前橋育英高校の教諭、関直人容疑者

「男子サッカー部は事件にも動揺せず、3年連続で全国大会出場を決めた。僕もOBだけど、大勢の市民と県民が応援する学校。生徒が頑張っているのに、先生が足を引っ張ってどうするのか。まるで変態じゃないか」(市内の商店主男性)

 変態と言われても返す言葉はないだろう。群馬県前橋市にあるフィットネスジムの天井裏に侵入し、シャワーを浴びていた20代女性の裸を覗き見たとして逮捕された、私立前橋育英高校の教諭・関直人容疑者(30)のことだ。

 全国紙社会部記者の話。

「9月4日、午後8時10分~20分ごろ、男性用シャワー室から天井裏に登り、女性用シャワー室を覗いた疑い。女性が気づき“シャワー中に覗き被害に遭った”と110番通報。県警はジムの防犯カメラ映像を分析するなど捜査を進め、11月7日に建造物侵入と県迷惑防止条例違反の疑いで容疑者を逮捕した。ジムの会員だったが、被害女性と面識はなかったようだ」

天井裏から覗くなんて、そこまでする?

 警察の取り調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めている。

 教師としてあるまじき犯行に生徒はあきれるばかり。

「まじめそうな先生だったので驚いています。天井裏から覗くなんて、そこまでする?って」(同校の女子生徒)

 同校によると、非常勤講師を経て2019年に地理歴史・公民科目を担当する教諭として正規採用。今年度は3年生のクラス担任を持ち、女子バスケットボール部の副顧問を務めていた。

 犯行当日は、放課後約2時間の部活動指導を終えて退勤したのち、ジムに立ち寄ったとみられる。

 4年前、学校広報誌の新人教員紹介で趣味について、

《ジム(最近は怠惰)》

 と記述していた。

新人のころの関直人容疑者(学校広報誌より)

「ガタイはよかったですよ。ただ、バスケットボールプレーヤーとして必要な筋肉を鍛えていたわけではないと思います。あんなマッチョなバスケ選手はいませんから」(同校の男子生徒)

他人に見せるための筋肉自慢

 いわゆるムキムキ。筋力トレーニングの成果だろう。

 別の男子生徒も、

「腕が太く、スーツの下の胸筋、背筋もパンパン。他人に見せるための筋肉自慢だったと思う」

 と話す。同校は創立60周年を迎え、卒業生にはプロスポーツ選手も多い。

 男子サッカー部や硬式野球部が全国制覇するなど、強化指定の運動部がひしめく中、指定外の女子バスケ部はコツコツと練習に励んできた。それまで県大会1、2回戦で負けていたチームは、数年前からベスト16に名を連ねるようになった。

「関先生は女子バスケ部員からは好かれていました。話が面白いって」(別の生徒)

 逮捕後、全校集会を開いて校長が謝罪。

「何かあったら遠慮なく相談してほしい」

 などと生徒に呼びかけた。

 校内では不審事案の報告はないという。学校側は、取り調べの推移を見守ったうえで厳正に対処する方針だ。

「まじめで明るい教員だったので事件は青天の霹靂。校長が面会したとき、容疑を認めたうえで“ご迷惑をおかけして申し訳ありません”と、最後は泣いて謝罪したそうです」(同校の副校長)

《Just Do It》

 とにかくやってみろ。前出の広報誌では好きな言葉として生徒にそんなメッセージを送っていた。鍛えた筋力で天井裏によじ登り、こっそり裸を覗くことではあるまい。