
お笑いコンビ、ダウンタウンの復帰が、具体的な日程に上ってきた。
今年3月に予定されていた配信チケットサービス『ダウンタウンチャンネル(仮)』が今夏にもスタートすることが明らかになったからだ。
ニュースに対し、テレビ局員が本音を漏らす。
「テレビ業界は戦々恐々ですよ。ダウンタウンチャンネルが成功すれば、若い世代のテレビ離れがさらに加速するでしょうからね。電波に乗せるお笑い番組よりも面白いコンテンツになればなおさらのこと。我々としては推移を見守るしかないですけどね」
松本人志に新たな“お笑いブルーオーシャン”
松本人志(61)は性加害疑惑報道で活動を休止し、浜田雅功(61)は体調不良で芸能活動を休止中。両者のテレビ復帰が見通せない中、読売テレビの老舗番組『ダウンタウンDX』が6月26日の放送で終了することが発表された。その直後というタイミングで明らかになった『ダウンタウンんチャンネル(仮)』の具体的進捗報道。
2人が所属する吉本興業はすでに、動画などのコンテンツ制作資金を集めるファンドを立ち上げているという。その規模は十数億円になる見通しだ。
「テレビCMを出稿するとなると、クライアント企業に視聴者から有形無形の意見がくることが常ですが、ファンドとなると、出資形態が複雑な場合もあり、個別の企業にクレームをつけるようなこともできず、まして海外企業となると日本のネット民が呼びかける不買運動も通じない。お笑いコンテンツの新しい資金調達方法としては万全でしょうね」(スポーツ紙記者)
資金の問題もない、テレビのような表現の制限もコンプライアンスの呪縛もない。となれば松本にとっては新たな“お笑いブルーオーシャン”を手に入れたも同然だ。
「ただ」と前出・スポーツ紙記者が次のような見解を示す。
「読テレの『ダウンタウンDX』が終わることは、他の番組の存続議論にも影響を及ぼすと見られます。読テレの幹部は以前、復帰の条件として、『視聴者に受け入れられるかどうかが判断基準』というようなことを示していましたが、どんな測定をしたところで判断基準は示しようがないんです。判断基準が決められなければ判断はできないのは当然で、どこの局も復帰判断ができないのが現状。読テレは番組終了によって判断を回避できたわけですけどね」
再びダウンタウンの黄金時代が
こんな声も聞いた。発言の主はテレビ局の編成マンだ。
「テレビ局として、松本さんに最後まで裁判闘争をしてもらって、白だと示してもらいたかった。そうすれば、クライアントも説得しやすかった。黒だったらアウトですけどね。ところが松本さんの決着は玉虫色、グレーでした。潔白が証明できなかったため、スポンサーの説得材料にはできず、テレビ局も明確な判断ができなくなった次第なのです」
復帰判断ができない忸怩たる思いをそう明かしたうえで
「松本さんが『ダウンタウンチャンネル』にお笑いスキルを集中投下すれば、ダウンタウンによっては地上波はオワコンにされるかもしれない。サブスク制でやるわけでしょう。視聴者を獲得できれば、エグイ利益になるでしょうし、今さらテレビに出なくなったところで、“あの人は今”的にはならない。再び、ダウンタウンは黄金時代が築けるかもしれませんね」
テレビ復帰がかなわぬためにダウンタウンが選んだ道が、若者のテレビ離れを含みテレビを窮地に立たせるかもしれないという皮肉。
今年の夏は刺激的な夏になる。