
日本時間の6月18日、藤浪晋太郎投手がマリナーズとのマイナー契約を解除され自由契約となった。藤浪は今季で渡米3年目。今年1月にマリナーズとマイナー契約を結び、球団傘下の3A(トリプルA)ベンチメンバーに登録されるも、4月までは防御率12.38と絶望的な結果に。
高校時代は大谷翔平を上回る評価
しかし、5月以降は11試合でわずか1失点を記録し、ここ8試合は連続無失点だった。また、5月29日には球速100.4マイル(約161.5キロ)をマークするなど、調子を上げていたのだが……。
「結局はマイナー契約解除という形になりましたが、じつはアメリカでの藤浪選手の評価はそれほど低いものではありません。むしろ、彼を高く評価する声も多くあります。藤浪選手の代理人が解雇の理由を“チームにフィットしなかっただけ”と述べているように、能力だけを見ての契約解除ではないと見る意見もあるようです」(スポーツ誌ライター)
実は、高校時代は同い年の大谷翔平よりも評価されていた藤浪。大谷を抑えて“世代No.1”の選手とも評され、大阪桐蔭高校では2年の春からエースを務め、3年の時に出場した夏の甲子園では準決勝と決勝を連続完封しチームを優勝に導いている。
プロ野球時代はドラフト1位で阪神に入団した1年目から3年連続で2桁勝利を挙げ、2015年には推定年俸1億7000万円で契約を更新するなど、華々しい活躍を見せた。
「彼の強みは、持ち前の“剛速球”。とはいえ、もともとコントロールの良いピッチャーとは言えませんでした。むしろその“荒れ球”が魅力でもありましたが、2017年以降は制球難で四死球が急増。その後もずっとコントロールに悩み続けています」(同・スポーツ誌ライター)
藤浪には「ロマンを感じる」
制球の不安定さに厳しい声も多かったプロ野球時代。2022年のオフシーズンに、藤浪はMLB挑戦を表明したが、その際も《上手くいくわけがない》との声が多数あがっていた。
実際にマリナーズとのマイナー契約解除という結果となったわけだが、実はここにきて、アメリカで粘り続ける藤浪を応援する声が爆増している。

ネット上では、
《アメリカでもすぐに結果はでなかったけど、それでも頑張り続ける藤浪を尊敬する》
《全然ストライク投げられないのに、何年もアメリカで勝負できるのって凄すぎないか?》
《藤浪にはロマンを感じる。それは日本にいてもアメリカにいても同じ》
《普通の精神力だったらとっくに日本に戻ってきてるだろ》
などといった声が溢れており、すぐに日本へ戻って来るとの予想を裏切り、アメリカで粘り続ける藤浪の姿を応援する声のほうが今では多くなっているようだ。
今回の契約解除で、“いよいよ日本球界へ復帰か”との声も浮上している。果たして藤浪はどの道を選択するのだろうか――。