
国民民主党の玉木雄一郎代表の“失言”が波紋を読んでいる。玉木氏は6月24日に日本外国特派員協会で開かれた記者会見で、同党の女性支持率の改善について質問をされ、困惑した表情を浮かべつつ、自党の政策について「女性には理解するのが難しい」といった内容を英語で回答した。
拙い表現だったとSNSで釈明した玉木雄一郎
所得税がかかる年収のボーダーラインを103万円から178万円へ引き上げる“年収の壁”などのキャッチーな政策は理解を得やすいものの、「女性にはそれを理解するのが非常に難しいのだと思います」と発言。
「完全な女性蔑視発言」、「国民民主の女性支持率が低いのは女性の理解力が足りないからだと言いたいのか」などとSNS上で物議を醸した。
さらに、大物政治家の過去の失言と重ねる声も相次いでいる。
《森喜朗さんの「女性のいる会議は時間がかかる」に次ぐ女性蔑視発言ですね。森さんのようにお辞めになったら?》
首相経験者の森喜朗氏は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長を務めていたが、“失言”により辞任に追い込まれたと語るのは政治ジャーナリストだ。
「2021年2月に開かれた臨時評議会で『女性がたくさんいる会議は時間がかかる』と発言しました。ジェンダーバランスを考慮し、会合などで女性の割合を増やした結果、それぞれの発言時間が増えて会議が長引くと森さんが感想を話したのです」
この発言は海外のメディアにも報じられ大きな問題に。森氏は「女性の数だけを増やすのは考えものだということが言いたかった。女性を蔑視する意図はまったくない」と釈明を行うも逆効果、会長を辞任した。
「森さんの“失言”は素朴な感想や本音をつい漏らしてしまう古いタイプのものですが、一方の玉木さんは次期首相候補になるなど“新しい政治家像”を期待されている人物。今回の失言でじつは森さんのような旧態依然の考え方の人じゃないのかと、とりわけ批判を集めているのでしょう」(前出・政治ジャーナリスト)
玉木氏は2024年11月に元グラビアアイドルとの不倫が報じられている。その前の月に行われた衆院選で国民民主党は選挙前の7議席から4倍増となる28議席に躍進した矢先のスキャンダルだった。
さらに25年6月には、7月の参院選に擁立を発表していた山尾志桜里氏の公認を直前に取り消す“ドタキャン”をしている。山尾氏は衆議院議員だった17年に弁護士男性とのダブル不倫密会が報じられており、ネット上での批判を受けて公認取り消しに至った。
女性絡みのスキャンダルやトラブルが続いている玉木氏。25日に自身のSNSを更新し、「英語が未熟なため、拙い表現をしてしまったことを反省しています。決して女性蔑視をするつもりはありませんでした」と釈明。「女性の方々に支持が広がっていないのは、政策をちゃんと伝え切れていない私たちの問題です」とつづった。
選挙を直前に控えたタイミングでの失言は結果にどう影響するのか――。