故・ジャニー喜多川氏(2003年3月、成田空港にて)滝沢秀明(1998年3月、ハワイにて)

 2023年12月24日のクリスマスイブから『ABEMA』で無料配信をスタートさせた、『TOBEの夏休み。~ハワイ独占密着!新たな決意~』。滝沢秀明氏率いるTOBE所属タレントの素顔が垣間見える全4回、120時間にわたる密着映像だ。

 参加するのは元King & Princeの平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太が結成した『Number_i』。元V6の三宅健に元Kis-MY-Ft2の北山宏光、そして旧ジャニーズJr.のユニット・IMPACTorsからグループ名を変更してデビューした『IMP.』の6人。

 このTOBEによる大型企画と、豪華メンバーを牽引するのはもちろん“タッキー”こと滝沢秀明氏。現地でショッピングを楽しみ、ジェットスキーやバナナボートなどマリンアクティビティに挑戦したりと、ハワイではしゃぐ“少年”たちの姿はファンにとって楽しみな年末年始になるのは間違いない。ところがーー、

「どうしてもジャニーさんのハワイ“ツアー”を思い出しますね」とは、長年にわたって旧ジャニーズを取材するベテラン芸能ライター。旧ジャニーズ事務所(現『SMILE-UP.』『STARTO ENTERTAINMENT』)にとって、ハワイは縁深い場所だとか。

「元社長の藤島ジュリー景子氏を含めた一族が別宅を構えるハワイは、休暇を過ごすために訪れるお気に入りの地。また『嵐』のデビュー会見(1999年)をホノルル沖のクルーズ客船上で開いたように、仕事面でも何かと重宝される場所でした。

 それを示すように、ジャニーさんは10名程度のジャニーズJr.を引率しては、たびたび“ハワイツアー”に連れ出していたのです」

25名の“Jr.黄金期”メンバーがハワイに

 1998年3月にも『8時だJ』(テレビ朝日系)の番組企画で、滝沢氏を筆頭に嵐、関ジャニ∞、山下智久や生田斗真ら“Jr.黄金期”と称されたメンバー25名がハワイ入り。歌や踊りのパフォーマンスやマラソン企画、また素顔がのぞける現地でのプライベート映像などが翌4月に放送された。

Jr.が宿泊していたのはビーチを一望できる高級ホテルで、収録では姿を見せなかったジャニーさんですが、彼らと同じホテルに滞在していたと聞きました。ここでもJr.への指導が行われていたのでしょうか……」(前出・芸能ライター、以下同)

滝沢秀明を筆頭に「Jr.黄金期」メンバーが大人気に(1998年、ハワイロケにて)

『週刊文春』2023年9月28日号では、200回にわたって受けた性被害を告白した元Jr.の大島幸広氏が、ハワイでのジャニー氏の所業についても言及。奇しくも『8時だJ』ロケと同年の1998年、10月にアイドル雑誌の撮影で現地に滞在した時のこと。

 レストランでの食事やショッピング風景など、旅行気分で満喫するJr.たちを撮影するスタイルで、他に漏れずハワイを楽しんでいた大島氏だったが、ホテルで朝食をとった後に《「ユー、ちょっと待って」》と呼び止められた。

《「午前中からジャニーさんにヤられるんです。ことが終わると、『行っちゃいな』と解放される。ハワイだとジャニーさんは普段より欲望丸出しというか。一日一回どころじゃなかった」》

 同行した先輩に相談するも「お前はデビューできるかも」との言葉に愕然し、なんとかジャニー氏から逃れようとするも、以後も止まることはなかった。

まるで修学旅行生を引率する先生

 そんな公私にわたって、Jr.をハワイに連れ出していたというジャニー氏。かくいう週刊女性も2003年3月に、成田空港でジャニー御一行の姿を目撃している。出発ロビーで輪を作り、これからの旅に夢を膨らませているのか、まるで修学旅行生のように盛り上がる10名ほどの少年たち

 そんな彼らを遠巻きに見つめる、どこから情報を掴んだんのか押し寄せた大勢の追っかけファン。彼女たちのお目当ては、2002年に『タッキー&翼』としてデビューしたばかりの滝沢氏だったのだが、そんな空気を察してか、お供を連れて空港内で別行動をとっていたのだった。

 そしてチケット片手に忙しなく空港内を歩きまわる、グレーのスーツを着た初老男性。そう、ジャニー氏だ。各種手続きを済ませると、まるで生徒を引率する先生のように、空港内の「特別待合室」方面へとJr.たちを連れ立ったのだったーー。

 もちろんハワイ入りしたJr.の全員が手にかけられたわけではない。中にはハワイに連れてもらえなかった、それでもデビューできたJr.もいる。

2003年3月、ジャニー喜多川氏に引率されて成田空港内を歩くジャニーズJr.たち

親元を離れる海外はうってつけの地

 2020年2月、ニッポン放送『春風亭昇太と乾貴美子のラジオビバリー昼ズ』に出演したのは、前月に『Snow Man』と同時デビューしたばかりの『SixTONES』京本大我。ジャニー氏から「きびしく育てられた」というエピソードに添えるように、

ジャニーさんは、ハワイにもJr.をよく連れてっていったりするんですけど、“僕も連れてってください!”って言ったら、“オヤジに連れてってもらえよ”って言われて。それからジャニーさんに『ハワイ』ってワードを言えなくなっちゃって》

 ジャニー氏といえども、おいそれと京本政樹の息子を帯同させるわけにはいかなかったのだろうか。

氏のターゲットにされていたのはどちらかというとおとなしい、まだ右も左もわからないような少年たち。合宿所でも強く拒否反応を示せば、それ以上は触れてくることはなかったと言います。普段のレッスン時に被害を訴えなさそうな少年を選別し、そしてデビューを“エサ”にしていたのかもしれません。

 そして親元を離れる海外はうってつけ。収録や撮影にかこつけて誘い出し、夢と希望に満ちた少年たちを“欲望丸出し”で食い物にしていたとしたら、被害者にとってハワイは思い出したくもない地になっているかもしれません」

 少なくともTOBE所属タレントにとっては笑顔を見せられる場所のようだ。