NHK都議選特番で録画出演となった参政党・神谷宗幣代表(2022年7月)

 都民ファーストの会の第一党返り咲きと自民党が過去最低議席の更新、という驚きの結果をもらたらした6月22日の東京都議会議員選挙。

 それまで議席ゼロだった、国民民主党の9議席獲得と参政党の3議席獲得も話題となったが、その裏で波紋を呼ぶ出来事が。

 今回地方選挙の都議選ということで、選挙特番を組んだのは主要地上波でNHK(『東京都議会議員選挙開票速報 2025』)のみだったが、“事件”はそこで起きた。

 選挙特番といえば、主要政党の幹部を呼んで独自インタビューをするのが恒例だ。しかし今回のNHKの“やり方”は物議を醸している。

参政党の神谷代表「インタビューできますけど?」

 3議席獲得した参政党の神谷代表は生インタビューをせず録画を放送したのだ。

「知名度がない政党なので、とにかく認知を上げていこうということで本部の方で色々と企画をしてですね……」

 記者会見らしき状況で話し出す神谷代表、質問の内容もよくわからず、終わりも中途半端。

 注目されたものの議席数0の『再生の道』、『れいわ新選組』にはそれぞれ石丸伸二代表と櫛渕万里共同代表のインタビューがなされたにも関わらずである。

 その録画を流した直後、神谷代表がXで、

《おかしいなあ。私、開票センターにいるのに、なぜ録画を流す? インタビューできますけど? 初議席獲得だから普通インタビューしませんか? おーい》

 とポストしたことでNHKの“参政党外し疑惑”が深まることになった。

 そんな状況にSNSなどでも、

《NHKにとっては都合の悪い政党なの?》《公平な扱いをお願いします。国政政党ですから》《神谷さんのコメント半ばでブチッ…》

 と疑問を呈する声が相次いだ。

「昨日の放送でNHKと参政党の間にどんなやり取りがあったかわからず、政策についても賛否両論あるのかもしれませんが、選挙報道においては議席のある政党はできる限り同じ条件で取り上げることが原則ですから、3議席獲得した参政党に生インタビューなしというのは首を傾げる対応ですね」(全国紙記者)

 このNHK選挙特番では参政党については「選挙戦中盤以降で政党名での検索数が多い」と取り上げたものの、同党の「日本人ファースト」というキャッチフレーズについて「外国人は後回しにする排外主義だ」「差別や排除が広がろうとしている」という懸念の声もしっかり取り上げており、同党に対するNHKの“警戒”を伺わせる兆候もあった。編集ができない生インタビューで外国人関連の過激な発言がなされるのではないかと懸念していたのかもしれない。

 都議選は7月の参議院選の前哨戦とも称される。参院選ではNHKは参政党をどのように扱うのだろうか。