
将棋の八大タイトルの一つである『名人戦』。藤井聡太7冠が5月29日と30日、第83期『名人戦』七番勝負、第5局に臨む。
「今回の七番勝負では当初、藤井さんが開幕から3連勝をして、タイトル防衛に王手をかけていました。しかし、5月17日と18日に行われた第4局は、初日に同じ局面を繰り返す『千日手』となり、18日に先手と後手を入れ替えての『指し直し』の対局が行われた結果、挑戦者である永瀬拓矢9段が勝利しました。決着がつくのは、茨城県古河市の『ホテル山水』で行われる第5局以降です」(全国紙文化部記者、以下同)
注目される愛用バッグ

名人戦3連覇がかかる藤井7冠。対局の休憩時に食べるおやつがよく話題になるが、愛用するバッグにも注目が集まっている。
「藤井さんは最近、《おにクル》と書かれているトートバッグを使っているんです。名人戦の第4局が行われた大分県宇佐市の『宇佐神宮』にも、このバッグを持ってきていました。『おにクル』は大阪府茨木市にある、図書館やプラネタリウム、多目的ホールなどが入っている文化や子育ての複合施設のこと。
この施設で2024年11月15日と16日に『竜王戦』が行われており、藤井さんと佐々木勇気8段が対局しました。藤井さんが使っているトートバッグは、そのときにもらったものだと思われます」
藤井7冠が食べたおやつは、同じメニューを求めてファンが殺到することも珍しくない。
では、この『おにクル』オリジナル・トートバッグも1枚800円で販売されているのだが、藤井7冠が愛用していることで反響はあるのか。同施設の担当者に聞いてみた。
「藤井さんご本人が、こちらのトートバッグについて何か発言されたということはないと思うのですが、テレビなどで藤井さんが使っているのを見て、こちらに在庫の確認などの問い合わせはいただいております。それも、けっこうな数の問い合わせが来ています」
行く先々で“フィーバー”を起こす藤井聡太
どのような経緯で『竜王戦』が開催され、トートバッグが贈られたのか。茨木市の共創推進課に問い合わせてみると……。
「『おにクル』の開館1周年の事業として、茨木市北部にあります『竜王山』と同じ名を掲げる将棋タイトル戦である竜王戦を招致いたしました。トートバッグの贈呈については、藤井竜王と佐々木8段に、『おにクル』で対局を行っていただきました記念に、対局の終了後、お渡しさせていただきました」
そのトートバッグを藤井7冠は大切に使い続けているようだ。
「タイトル戦の開催の折には、終始、丁寧で穏やかな雰囲気の藤井竜王の人柄に触れることができまして、職員一同あたたかい気持ちになりました。“勝負メシ”にエントリーされた『もっちゃんどーなつ』というドーナツ店が大変繁盛されているとの話も伺っております。藤井竜王と佐々木8段にお越しいただけたことが、大変光栄なことだと感じております。今もトートバッグを使用いただいていることは大変うれしく思っています」(茨木市共創推進課)
行く先々で“フィーバー”を起こす藤井7冠。今回の対局はもちろん、その身の回りにも目が離せない。