2023年3月10日、WBC韓国戦に出場した大谷翔平

 国際オリンピック委員会(IOC)は10月16日、'28年に行われるロサンゼルス五輪の追加競技に野球、ソフトボールなどを採用すると発表した。

 野球は'21年の東京五輪で侍ジャパンが金メダルを獲得したが、'24年のパリ五輪では実施競技から除外されるため、2大会ぶりの復活。メジャーリーグで活躍する大谷翔平の出場も期待されている。

これまでメジャーリーグ機構は、シーズン中に行われる五輪にメジャーリーガーの参加を認めておらず、マイナーリーグに所属している全盛期を過ぎた選手や将来有望な若手選手らがアメリカ代表として選ばれていました。そのため、大谷選手も東京五輪には出場していません。ですが、ロサンゼルス五輪では、メジャーリーグ機構がメジャーリーガーの参加を確約。そのため、大谷選手も出場できる見込みとなりました」(スポーツ紙記者、以下同)

 野球の復活には“大谷効果”もあったようだ。

「3月のWBCに初出場した人口約1051万人のチェコで、日本戦の中継を累計84万人が視聴するなど、これまで野球が盛んでない国で注目されたことも、復活の好材料となりました。WBCがヨーロッパでも注目されたのは、大谷選手といったスター選手が出場した影響があります。トップのスター選手が参加するということもあり、IOCも承認したのでしょう」

WBCでの盛り上がりが追い風に

 メジャーリーガーの参加が確約され、野球が五輪に復活したのはどういった要因があったのか。アメリカで取材をするスポーツライターの梅田香子さんに話を聞いた。

「以前の五輪やWBCの盛り上がりでは難しかったかもしれません。ですが、東京五輪で負けたアメリカ代表の選手たちが今までにないような悔しがり方をしていたので、選手側も“また五輪で対戦したい”という気持ちになったのだと思います。

 あとはやはり、WBCでの大谷選手の活躍などで、野球にあまり関心がなかった人たちも興味を持つようになりました。五輪から外れた競技を復活させるのは、野球関係者のそうとうな努力があったと思いますが、WBCでの盛り上がりが追い風になったことでしょう

 世界的に注目される場で野球の魅力を発信することによって、競技人口を増やすという目的もある。

「アメリカ国内でも、ほかのスポーツと選手の取り合いになりますし、“世界レベルで盛り上げたい”という気持ちがメジャーリーグにはあります。ヨーロッパや中国の野球市場も拡大したいので、今回はメジャーリーグも五輪に協力しようとしています」(梅田さん、以下同)

 大谷が出場する可能性は高いのか。

実際にメジャーリーガーを出場させようと思ったら、シーズンを10日間程度は中断させないといけません。ただ、その中断期間の分のお金を関係各所にしっかり払えば、反対意見もあまり出ないと思いますし、今のメジャーリーグは経済的に潤っているので、問題はないと思います。大谷選手も性格を考えれば、ケガがなく、体調が悪くなければ出場するでしょう

 世界中を野球で熱狂させる“ロス五輪計画”。大谷が金メダルを首にかける姿が今から待ち遠しい。

梅田香子 スポーツライターとして、野球以外にもフィギュアスケートやバスケットボールなど多くのスポーツに精通。現在はアメリカに在住し、大リーグを中心に取材活動を行う

保科と『夢グループ』の社長、石田重廣に挟まれて写真に写る大谷翔平の兄・龍太さん(保科有里ツイッターより)

 

今年3月にWBCを前に片道4000万円超えのチャーター機で帰国した大谷(本人のインスタグラムより)

 

日本時間8月4日の試合中継で、大谷翔平の右手の爪には光沢感が(ABEMAより)

 

大谷翔平との交際説が囁かれたカマラニ・ドゥン選手(インスタグラムより)

 

少女から好きな『ポイフル』をプレゼントされ、笑顔を見せた大谷翔平(MLBLife公式ツイッターより)

 

7月開催のオールスターではスーツ姿でレッドカーペットを歩いた大谷翔平 写真/共同通信社

 

大谷翔平

 

大谷翔平が通っていた、母方の実家近くにある稲荷神社

 

奥州市役所に設置されている右手像(奥州市観光物産協会SNSより)

 

大谷翔平が小中学生時代に通っていた「前沢バッティングセンター」。ファンの間では聖地化している

 

大谷翔平が高校時代、放課後に夕食までのおやつ代わりに食べていたラーメン店「バガボンド」の「やわらか肉丼」

 

大谷翔平が好きだった中華料理店『東新軒』の『清宮くん焼肉チャーハン』

 

オーダーメードで枕を作る大谷。二刀流での活躍には十分な睡眠が大切だ(西川公式YouTubeより)