》《誠心誠意謝罪してきたら少しだけ考えてあげなくもない》《あー、私優しい》

《裁判になると学校職場家族近隣にバレちゃうかも(ハートマーク)》

《ちなみに1分おきに更新して気になる投稿は全てスクショしてある(ハートマーク)》

「いわれなき誹謗中傷は絶対的に“悪”です。ひどい場合は法的措置も当然でしょう。しかし、炎上時にこういった煽るような形で“応戦”しまくるのは、さらに火をくべる結果を招きかねないので悪手ではないかと……」(ITジャーナリスト)

 三条タクシー株式会社に、「誹謗中傷の内容」、また「今後の法的措置の検討」について問い合わせたが、期日までに回答はなかった。

 タクシーと女性ドライバーが点けてしまった火はいつ消えるか──。

 

三条タクシーの『ひよりん』がインスタグラムの個人アカウントに投稿したストーリー

 

三条タクシーの『ひよりん』がインスタグラムの個人アカウントに投稿したストーリー

 

三条タクシーの『ひよりん』がインスタグラムの個人アカウントに投稿したストーリー

 

ツイッターで女性ドライバーの顔中が生クリームまみれになった様子を投稿していた三条タクシー(現在はアカウント凍結状態)