ギネス世界記録(R)認定フード

 歴史ある「ギネス世界記録」だが、実は個人だけでなく企業からの挑戦も多い。

 特に食品メーカーではギネス世界記録に認定されることで、世界的に品質や売り上げが評価された証になり、消費者へのアピールや、社員の誇りにもつながっている。

世界一の称号は食品メーカーの努力の賜物

 そこで、身近な商品に込められた作り手の努力と熱意を、プチトリビアとともにご紹介!※表記の価格は税込みです

ギネス世界記録認定フード《スイーツ》

【2013年】プッチンプリン/江崎グリコ

「世界で最も売れているプリン」“おいしくて楽しい”と愛されて50余年!

2013年に限定販売されたギネス世界記録認定パッケージ

 1972年に発売され、シリーズ累計販売個数51億個を突破した2013年に、ギネス世界記録認定。

 発売当時、カッププリンはそのまま食べるとカラメルが混ざらなかった。そこで2年の歳月をかけて容器を開発。底のツメを折ってお皿にプルンと移す楽しさと、飽きのこない味と食感が受けて大ヒット!

江崎グリコ:https://www.glico.com/jp/

【2018年】博多通りもん/明月堂

「最も売れている製菓あんこ饅頭ブランド」(2018年年間)

 博多が生んだ饅頭が世界を席巻!

社員一丸となって試行錯誤して誕生した『博多通りもん』も発売から30年。年間6300万個を製造し、生産が追いつかないほど人気。8個入り1240円など

 博多を代表するお土産として全国的に知られる名菓。製造元の明月堂が2019年に創業90周年を迎えるにあたり、業者さんとの「どこの饅まん頭じゅうがいちばん売れているのか」という世間話をきっかけにギネス世界記録にトライ。

 白しろ餡あんとバターの風味が唯一無二なおいしさで、世界中にファンを広げている。

明月堂 :http://www.meigetsudo.co.jp/

【2020年】ポッキー/江崎グリコ

「チョコレートコーティングされた」ビスケットブランドの世界売上No.1*
*最大のチョコレートコーティングされたビスケットブランド 
*国際市場調査のデータ分類上、クリームでコーティングされたビスケットも含まれる

 つぎつぎ手が出る昔ながらの変わらぬ味!

ギネス世界記録認定記念パッケージ。『ポッキーチョコレート』2袋入り182円

 プリッツにチョコレートをかけ、“手を汚さず持てるお菓子”として1966年に誕生。ブランド名は「ポッキン・ポッキン」という音が由来。味はもちろん、みんなで食べて楽しいチョコスナックとして、普段のおやつやホームパーティーなどでも大人気!

 2016年からグローバル展開の強化により、世界中で愛されるお菓子として躍進、売り上げ世界一へとつながった。今後の進化も見逃せない。

昔懐かしい1966年発売当時のパッケージ

【2020年】フィナンシェ

「フィナンシェ年間販売個数世界一」(2013〜2019年)
「フィナンシェ年間売上金額世界一」(2020年年間)

フィナンシェの命・アーモンドは世界大会優勝のシェフが厳選。厳重に低温輸送し生地に混ぜ込む直前に自社で挽き、香りよく仕上げる。「フィナンシェ」3個入り540円など

 バターとアーモンドの香り高い絶品スイーツ。

 百貨店でも人気の「アンリ・シャルパンティエ」は、兵庫県芦屋で喫茶店として創業。1975年に発売の「フィナンシェ」はお菓子部門で世界初のギネス世界記録7連覇を達成。カリフォルニア産アーモンドなど厳選素材を使用。

アンリ・シャルパンティエ:https://www.henri-charpentier.com/

もっとびっくり世界一!

最高級の1個88万円のアイスクリーム ※認定価格は87万3400円

 世界一高額なアイスとして今年ギネス世界記録に認定されたCellatoの「白夜」は、お値段1個88万円!

最高級の1個88万円のアイスクリーム ※認定価格は87万3400円

 過去最高額で落札されたイタリア産の白トリュフ(1kg/200万円)に、日本食材の酒粕やパルミジャーノチーズなどを使用。

 添加物や保存料を多く使う日本において、本質的な素材のおいしさを追求し、さらにイギリス産のプロテインも加え、“健康なのにおいしい”を実現。どんなお味かひと口だけでも味わいたい!

Cellato:https://cellato.tokyo/

ギネス世界記録認定フード《食品》

【2020年】本格炒め炒飯(R)/ニチレイフーズ

「最大の冷凍炒飯ブランド」(2020年)

圧倒的な「炒め」パワー、自家製焼き豚の煮汁と焦がしねぎ油使用の、家庭では手作りできないおいしさ。「本格炒め炒飯(R)」オープン価格※写真はギネス世界記録認定当時のパッケージ

 1秒に1個以上売れている日本が誇る冷凍食品!

 レンジ調理なのに、“お店のようなパラパラ食感と本格的な炒め感”が味わえる炒チャー飯ハンとして、2001年に発売。以来、22年連続売り上げNo.1を記録。

 中華料理店で鉄鍋をあおる時間を計ったり、お米の食感や焼き豚のゴロゴロ感にこだわったりと、改良を重ね、おいしさを更新し続けている。

ニチレイフーズ:https://www.nichireifoods.co.jp/

【2020年】ケンミン焼ビーフン/ケンミン食品

「最も長く販売されている焼ビーフンブランド」(59年/1960~2019年)

米の麺なのでアレンジ自在で飽きがこない。野菜も入れればよりヘルシー。「ケンミン焼ビーフン」156円 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

 野菜をたっぷり食べられる元祖味付きビーフン。

「ケンミン焼ビーフン」は1960年に、ビーフンを初めて食べる人でも簡単においしく作れるようにと開発された、世界初で唯一の味付き即席焼きビーフン。

 2020年、会社の創業70周年と「焼ビーフン」の発売60年の節目にギネス世界記録に申請。これからもビーフンひと筋においしさを追求する。

レトロな味わいの初代のパッケージ
『ケンミン焼ビーフン』ギネス認定の様子

ケンミン食品:https://www.kenmin.co.jp/

【2022年】ボンカレー/大塚食品

「最長寿のレトルトカレーブランド」今も進化を続けるレトルトカレーの元祖。

ギネス世界記録認定マーク入り限定パッケージの『ボンカレーゴールド』205円

 世界初の市販用レトルトカレーとして1968年に誕生。2月12日のレトルトカレー/ボンカレーの日に申請した。

 “食卓に寄り添い笑顔を届けたい”との思いで、野菜はすべて国産、じゃがいもの芽取りは手作業など味やこだわりは守りつつ、時代や食シーンに合わせてラインアップを拡充。累計販売数30億食を超え、さらに支持される定番ブランドを目指す。

『ボンカレー』ギネス認定の様子
発売当時の『ボンカレー』。パウチが半透明だったので、賞味期限が冬でも3か月と短かった

大塚食品:https://www.otsukafoods.co.jp/

ギネス世界記録認定フード《飲料》

【2019年】お〜いお茶ブランド ※ほうじ茶製品除く/伊藤園

「ナチュラルヘルシーRTD 緑茶飲料(最新年間売り上げ)」(2018年年間)

「お〜いお茶」ブランドには緑茶や濃い茶、玄米茶などが。『お〜いお茶緑茶』600ml/172円 当初は「缶入り煎茶」という名前で発売。その後、CMで使われていた「お〜いお茶」というセリフが商品名に

 販売実績No.1も納得のこだわりぬいたお茶。

 “緑茶をいつでもどこでも、自然のままで味わってほしい”という思いで飲料化を目指し、10年をかけて世界初の「缶入り煎茶」を発売。1989年、商品名を「お〜いお茶」に変更すると、一気に認知度がアップ。

 年により茶葉の味や苦みを変えるなどの熱意が販売実績世界一というタイトルに導いた。

「お〜いお茶」ブランド、ギネス認定の様子

伊藤園:https://www.itoen.jp

【2023年】健康ミネラルむぎ茶/伊藤園

「最も販売されているRTD麦茶ブランド(最新年間販売量)」(2022年年間)

『健康ミネラルむぎ茶』650ml/162円。赤ちゃん向けの『はじめての健康ミネラルむぎ茶』も販売中

 水分補給に加え健康づくりもサポート!

 “昔ながらのやかん品質”の味わいを追求しながら、適度なミネラルを補給できる“健康づくりサポート”飲料として、大人から子どもまで広く愛されている。発売当初は缶入りだけだったが、現在はペットボトルやティーバッグなどバリエも増えた。

 2種の大麦をブレンドし、伊藤園独自の焙ばい煎せんで甘く香ばしく仕上げた味わいは、1年中飲みたくなるおいしさ。

取材・文/荒木睦美