「アブラ多め」は無料トッピングという店も多いラーメン業界(写真はイメージです)

《メニューにも背脂増しは+100円と表記もされてないし、追加料金掛かるならお願いした時に追加料金掛かりますけどよろしいでしょうか?くらい言わなきゃわかんねーよ!》

 9月4日、とあるラーメン好きインフルエンサーによる『X』へのこのような投稿が物議を醸した。あるラーメン店で“無料トッピング”だと思って注文した背脂増しが、実は有料で、それについて店からアナウンスもなかったことにイラッとしたという内容だ。これについて賛否が……。

表記の義務は「ない」

《具材を増やしているんだから、店が料金取るのは当然》

《追加料金を取るなら明記してくれというのは客からしたら当然》

 店側もしくは客側に立った2つの論調。

「背脂をのせたラーメン店、古くは『チャッチャ系』、『二郎系』、また脂の種類は違いますが『家系』など、“アブラ多め”を無料トッピングとしているラーメン店は多いので、“無料でしょ”という客側の意見は理解できますし、そう考える人も少なくないでしょう」(飲食コンサルタント)

 店側は値段を表記もしくは周知する義務はないのか?

「店側が食べ物の値段を表記する義務を定めた法律はありませんので、必ずしも表記する必要はありません」

 そう話すのは、杉並総合法律事務所の三浦佑哉弁護士。日本のラーメン業界において背脂増しは無料トッピングであることはある種、一般的ともいえる。そういった慣習、事情は考慮されないのか。

「背脂トッピングをお願いして、店側が承諾した時点で契約は成立します。この点、無料だと思って背脂を注文した(無料でなければ注文しなかった)が、実際には有料だったということであれば、勘違い=錯誤があるため契約を取り消せるように思えます。しかし、今回のケースでは客の“無料だから注文する”意思が店側に示されていないため、錯誤取消の主張は認められないでしょう。ラーメン業界において無料トッピングであることが一般的であっても結論は変わりません」(三浦弁護士)

ラーメン業界が炎上しやすい理由

 この一件には『X』上でラーメン店店主も参戦。ある店主は《なんでも無料だと思っているのか。注文したら加算されるのはおかしな事ではない》と投稿。炎上の一端を担った形となった。飲食業界において、とかく炎上が起こりがちなラーメン業界。なぜなのか……。

写真はイメージです

「実情として客側は“ラオタ(ラーメンオタク)”と呼ばれる人たちがいるように、ラーメンへの思い入れの強い人、あえて言えば自分の意見、好きな店以外認めない視野の狭い人が、ほかの飲食業界と比較して非常に多い」(前出・飲食コンサルタント、以下同)

 自分が認められないものに強く意見する。それに対して一般の人が絡んでいき、さらに拡散されて炎上する。

ラーメン業界は客が店主に心酔するような特殊な業界です。ゆえに“名物店主”が生まれやすい構造となっている。ラーメン業界はSNS戦略、メディア戦略として前面に出ている店主も多い。現代はあえて強い言葉を使い、賛成だけでなく否定的な意見も集めたほうが拡散される時代。ウケている“ラーメン店主ユーチューバー”は他店の批判などを展開する炎上系も少なくない。そういった人が火をくべています。事実、《なんでも無料だと思っているのか》と投稿していた店主は、この件について、《朝から良い糧を見つけましてw》とも投稿。炎上の種とわかって近づいている。それも宣伝だと」

 どんな事柄も是々非々があるべきだが、わざと火をくべるような行為は……。

ラーメン好きインフルエンサーによる、物議を醸した投稿(Xより、現在は削除済み)

 

ラーメン好きインフルエンサーによる、物議を醸した投稿(Xより、現在は削除済み)

 

ラーメン好きインフルエンサーによる、物議を醸した投稿(Xより)

 

ラーメン好きインフルエンサーによる、物議を醸した投稿(Xより)

 

ラーメン好きインフルエンサーの投稿に異議を唱えたラーメン店(Xより)

 

ラーメン好きインフルエンサーとラーメン店の言葉の応酬(Xより)

 

ラーメン好きインフルエンサーとラーメン店の言葉の応酬(Xより)