「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣容疑者(YouTubeより)

 マッチングアプリで知り合った男性に恋愛感情を抱かせ金銭をだまし取ったとして、9月20日に愛知県警に逮捕された「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(25)。それから約1か月後の10月22日、渡辺被告は別の男性から約5200万円をだまし取った容疑で再逮捕された。

「渡辺被告は、男性から金銭をだまし取る手口をマニュアル化し、SNSなどを通して販売した詐欺幇助罪でも逮捕されており、今回で3回目の逮捕です。彼女の活動による被害総額は、2億円前後にのぼるともいわれています」(全国紙社会部記者)

「捕まるときは俺も一緒」

 男性を狙った犯行で莫大な金を手に入れていた渡辺被告だったが、逮捕された当時、彼女名義の銀行口座にはほとんど残高がなかったという。その背景には、ある店の存在が。

「10月24日、愛知県警は、渡辺被告が常連として足繁く通っていたホストクラブの店長・橋本一喜容疑者(34)と、そこで『狼谷歩(かみや・あゆむ)』という名でホストとして在籍している田中裕志容疑者(26)を逮捕しました。2人は、渡辺被告の支払う代金が、被害男性たちからだまし取ったものだと知った上で、2021年から2022年にかけて約4000万円を受け取ったとされており、“組織犯罪処罰法違反”の容疑がもたれています」(同・社会部記者)

 渡辺容疑者とホストクラブのつながりが判明したきっかけは、彼女の“推しホスト”である田中容疑者から届いた“甘い言葉”だった。

「捜査関係者によると、田中容疑者は渡辺容疑者に対してLINEで“俺も共犯。真衣ちゃんが捕まるときは俺も一緒”といった内容のメッセージを送っていたそう。ほかにも、詐取した金銭を店で使うことを前提としたやり取りなどがあり、逮捕に踏み切る材料となったようです」(同・社会部記者)

札束写真に《#詐欺師》《#被害総額》

 詐欺行為によって得た金であることを承知の上で“貢がせていた”田中容疑者。その素性について、歌舞伎町の飲食店関係者はこう語る。

「幼いころから将棋をやっていて、以前はプロ棋士を目指していたそうです。ホストになってからも将棋カフェなんかに出入りしていたみたい。腕前にはかなり自信があるようで“俺、将棋5段だから”とよく口にしていました。“自分は頭がいい”という自負があるようで、周りの人間を見下すような部分もありました」

 その様子は、SNSやネット上にも。

「田中容疑者は、ホストの裏事情を発信するYouTubeチャンネルを開設していて、そこでは“歌舞伎町No. 1ホストのお金の使い道”なんて動画をアップしています。また、TikTokライブで自身の容姿を批判するコメントが寄せられた際には“かわいそうな人種”“卑屈なバカ”と相手を口汚く罵ることもありました」(同・飲食店関係者)

「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣容疑者(YouTubeより)

 さらに、周囲の人を驚かせた衝撃の投稿があったという。

「インスタグラムでは、将棋を楽しむ様子や札束だらけの写真をたびたび投稿していますが、その中に3000万円の札束の山とともに映る写真があり、その投稿には《ごめんね》《#詐欺師》《#被害総額》といった言葉がつづられていたんです。投稿された当時は何かの冗談だろうと思っていましたが、まさか本当の詐欺に関与していたとは……」(同・飲食店関係者)

 近年は、歌舞伎町周辺で売春行為を行う“立ちんぼ”の女性が急増していることが社会問題となっている。そして、そんな女性たちの多くは、ホストクラブに貢ぐ金を求めているという背景も。店を訪れる“姫”に夢を見せるホストたちだが、その資金源が犯罪行為となれば、罪の一端を担っていることに変わりはないだろう――。

札束の山を並べて手に取った写真に《ごめんね》《#詐欺師》《#被害総額》と添えて投稿していたホストの『狼谷歩』こと田中裕志容疑者(本人のインスタグラムより)

 

札束の山を投稿していたホストの『狼谷歩』こと田中裕志容疑者(本人のインスタグラムより)

 

『狼谷歩』の名前でホストをしていた田中裕志容疑者(ホストクラブ紹介サイトより)

 

『狼谷歩』の名前でホストをしていた田中裕志容疑者(ホストクラブ紹介サイトより)

 

TikTokライブで容姿を批判された際には相手を口汚い言葉で罵ることもあったというホストの『狼谷歩』こと田中裕志容疑者(本人のインスタグラムより)

 

ホストの『狼谷歩』こと田中裕志容疑者がYouTubeに投稿している動画

 

ホストの『狼谷歩』こと田中裕志容疑者がYouTubeに投稿している動画

 

「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣容疑者(YouTubeより)