福山雅治

「2月25日、長崎市内で17日間にわたって開催された『長崎ランタンフェスティバル』が閉会しました。中国の旧正月を祝う春節祭をルーツに持つ祭りで、市内に飾られた約1万5000個の中華風ランタンが街を彩りました。特に盛り上がったのは2月17日に福山雅治さんと仲里依紗さんが参加した『皇帝パレード』でした」(地元紙記者)

観覧倍率は約6・5倍

 福山と仲は長崎市出身。この日の2人は、それぞれ中国の皇帝と皇后に扮して御輿に担がれながら、出島から長崎駅前までの約1・3kmを練り歩いた。

 フェスティバルの実行委員会担当者は、こう振り返る。

「福山さんには長年、パレードへの参加をご相談していましたが、このたび実現することができました。パレードのために2万6000人分の無料観覧席を用意したところ、市内外から合わせて約17万人の観覧希望の応募があり、倍率にして約6・5倍と大反響でした

 パレードのルートには立ち見客が殺到し、黄色い歓声が沸き上がる熱狂ぶり。

「役者とミュージシャンの“二刀流”で活躍する福山さんは、長崎市民にとっては郷土の誇りともいえる存在。愛称である“ましゃ”と書かれたウチワを持って駆けつけるファンの姿もありました」(前出・地元紙記者、以下同)

 福山は生まれてから上京するまでの18年間を長崎市内で過ごしたため、ゆかりのある場所が多い。

福山さんが帰郷するたびに訪れる長崎ちゃんぽんの店は、ファンの観光スポットになっています。彼が学生時代にバンドの練習で通っていた『原楽器店』も“聖地”のひとつとされています

学生時代に通った“格安スタジオ”

 楽器店の店主に話を聞くと、当時の福山は店内にある貸しスタジオで練習に明け暮れていたという。

「彼はお兄さんとそのお友達とで『LAR』というロックバンドを組んでいました。彼が通っていた1980年代当時、うちの貸しスタジオ代は1人1時間350円と、ほかと比べても格安でしたから通いやすかったんだと思います」(店主、以下同)

 福山がミュージシャンとして才能を開花させたのは『原楽器店』のおかげだったのかもしれない。

「昔から学生さんでも使いやすい値段にしているんです。現在も学生証を提示すれば、2人から7人までの団体にはスタジオを1時間1000円で貸しています。4人組バンドであれば1人当たり250円。今の学生さんにも、福山さんのように大人になっても音楽を続けてほしいですからね。今回のフェスティバルに合わせて、お店を見に来てくださる福山さんのファンもいらっしゃいました。音楽に関心を持つ人が増えれば楽器店としてはうれしいですよ」

集まった観客に手を振って応える福山雅治(FNNニュースより)

 今年の長崎市は、福山とタッグを組み、さらなるビッグイベントを仕掛けるようだ。

長崎市の中心地に建設中のサッカースタジアムやアリーナ会場、オフィスなどが集まった複合施設『長崎スタジアムシティ』が10月に完成するのですが、福山さんは完成時に施設内で行われる“こけら落とし”のライブも任されているんです

 地元を盛り上げるため奔走し続ける福山。育ててくれた故郷である長崎への恩返しなのだろう─。