吉田沙保里

 元女子レスリング選手で、オリンピック4大会で金メダル3つと銀メダル1つを獲得した吉田沙保里。2019年1月に現役を引退して以降はタレント活動も盛んだが、10月27日発売の『週刊現代』は彼女の実家が営む「一志ジュニアレスリング教室」(三重県津市一志町)で“体罰”が行われていたと報道。ネット上では《もうこの一家は応援できない》など、批判の声が噴出している。

「通報したらヤバい」

 記事によると、体罰を行ったのは沙保里の兄で、同教室の監督を務める吉田栄利氏。2015年11月、練習に参加していたコーチの息子ーー当時6歳の男児を平手で3発打ち、男児は壁にぶつかってこめかみから出血。意識も朦朧としていたほか、帰宅後には嘔吐したため家族が救急車を呼んだという。その後も嘔吐、発熱があったそうだが、男児の父親いわく、ほかの父兄からは「警察に通報したらサオちゃんのオリンピックがヤバい」などと言われたとされている。

「沙保里さんは2004年のアテネ五輪、2008年の北京五輪、2012年のロンドン五輪で金メダルを獲得し、三重県や津市からも“栄誉賞”が贈られています。栄利氏が男児に体罰を行って怪我をさせた2015年は、翌年にリオデジャネイロ五輪を控えていました」(スポーツ紙記者)

 本人の不祥事ではなくとも、近親者が事件を起こしたとして大事になるとマズい……と周囲は考えたのかもしれない。実際、男児の父親も『週刊現代』で《ここ一志で、吉田家に逆らうなんて考えられない》と思い込み、当時《吉田家をかばうことを優先してしまった》という。

「母親もやばい」

 『週刊現代』の直撃に対し、栄利氏は《取り返しのつかないことをしてしまったと反省しています》などとコメントし、今年9月15日付で「2年間の指導資格停止処分」を受けたこと、津レスリング協会の会長も辞任することを明かしている。

 一方、沙保里と栄利氏の母・幸代氏は、事件直後に開かれた同情の保護者会で被害男児の父親に対して「あんた、まだグジグジ言うとんの?」と責めるような発言をしたとされており、直撃に対しては、栄利氏が反省していることを語りつつも《最初、どうして》という思いがあったとしている。

2012年、ロンドン五輪後のパレードに参加したやり投げの村上幸史と、レスリングの吉田沙保里

 同記事がネット上で配信されると、

《母親もやばい》

《殴った本人が一番悪いけど、母親の発言がひどすぎて……》

《今も昔もまだ6歳の子どもを大人の男が体が飛ぶほど力一杯3発も殴るなんて絶対許されるわけない。ズレているよ》

 など、体罰を行った栄利氏だけでなく、幸代氏の言動を非難する声が相次いでいる。

「そんな幸代氏に関しては、2019年1月に『スポーツ報知』で記事化されたエピソードも蒸し返されています。内容は、高校時代の沙保里さんから6回告白され、断り続けていたという同級生の男性のインタビューで、男性は最終的に幸代氏からも“お願い”と娘との交際を打診されていたと明かしていました」(テレビ誌ライター)

沙保里の“神格化”

 沙保里は今年9月にゲスト出演した『痛快!明石家電視台』(毎日放送)でも“同じ男性に6回告白して振られた”という話をしていたため、このエピソードを思い出したネットユーザーも多かったのかもしれない。そして、その矢先に『週刊現代』報道が出たことで、

《娘が同じ人に複数回フラれた時は援護射撃のようなことをしておきながら、この件では被害男児の親に向かって「あんた、まだグジグジ言うとんの?」と発言する母親……》

《他人を自分たちの思い通りにしたい人なのかな、自己中心的で怖いわ》

 といった書き込みも寄せられている。

「そのほか『週刊現代』には、男児の父親が今年になって三重県警津南署を訪れたものの、訴えさせないよう『恫喝』されたという記述もありました。そんな警察の対応もネット上で問題視され、市や町まで吉田家に気を遣っているように見える構図は《異常》とも指摘されており、《そこまで吉田沙保里が神格化されてることが怖い》《吉田沙保里含めどんどん無理になる》など、やはり沙保里さんのイメージにも影響が出てしまっているようです」(前出・テレビ誌ライター)

吉田沙保里('16年12月撮影)

 なお、吉田沙保里は10月28日に「イオンモール津南」の5周年記念イベントとしてトークショー&抽選会に参加する予定となっている。報道直後とあって、一部ネット上では開催の是非が注目を集めているが、《津南って問題の警察署ある地元か》《警察の対応見た感じ町全体おかしいみたいだから余裕でやると思う》といった皮肉も書き込まれている。

 10月27日時点で『週刊女性PRIME』が「イオンモール津南」に問い合わせたところ、イベントは「現時点では変更なく開催予定」とのことだった。

「イオンモール津南」公式ホームページのイベント情報によれば、“夢”をテーマにしたトークショーが行われるというが、少なくとも体罰やそれを黙殺することは、被害児童や家族にとって“絶望”でしかないだろう。

吉田沙保里の実家、三重県にある「一志ジュニアレスリング教室」(吉田のインスタグラムより)

 

吉田沙保里の実家、三重県にある「一志ジュニアレスリング教室」(吉田のインスタグラムより)

 

吉田沙保里の実家、三重県にある「一志ジュニアレスリング教室」(吉田のインスタグラムより)

 

吉田沙保里の実家、三重県にある「一志ジュニアレスリング教室」(吉田のインスタグラムより)

 

吉田沙保里