
元SMAP・中居正広が反撃の狼煙を上げた。5月12日に代理人弁護士5人による弁護団を通して、フジテレビの第三者委員会が3月31日に公表した調査報告書への反論を意思を示したのだ。
フジテレビの元女性アナウンサー・Aさんとの間に生じた深刻トラブルについて【全責任は私個人にあります】と、1月23日に芸能界を引退。これまで“貝になっていた”中居だが、273ページにわたる報告書には納得いかない箇所もあったよう。中でも、
「一般的に想起される暴力的または強制的な性的行為は確認されなかった」
第三者委員会が認定した「性暴力」に関しては、WHO(世界保健機構)の定義を持ち出して抗戦。中居は今でも、Aさんに対する暴力的、強制的な「性暴力はなかった」との認識を持っているのだろう。
この中居側の認識は、報告書公表後に出されたAさんのコメントにあった、【第三者委員会の調査報告書が公表されてその見解が示され、ほっとしたというのが正直な気持ちです。】と、同委員会の調査への“同調”に反する。
となると、そもそものトラブルの原因である「性暴力」をめぐる両者の主張が真っ向対立することになるのだが、中居側がさらに意を唱えたのが、騒動当初より議論の争点とされた「守秘義務」。
2023年6月に生じたトラブル解決にあたり、Aさんとの示談成立時に発生した守秘義務。報告書では「Aさんは解除するという話があったが、中居側からは認めないという話があった」と、中居が守秘義務の解除に難色を示した、との見解だった。
しかし中居側の訴えによると、「当初、中居氏が守秘義務解除を提案していた」と第三者委員会の調査とは全く異なる見解を示している。この点でも、
【守秘義務のために当事者からの情報収集が制約される中で、本事案の経緯を含む事実関係の把握や原因分析を行おうと尽力された第三者委員会の皆さまには敬意を表します。】
なぜ両者の言い分に「食い違い」

Aさんのコメントとの“食い違い”が見られる。ともに第三者委員会からのヒアリングに応じたはずの両者だが、なぜ調査報告に「偏り」が出てしまったのか。
「中居さん側にしてみれば“第三者委員会は公平性を欠いている”と言いたいのでしょう」とは、騒動を取材してきたベテラン芸能リポーター。
「つまりは“自分が話した内容が通っていない、Aさんの言い分ばかりを採用している”と。中居さん側は当初より、“暴力的行為”を否定していますし、“どうしようか?”などと彼女を誘ったメッセージからも“強制していない”との認識なのでしょう。
しかし“性暴力はなかった”と根底部分を否定した以上、騒動は“振り出し”に戻った感はあり、今後は“守秘義務”を解除しての“全面戦争”に訴え出る可能性もある。事と次第によっては中居さんとAさんが、法廷で再会することもありそう」
弁護団によると「中居の人権救済」のための反論というが、矛先を向けた第三者委員会ノムコウには“被害者”Aさんがいることは承知の上か。