
7月20日に投票が開始する参院選。改選と欠員の補充をあわせた125席をめぐり、与野党各党が議席獲得に向け本腰を入れ始めた。自民党は危機感を募らせ、選挙後の政権運営について立憲民主党との連立を模索する動きが出ているという。
衝撃の「さくラップ」
そんな中、ある議員のパフォーマンスが「立憲にとってマイナス」にもなりかねない事態となっている。
「参院選の新潟選挙区で立候補予定の現職・打越さく良議員の後援者である、立憲民主党所属の現職・鎌田さゆり衆議院議員です。これまでの当選回数は4回で、個性派議員として名を馳せています。一番はじめの在任期間まで遡ると2000年からになる、ベテラン議員の一人ですね」(政治ジャーナリスト、以下同)
ところが、今回問題になっているのは年齢と実績を重ねてきたとは到底考えにくい、動画投稿とその後の行動。

「鎌田氏は6月23日にXで《#打越さくら後援会事務所。参議院議員として、地方を守る力に。農政を転換させる力に。新潟を咲かせる#さくら》と綴り、「さくラップ」と題した打越氏の選挙活動を後押しするような、ラップ動画を公開しました。30秒弱の動画で、序盤は“さーくら、さくら、さーくら”と、打越氏の名前をリズミカルに連呼。
中盤に差し掛かると、“ラップの名付け親は自分だと”言い放ち、今度は“かまた”バージョンを連呼していました。最後には、“社会平和、消費税をゼロで行こう!”と息巻いていましたが、ひどいラップの後で記憶に残るはずもありません」
名前を連呼する際は、お笑いタレント・にしおかすみの「アーー!」と叫びながら鞭を左右に引っ張るネタを彷彿とさせる仕草を繰り返し披露。あまりにひどいラップとふざけた振り付けに、
《忘年会の余興でもやりたくない》
《変な薬とかやってないよな……》
《仙台の恥》
と、軽蔑や罵倒など心ない言葉の数々が殺到。とはいえ、時間経過とともに燃え上がった火は鎮火する、そう思われたが……。
投稿を“無言削除”
「鎌田氏は、動画にふれることもなく急に投稿を削除しました。それに気づいたXのユーザーは、逃がさまいと消されたはずのラップ動画を次々と投稿し再拡散。さらには、立憲民主党の現職・塩村文夏議員がXで鎌田氏への皮肉ともとれる文章を投稿したのも、ヒートアップの要因の一つかと」

塩村氏の投稿には、
《私がとても疲れているからもしれないけど、タイムラインに政治家が踊ったり、奇妙な出立ちかつ変わったスタイルでビラ配りしていたり、歌いながら何かをアピールしている動画ばかり流れてくるのが目につく》
と、斬新なアピール方法に対して、嫌気を感じているような訴えに続き、
《私が疲れているのか、流行にわたしが乗り遅れているのか…誰か教えて。。。》
と綴った。
「塩村氏特有の、目障りな人への言い方そのものですね。鎌田氏のさくラップについて触れているわけでありませんが、今回の件を通して、同僚ではなく理解できない議員の一人として認識されるようになっても仕方ない」
「大企業守らず、中小企業を守ろう」など、ラップに乗せた「歌詞」の内容も問題だったから削除されたのでは、という一部の声もあるが、エキセントリックな動画を見せられた支持者の失望は限りなく大きい――。