日本時間2025年4月30日、パパ1号となるホームランを放った後の大谷翔平(共同通信)

「寝不足ぎみでしたけど、心地のいい寝不足というか、幸せな寝不足だったので」

 現地時間4月19日に自身のインスタグラムで女の子の誕生を報告した大谷翔平。日本時間4月30日には“パパ1号”となる今シーズン7号ホームランを放ち、自ら“祝砲”をあげて、冒頭のように語った。

母親を手伝う“ドゥーラ”という専門家

「大谷選手は2024年12月末に真美子さんの妊娠を発表していました。メジャーリーグには最大3日間の欠場が認められる『父親リスト』という産休制度があります。大谷選手もこの制度を使って試合を欠場し、出産に立ち会いました。1日10時間以上の睡眠を取ることをルーティンとしている大谷選手にとって慌ただしい日々が続いて睡眠不足ぎみのようですが、うれしい悩みでしょう」(スポーツ紙記者)

 娘の名前はチームメートや親しい人に伝えたそうだが、非公表としている。だが、そう遠くないうちに“お披露目”されるかもしれない。

「子どもを球場に連れてくるメジャーリーガーは多いです。ドジャースタジアムにはキッズルームも備わっているので、いずれは真美子さんが娘も連れてきて、ほかの選手の子どもや夫人たちと交流するでしょう。

 2024年は優勝パレードなどのイベントに真美子さんと積極的に参加していたので、そうしたイベントに親子3人で登場するということも十分に考えられます」(在米スポーツジャーナリスト)

第一子となる女児誕生を報告した大谷翔平(公式インスタグラムより)

 病院に行ってから球場に向かうなど、忙しい日々を過ごしていた大谷だが、アメリカには妊娠、出産、産後のサポートをしてくれる人がいる。

「日本ではあまりなじみがありませんが、出産時や産後に母親の手伝いをしてくれる“ドゥーラ”という専門家を雇うことができます。洗濯や掃除といった家事や食事の手伝い、育児のアドバイスをしてくれます。遠征もあって家を空けることの多い大谷選手ですので、真美子さんのためにドゥーラを雇っていると思います」(在米スポーツジャーナリスト)

 サポートを受けながらの子育てに奮闘していくことになるが、お手本となるのはやはり、あの2人だろう。

「大谷翔平というスター選手を育てた両親の子育ては大いに参考になるでしょう。父の徹さんは社会人まで野球をしていましたし、母の加代子さんもバドミントンでインターハイに出場するほどでした。大谷選手と真美子さんと同じアスリートの両親なので、共通する部分は多いでしょう」(スポーツライター)

 野球界のトップスター選手となった大谷は、どんな家庭で成長してきたのか。

幼少期の大谷と父・徹さん。野球以外ではほとんど怒られたことがなかった(MLB公式インスタグラムより)

大谷の両親による子育ての決め事

「大谷選手も“ほとんど怒られた記憶がない”と話しているように、声を荒らげて怒らないようにしていたそうです。徹さんは大谷選手が小学生と中学生のときに所属していた野球チームでコーチを務めていました。そのためグラウンドで怒ることはあっても、親と子に戻った家で怒ることはなかったそうです」(スポーツライター)

 怒らない教育をしてきた両親。子どもたちのためにも2人の間には、ある“決め事”があった。

「大谷選手の両親は“子どもの前では絶対に夫婦ゲンカをしない”と決めていたそうです。それは、子どもにとって家が居心地のいい場所であってほしいという思いから。その思いどおり、大谷家はリビングでの家族団らんの時間が多かったそうです。大谷選手には兄と姉がいますが、学校から帰ってくると、みんなでリビングでテレビを見たり、勉強するときも自然と集まっていたといいます。子ども部屋もあったのですが、ほとんど使わなかったようです」(スポーツライター)

 そんな大谷家には家族仲の良さを表す“恒例行事”があって――。

「楽しい時間を共有するために一番大事にしていたことが食事の時間でした。子どものころは食が細かった大谷選手に、母の加代子さんは楽しく食事をしてほしいと工夫を凝らしていました。夕食は、徹さんが帰ってくるのを待ってから家族全員でワイワイと食べる週末になるとホットプレートを囲んで食べることが多かったそう。家族みんなで料理をつつき合うことで自然と会話も増えたみたいです」(スポーツライター)

 理想的ともいえる家庭で育った大谷が、どんな子育てをして、子どもがどう成長していくか楽しみなところ。

「母の日に」MLB公式インスタグラムで公開された、子どもの頃の大谷翔平と元バドミントン選手の加代子さん

大谷が野球を始めたキッカケ

 高身長アスリートの2人から生まれた子どもということもあり、ファンから将来を期待する声が上がる。現地メディアでも、

「将来的にWNBA(アメリカの女子プロバスケリーグ)のスーパースターになる可能性も大いにある」

 と報じるところもあり、注目度は高いが……。

「大谷家には“やりたいことを楽しくやらせる”という考えがありました。大谷選手も幼いころからキャッチボールはしていましたが、本格的に野球を始めたのは、小学2年生のときに友達から誘われたのがきっかけ。徹さんも大谷選手に練習を強制したことはなく、いかに楽しくやらせるかを考えていたそう。大谷選手の娘の将来を期待する人も多いですが、両親の考えを引き継いで、娘のやりたいことを楽しめる環境を用意してあげると思います」(スポーツライター)

 今年が10年契約の2年目。しばらくはアメリカでの育児になるが“自由の国”でノビノビ育っていきそうだ。