『おまえの罪を自白しろ』10月20日(金)全国公開。配給:松竹(C) 2023 『おまえの罪を自白しろ』製作委員会

「最初に作品の話を聞いたのは、“カノキレ(主演ドラマ『彼女はキレイだった』)”が終わったくらいでした。ド・ラブストーリーの“カノキレ”が終わって、今回のような社会派サスペンス作品のお話をいただけた。あいだに映画『ラーゲリより愛を込めて』の撮影を挟んでいるのですが、ネクストフェーズに突入した感覚になりましたね」

映画『おまえの罪を自白しろ』で主人公を演じる中島健人

 映画『おまえの罪を自白しろ』で、主人公の宇田晄司を演じる中島健人。政治家一族の宇田家に、孫娘を誘拐した犯人から「明日午後5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ」という要求が届く。内閣府副大臣の父・清治郎が犯した罪とは何かを探りながら、家族の命を救うために父の議員秘書を務める晄司が奮闘する。

「実際に衆議院予算委員会に行って傍聴してきました。そのあと、議員秘書の方とお会いして、議員の部屋にも通していただけて。書斎のデスクの上には、ものすごい量の書類がありました。日々、これだけの問題量に追われているんだなと思いましたね。そのひとつひとつに関わっている秘書の方の膨大な責任を感じることができたのは、(役作りへの影響が)大きかったです。僕は、ちゃんとスーツを着て行ったのですが、マネージャーさんはカジュアルな服装で。“やっぱりスーツで来ると思いました”と言われて“そりゃ、そうでしょ。スーツで行くよ”って(笑)」

 家族にも権威をふりかざす父に疑問を抱きながら、議員秘書を務めている晄司。

「晄司の気持ちは、すごくよくわかります。彼のような若者が抱く鬱々とした気持ちを、正直、僕も持っている。そして、それが爆発した瞬間に、ものすごいエネルギーを生み出すことも知っている。だから、晄司の気持ちを理解したまま、一番の理解者として彼を演じられたかなと思っています」

 自身の中にある“鬱々としたもの”が何なのか尋ねると「もっとこうしたかったという欲が強い」と答える。

先輩との共演で演技に深み

 清治郎を演じる堤真一とは今作で初共演した。

ポスターの堤さんはすごく怖いですけど、実際は本当に面白い方(笑)。現場で、堤さんが“俺、全然、順風満帆じゃないよ。二十なんぼまで(演技で)飯を食べられなかった”とか、どんな人生を歩んでこられたのかをいろいろと話してくださって。あと、関西出身なので、ボケようとする(笑)。ツッコんでほしい雰囲気を出してくるんですよ。でも、芝居に入った瞬間に(清治郎としての)圧をすごく感じる。ギャップがすごすぎる方ですね

 空気感や雰囲気の醸し出し方を堤から学んだという。ちょっと自信があるという堤の話し方のマネをしたまま、中島が語ってくれたのは、

「“うまい馬刺しがあるんだ。健人にやる”って連絡先も交換したのですが、まだ届いていないんです。さっき、(ドラマ『シッコウ!!~犬と私と執行官』で共演し親交を深めた)織田(裕二)さんにレインボーブリッジの写真と一緒に“どうします?”とメッセージを送ったので、堤さんにも馬刺しの写真だけ送ってみようかな(笑)」

 日本のエンターテインメント界を牽引し続ける先輩たちと共演したことで、さらなる成長を見せている中島。

「櫻井(翔)くんが、(今作の撮影と並行して行っていた)Sexy Zoneの全国ツアーを見にきてくれたときに“ケンティー、ひと皮むけたね”と言ってくれて。この映画の影響もあったと思います。晄司を演じていた僕の内側から出るものが、ライブにあふれていたんじゃないかな」

吉永小百合さんとも共演したい

 まだまだ共演したい先輩たちがたくさんいると言う。

「吉永小百合さんとも共演したいですね。そういったレジェンドの方とご一緒して、みなさんの目に映る自分を知ることで、現在地がわかるんじゃないかと思うんです。もちろん、アーティスト、アイドルとして制作した楽曲を世に放ちたい思いもありますし、海外の方にも聴いていただきたい。それは、映画も同じで海外の方に注目していただける作品作りをしていきたいです」

 日本エンタメの次なる担い手でもある彼に、もし自身の子どもから同じ道を進みたいと言われたらどう思うかを聞くと、

「ぜんぜん、問題ない。応援しますよ。たぶん、僕の姿を見ていたらそうなると思います。僕を育ててくれた、母のような教育をしちゃうかもしれない(笑)。あと、何かしたいのならこれをクリアしてから挑戦しろ、という話はすると思います」

 来年3月には30代に突入する。表現することを愛する彼が、これからどんなエンターテインメントを見せてくれるのか楽しみだ。

Q. 運命を感じることはある?

僕は、すごく、人を引き寄せる人生を歩んでいるなと思います。偶然にも、自分のターニングポイントとなる人と鉢合わせる率がすごく高い。例えば、映画会社の方から“ケンティーとすごく合うと思う”と教えていただいた役者さんと2週間後くらいに偶然、新幹線でお会いしたり。車の中で“会いたいですね”と携帯電話で話していた方が駐車場についてドアが開いた瞬間、目の前にいたり。そういうことが多いです。

Q. 今作はタイムリミットサスペンス作品。

日頃、時間に余裕をもって行動するタイプ?

ぜんぜん(笑)。いつもギリギリで生きていたいので。というのは冗談です(笑)。でも、自分で計画した時間尺の中では、ぱっぱと動けるんですが、そうじゃないときは、時間どおりというのがそんなに得意じゃないかもしれない。

Q.ご自身のいちばんセクシーな時間は?

この質問難しい(笑)。25時かな。映画を見たり、音楽聴いたりしている時間だと思う。ワインを飲みながら、作詞とか作曲したり。

『おまえの罪を自白しろ』10月20日(金)全国公開。配給:松竹(C) 2023 『おまえの罪を自白しろ』製作委員会