
アニメ『名探偵コナン』の劇場版シリーズ最新作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(以下、『隻眼の残像』)の勢いが止まらない。公開初日の4月18日から5月19日時点の1か月で、興行収入は122億円を突破。観客動員数は843万人を超えた。2023年から、3作連続で興行収入100億円突破という快挙を成し遂げたことになる。
“後付け映像”が物議
「青山剛昌さんの人気漫画をアニメ化した『名探偵コナン』は、地上波での放送開始から29年目を迎え、劇場版シリーズは28作目と超人気シリーズに成長しました。“見た目は子供、頭脳は大人。その名は名探偵コナン”のセリフでおなじみの主人公・江戸川コナンが難事件を解決していく物語で、映画『隻眼の残像』の舞台は長野県の雪山。長野県警の大和敢助(やまと かんすけ)警部にまつわる“眠っていた事件”が描かれています」(映画誌ライター、以下同)
5月30日からは、劇場で新たな施策が行われることに。しかし、ファンの間ではこの施策に対して賛否の声が上がっている。

「コナン史上、初となる『SCREENX』と『ULTRA 4DX』での上映が決まったそうです。これは、正面のスクリーンに加えて両側面にも映像が投影され、合計3面のスクリーンでダイナミックに映画を鑑賞することができるもの。さらに、『4DX』によって、より一層の臨場感を味わうことができます。一方で物議を醸しているのが、5月30日より前に鑑賞した人は観ることができなかった、来年公開予定の次回作にまつわる“後付け映像”が追加されることについてです」
「情けない儲け方」
この『後付け映像』に対してネット上では、
《後付け施策って、これファンの方は嬉しいものなの?最初に見に行ったほうが損してる構造になってる》
《なんか情けない儲け方だな、という印象。コナンという作品が好きだったけど、もう金のなる木扱い》
《なんかセコイ。先に観に行って損した。映画なんて時間もお金もかかるし、そんな何回も観に行けないんだから、熱心なファンの子供達を裏切るような行為はやめてほしい》
と、批判の声が散見された。

「コナンに限った話ではなく、劇場公開の期間中に予告映像などを追加するのは異例です。この動画は8月末ごろから、東宝の公式YouTubeチャンネルで見ることができるそうですが、早めに劇場で映画を観たファンにとっては“金儲け戦略”だと批判する人もいるようです。今回のように公開後から行うキャンペーンについては、偏ったものにならないよう十分に注意が必要です」(広告代理店関係者)
映画の製作陣やPRスタッフらは多くのコナンファンのため、そして青山先生の作品に泥を塗らないよう、一層気をつけてほしい。