
2008年に結婚したタレントの山田まりやが夫との別居を明かし、話題となった。山田の別居生活が始まったのは5年前。離婚に向けての別居だったが、子どもの親権問題で話を進められず、現在の形に至ったという。
ポジティブな“別居婚”スタイル
このような“離婚の前段階”としての別居もある一方で、若い未婚男女の間では“別居婚をしたい”“結婚するなら最初は別居婚で”など、結婚の新しい形として別居婚を望む声が増加しているという。
その理由として女性のキャリア志向や、個々を尊重する夫婦生活の多様化などが挙げられるが……。
「別居することで、むしろ結婚生活がうまくいっている芸能人たちの姿が、若い人たちの気持ちを後押ししているのかもしれません」
とは、ベテラン芸能リポーターの川内天子さん。
「国民的人気者である星野源さん、新垣結衣さん夫妻も結婚当初は同じマンションの別の部屋で“マンション内別居”をしていましたし、元AKB48の峯岸みなみさんも'22年に結婚してからの2年間、夫婦それぞれの活動拠点を変えない形で“週末婚”生活を送っていました」(川内さん、以下同)
峯岸は東京、ユーチューバーの夫・てつやは愛知県岡崎市をそれぞれの活動拠点としていたが、昨年、出産を機に峯岸が岡崎に移住。てつやが引っ越し初日に峯岸を歓迎する様子を動画で配信するなど、仲むつまじい夫婦の姿を見せた。
「この2組は別居からの同居ですが、初めからずっと別居婚のままの夫婦もいます」
“別居婚”のプロ夫婦
川内さんがまず挙げてくれたのはアナウンサーの安住紳一郎と妻の一般女性の例だ。
「安住アナは2024年、50歳で12歳年下のお相手と結婚しました。長すぎた独身時代には“共同生活には向かない”ことも公言しており、実際、結婚発表と共に別居婚であることも公表しました。この場合、安住アナのスタイルを理解して受け入れたお相手がすごく立派!
きっと誰より安住アナのファンで、母のように包み込むタイプの女性なのだと思います。彼は週1回だけ会うときにも“まず(僕に)予約を取って”と言ったそうだけど、きっとそれを今も守っていて新しい夫婦関係を築いているのでしょうね」

続いて壇蜜と漫画家・清野とおる夫妻。
「そもそも“世田谷から離れられない”壇蜜さんと“赤羽から離れられない”という清野さんが“じゃ、このままでいっか”と始めたポジティブな別居婚。決して不仲なわけではない、と清野さんも漫画の中で語っています。世の感覚とどれほど違っていても、自分たちに合った形をつくって育んでいく、そんな成熟したおふたりに見えますね」
7月23日にはふたりの出会いや結婚生活を描いた清野氏の漫画『壇蜜』が上梓される。新しい結婚の形をそこで垣間見てみたい。
「あとは、やはり別居婚のプロともいうべき、神田うのさんですね。昨年末に雑誌のインタビューで“もともとは週半分くらい一緒にいるスタイル”“数年はべったりだったが、この2年ほどは別々の家に住んでいる”と明かしました。
結婚式を9回も挙げて自分スタイルを貫き通すなど、“気持ち”を優先したほうがこれからもうまくいきそう。何不自由ないふたりにベストの選択だったのでは」
別居婚が結婚のスタンダードになる日が来るのかも!
取材・文/山部和歌子