『ガールズメッセ2023』に臨席された佳子さま(10月22日)

 佳子さまは11月1日から10日間、南米・ペルーを公式訪問される。

「今年は、日本とペルーの外交関係樹立から150周年の節目にあたり、佳子さまは記念式典に出席される予定です。10年前に行われた国交樹立140周年の記念式典には秋篠宮ご夫妻が出席されました。佳子さまにとっては、'19年のオーストリアとハンガリー訪問以来4年ぶりの海外公務ですし、気合が入っているものと思われます」(皇室ジャーナリスト、以下同)

秋篠宮家とペルーの強いつながり

ディナ・ボルアルテ氏はペルー初の女性大統領として'22年12月に就任した(ペルー大統領府公式Xより)

 秋篠宮家とペルーには強いつながりがある。

「秋篠宮ご夫妻だけでなく、長女の眞子さんも'19年にペルーを訪問されています。佳子さまは、世界遺産のマチュピチュや、インカ帝国の都であるクスコなど、4年前に眞子さんが訪れた場所を中心に視察される予定です。その中でも特に注目を集めているのが、ペルー初の女性大統領、ディナ・ボルアルテ氏との面会なのです」

 ボルアルテ氏について、京都大学で、ラテンアメリカ地域研究を行う村上勇介教授はこう解説する。

ボルアルテ氏は前大統領のカスティージョ氏が汚職等で罷免されたことを受け、'22年末、大統領に就任しました。彼女の就任は、歴史的に大きな意味があるといっても過言ではありません。

 というのも、ペルーは中央集権的かつ、白人優位の社会です。ボルアルテ氏の出身地はアンデスの南部。そこは先住民が多く、差別を受けてきた地域です。地方出身者が大統領になること自体が珍しい中、女性として初めて大統領に就任した、意義深い人物といえます」(村上氏、以下同)

 元敏腕弁護士で、ペルー初の女性大統領。その輝かしい経歴の一方で、就任直後に出ばなをくじかれるような事態が起こっていた。

「大統領に就任した直後、前大統領の罷免に抗議する活動が起こり、今年2月まで続きました。ボルアルテ氏は鎮静にあたりましたが、その過程で60人もの人が亡くなってしまったんです」

佳子さまと大統領には意外な共通点

'14年7月、都内のホールでペルー音楽の演奏を鑑賞された秋篠宮ご一家

 抗議活動は無事収めたものの、国内情勢は思わしくない。

「ペルーは今、厳しい経済情勢や、犯罪の増加など、さまざまな問題を抱えています。中でも最も深刻なのがエルニーニョによって相次ぐ自然災害です」

 エルニーニョとは、ペルー沖の海面水温が上昇する現象のことで、干ばつや洪水などの災害を引き起こす。

「今年から来年にかけて、特に激しいエルニーニョが起こるといわれています。強いエルニーニョが起きた場合、GDPが3~4%下がることが研究で判明していますから、経済状況はますます深刻化するでしょう」

 この対策にボルアルテ氏の進退がかかっているそうで、

「ボルアルテ氏には徹底的なエルニーニョ対策が求められますが、それに失敗した場合、'26年までの任期を全うすることが難しいほど支持率が低下するでしょう。

 しかし、国内での分断が顕著なペルーでは、小党分裂が起こっています。規模の小さい多数の政党が連携することなく、それぞれの主張をするため、政策の合意形成を行うのは非常に困難です」

 課題が山積みで、八方ふさがりのボルアルテ氏はまさに難境にいる。

 一方で、苦境に立たされているのは佳子さまも同じだ。

「眞子さんの結婚騒動以降、秋篠宮家は逆風の中にあります。かつては“美しすぎるプリンセス”として、そのご動向に注目が集まった佳子さま。しかし、大学卒業後はお出ましの機会が少なかったことから“ロイヤルニート”と揶揄されたこともありました。最近では“独居騒動”を受けて批判が相次いでいます。一挙手一投足が耳目を集め、落ち度があれば非難される状況に、ご本人も頭を抱えておられるのでは」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)

ペルー訪問で佳子さまに厳しい目

'19年7月、ペルーの首都リマにて当時の大統領ビスカラ氏を表敬訪問した小室眞子さん

 さらに今回のペルー訪問にも厳しい目が向けられた。

「日本からペルーへの直行便はないため、アメリカのヒューストンを経由されます。その際、トランジットの時間を利用してニューヨークに住む眞子さんと再会される可能性がささやかれているのです。これに対し、国民からは“公私混同ではないか”との声があがっています。さらに、今回の海外訪問と予定が重なるため、11月2日に行われる園遊会を欠席されます。園遊会は、天皇皇后両陛下が主催し、皇族方とともに各界の功労者を慰労する行事ですから、欠席には疑問の声も出ています」

 それでもペルー訪問とボルアルテ氏との面会は、佳子さまに大きな意義をもたらすと村上氏は話す。

「佳子さまとボルアルテ氏は“逆境の中に立たされている”という点が共通しています。大統領といえば、名誉ある職というイメージがありますが、課題が山積のペルーにおいて、その職務は“貧乏くじ”といっても過言ではありません。そんな中、大統領として奮闘するボルアルテ氏の姿に佳子さまは勇気づけられるのではないでしょうか」(前出・村上氏、以下同)

 ボルアルテ氏との面会のメリットはそれだけではない。

 10月22日、『国際ガールズ・デー』にちなんで開催されたガールスカウトの行事に出席された佳子さまは次のようなおことばを述べられた。

「今後、ジェンダー平等が達成されて、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらが当たり前の社会になることを心から願っております」

 ジェンダーに高い関心をお持ちの佳子さまにとって、ペルー訪問は大きな学びを得る場になると村上氏は言い、

「ペルーは日本以上に女性の社会進出が盛んな国です。ペルー訪問を機に日本におけるジェンダーの平等について、より深くお考えになるのではないかと思います。ボルアルテ氏の話を聞くことで、視野を広げられるきっかけになるのでは」

 佳子さまにとってボルアルテ氏は勇気と学びをもたらす“救世主”となるだろう。

村上勇介 京都大学東南アジア地域研究研究所教授。専門分野はラテンアメリカ地域研究、政治学