
日本時間2025年5月16日。昨シーズン達成した50本塁打&50盗塁の“50-50”を記念したボブルヘッド人形が来場者全員に配布された試合に“1番・DH”で出場した大谷翔平。5月は絶好調のようだ。
大谷にとっての記念日ラッシュ
「この試合で大谷選手は2本のホームランを放ちました。1試合で複数本塁打を放つのは今シーズン初めてです。大谷選手のボブルヘッド配布は今季2度目。前回4月3日にはサヨナラホームランを放っており、ボブルヘッドデーでは2戦で3発の大活躍となりました」(スポーツ紙記者)
大谷がグローバルアンバサダーを務める伊藤園『お~いお茶』の新CMが5月19日から放送開始。数々のスポンサーがついているが、アスリートの中でも収入額はトップクラスだ。
「アメリカの経済誌『フォーブス』が5月16日に2025年のアスリート長者番付を発表しました。大谷選手は1億250万ドル(約149億円)で9位にランクイン。大谷選手は10年7億ドル(契約合意時のレートで約1015億円)でドジャースと契約しましたが、その大部分が後払いのため、野球での年俸分の割合は少なく、1億ドルがフィールド外の“副収入”のようです」(スポーツ紙記者)
2025年もMVP級の活躍を続けているが、この約1週間は“記念日ラッシュ”だった。

「大谷選手は5月12日に“家族写真”をインスタグラムに投稿。《Happy Mother's Day》とつづり、自身と真美子さん、娘の手とみられる写真をアップしていました。
5月14日にはデコピンの写真を公開。デコピンとともに花束や、数字で『2』の形をしたバルーンが写っており、愛犬は2歳の誕生日を迎えたようです。さらに、大谷選手が昨年に受賞したMVPの記念盾と同じデザインの『NATIONAL LEAGUE MOST VALUABLE DOG(ナショナルリーグ最優秀犬)』と記された盾も贈られていました」(スポーツ紙記者)
2024年にロサンゼルス市が5月17日に制定した『大谷翔平の日』も2度目を迎えた。
「5月はアメリカ政府がアジアやハワイ、太平洋の島々にルーツを持つ人を称える月間としています。そこに大谷選手の背番号『17』を合わせた5月17日が『大谷翔平の日』となりました。2024年はサプライズでロサンゼルス市議会を訪問。“記念日”に制定する市議会の決議文を受け取ると、その後の試合でホームランを放つ活躍を見せました」(スポーツ紙記者)
めでたい日が続く中、現地時間4月19日に発表した娘の誕生から1か月がたった。
アメリカでのお宮参り
「日本では一般的に生後1か月を目安に神社やお寺に参拝し、子どもの健やかな成長を祈ります。アメリカに住む大谷家が神社やお寺にお参りするのは難しいように思えますが、実はロサンゼルスの日本人街『リトルトーキョー』には高野山の米国別院があります」(在米ジャーナリスト)

もしかしたら大谷家もお宮参りに訪れるかもしれない。高野山米国別院では、そういった行事もしているのか。
高野山の関係者に聞いた。
「お宮参りも百日祝いも行っております。駐在でロサンゼルスに来ている日本人を中心に毎月4件くらいは入っています。七五三も毎年11月に行っており、いつも40組ほどが訪れます」
日本的な子どもの行事も日本人や日系人の多いロサンゼルスでは問題なさそう。
一方、メジャーリーガーの大谷は1年の半分ほどは遠征のため、家を留守にすることになる。子どもを真美子さん1人で世話をしないといけない場面も増えそうだが、アメリカでは母親を助ける制度がいくつもある。
「出産前後には『ドゥーラ』という専門家を雇ってサポートを受けることができます。乳児の世話をするというよりは、産後のお母さんの心身のケアをしたり、母乳育児のサポート、食事の用意など、新しい生活のための手伝いをするというイメージ。産後しばらくは母体を休める必要があります。大谷選手も家を空けることが多くなってしまうので、真美子さんもそういったサポートをしてくれる人がいるとありがたいでしょう」(在米ジャーナリスト)

子どもが少し大きくなっても、しっかりとサポートするシステムがある。
「子どもを1人で外出させたり、留守番させたりすることはネグレクトになる、という考えが広まっているアメリカでは、朝から夕方までフルタイムで子どものお世話をしてくれる『ナニー』の存在も一般的になっています。夜泣きの時期などの夜に面倒を見てくれる『ナイトナニー』というサービスもあります。ドジャースのエバン・フィリップス投手もこのナイトナニーを使って夜は寝ていたそう。睡眠を大事にする大谷選手にとって、利用すればありがたい存在になるでしょう」(在米ジャーナリスト)
これまでの日本人メジャーリーガーは妻の出産前後をどのように過ごすことが多かったのか。現地で長年取材をするスポーツライターの梅田香子さんに聞いた。

ドジャースタジアムにはママ向けの手厚いサポートが
「1人目は日本で出産する人が多かったです。ただ、飛行機は乳児に負担がかかり、生後6か月ほどたってからがいいとされているため、日本で生まれるとしばらく子どもにも奥様にも会うことができなくなってしまいます。
また、将来的な子どもの選択肢を増やすためにもアメリカで産んで、アメリカ国籍も取得しておくほうがいい。松坂大輔さんや上原浩治さんの子どもはアメリカで育ち、アメリカでの生活を気に入っています。カブスの鈴木誠也選手の妻の愛理さんは1人目を日本で、2人目はアメリカで出産しています。大谷選手はそういった話を聞いていたのかもしれません」
2024年は、しばしばドジャースタジアムに観戦に来ていた真美子さん。子どもを連れていっても手厚いサポートが待っている。
「球場にはベビーベッドが置かれていたり、球団が雇ったナニーが大勢います。そのため、奥様たちは球場で子どもと一緒に過ごしたり、ナニーに任せて自分は試合を見たりと自由に過ごすことができるので、球場に子どもを連れてくる人が多いです」(梅田さん)

一方で、ロサンゼルスの治安が不安視されているが、大谷が暮らすエリアでは心配ないようだ。
「ロサンゼルスには治安が悪い場所もたしかにありますが、大谷選手が住む場所は問題ないでしょう。アメリカのセレブが住むエリアは知らない人が歩いていたら通報されるレベルのセキュリティーです。
アメリカでは、同じエリアには同じ大きさの家が立ち並び、固定資産税が高い。そのため、収入によって住むエリアが決まってしまいます。治安もいいですし、ロサンゼルスは暖かくて気候もいい。子どもを育てるには、とてもいい環境だと思います」(梅田さん)
大谷家は子どもの誕生によって生活は変化するが、フィールド同様に子育ても順調にいきそうだ。