芦原妃名子さん原作の漫画『セクシー田中さん』(小学館コミックスより)

 日本テレビ系ドラマ『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子さんとの間に起きた、制作上のトラブルをめぐる社内特別調査チームによる調査内容の公表が、5月上旬になされることを『朝日新聞デジタル』が報じた。

 芦原さんが急逝した1月29日、当初は公式HPに追悼・弁明コメントを掲載するのみと、まるで他人事のような対応をとっていた同局。一向に収まる気配のない批判を察してか、ようやく本腰を入れて調査に乗り出したのが2月23日。

「ところが“第三者”ではない、社内で結成された調査チームに公平性を保てるのか、との疑問も向けられたのです」

 と全国紙・社会部記者が話す、日テレが設置した社内特別チ調査ーム。外部有識者として知的財産分野やメディア関係に精通する弁護士を2人加えるも、責任者は同局の執行役員が務め、顧問弁護士やコンプライアンス推進室の社員ら“身内”も名を連ねている。

「旧ジャニーズ事務所の性加害問題や日本大学の薬物汚染問題では、『ミヤネ屋』をはじめとする系列のワイドショーや情報番組で、司会者やコメンテーターらが再三にわたって“第三者委員会による調査の徹底”を講じるも、いざ自社に問題が起きると設置するのは社内チーム。

 これでは視聴者から報道姿勢を問われると同時に、“本当に真実が明かされるのか”“社内忖度が働くのではないか”と勘繰られても仕方がありません」(前出・記者、以下同)

経緯を知るのはプロデューサーら数名

 その日テレに追求されていた、実質的な第三者委員会の役割を持つ「外部専門家による再発防止特別チーム」を設置した旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.社)が、調査結果を公表したのが2023年8月29日。報告までに約3か月を要している。

「調査対象としたのは被害者、ジャニーズ事務所関係者を含む41人。数年前から数十年前の出来事を聞き取りするわけで、調査にはそれなりの時間を要したのも頷けます。

 片やドラマ『セクシー田中さん』の“関係者”ですが、芦原先生のX投稿によると、経緯を知るのはドラマプロデューサー、そして小学館の担当者の数名だけということになります」

 生前の芦原さんが1月26日に残したXには、《脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口はプロデューサーの方々のみでしたから》とあり、ドラマの監督ら制作スタッフとの面会はなく、脚本のやり取りをしていたのはチーフ・M氏を含む3名のプロデューサーのみとなる。

5月上旬の世間の関心はGWに

芦原さんへの追悼と、反省の言葉を述べた脚本家・相沢友子氏のインスタグラム

 また2月8日、自身のインスタグラムにて《私にとっては初めて聞くことばかり》と告白した脚本家・相沢友子氏の言葉が事実ならば、やはり芦原さん以外の数名が調査対象者なのだろう。しかも旧ジャニーズ問題とは違って、一切の出来事はわずか数か月前に起きた事。記憶をめぐるのもそう難しくはないように思えるがーー。

「もちろん人が亡くなっているだけに慎重を重ねているのでしょうが、数名であれば数日、長くても1週間もあれば聞き取りは完了するはず。それに“発表”したのは朝日新聞さんであって、日テレからではないのも積極的な姿勢とは映らない。

 ただでさえニュースの“風化”が早い昨今で、しかも“5月上旬に公表”が事実とするなら世間の関心はゴールデンウィークに向いている時期。対応が遅れた上に結局、“問題はなかったと認識している”などと政治家の言い訳のような報告にならなければいいのですが」

 ただでさえテレビ離れが叫ばれる今、視聴者が納得する調査を社内でできているのだろうか。