ラサール石井

 社民党がタレントのラサール石井を7月20日に投開票が行われる参議院議員選挙に比例代表候補として擁立すると発表した。

沢尻エリカの逮捕時には“陰謀論”発言

 ラサールは翌30日に国会内で、社民党の福島瑞穂党首とともに記者会見を行い正式に出馬を宣言。同党から複数回の出馬オファーを受けていたといい、出馬の理由として「芸能人は政治を語るなと言われてきた。政権批判する者は口を閉じていろと。だけど黙っているのはやめた」「政治発言することを仕事としてこれからやっていく」と決意を語った。

 ラサールは鹿児島県の名門進学校のラ・サール高等学校出身。早稲田大学除籍の経歴を持つ。豊富な知識を生かしたインテリタレントとして活躍してきた。出馬は想定の範囲内ではあったが、ネット上ではラサールの「黙っているのはやめた」発言にツッコミの声が相次いでいる。

《今まで黙ってたことなんてなかったがな》
《いろんなことに対してSNSで発言してた気がするけど》

 ラサールは芸能人としては珍しくSNS上で政治や社会に関する発言を繰り返してきたと語るのはスポーツ紙記者だ。

「2019年11月に女優の沢尻エリカさんが合成麻薬のMDMAを所持した麻薬取締法違反の容疑で逮捕されると、ラサールさんは当時ツイッターを更新。《政府が問題を起こし、マスコミがネタにし始めると芸能人が逮捕される》と書き込み、物議を醸しました」

 芸能人の大スキャンダルの裏では、政府が国民にとって不利益となる重大な決定をひそかに進めているといった主張は、かねてからネット上でよく見られる“陰謀論”のひとつだ。

14年前の信じられないセクハラ暴言

 さらには2011年にフィギュアスケートの選手に対して“セクハラ”発言をしていると前出のスポーツ紙記者が続ける。

「ラサールさんは選手に対して《早く彼氏を作るべき。エッチしなきゃ〇〇〇や△△△(編集部注:ライバル選手の名前)には勝てないよ。棒っ切れが滑ってるみたい。女になって表現力を身に付けて欲しい。オリンピックまでにガッツリとことん!これは大事》と投稿して大問題になりました」

 ラサールは《ちょっと暴言吐きます》と前置きはしていたものの、“ちょっと”どころではすまない事態となり、書き込みを削除し、《全女性の皆様、お名前を出してしまった各選手の方々、関係者各位、何より選手ご本人とファンの皆様に心より謝罪いたします》とお詫びした。

 これまでのラサールのSNSの使い方を見るに“黙って”などおらず、むしろ“おしゃべり”が過ぎるくらいだ。

福島瑞穂(社民党)

 今回の“ラサール擁立”の背景には、社民党が選挙で得票率2%を獲得できず政党要件を失う可能性があるため、知名度のある候補に白羽の矢を立てたという事情がある。窮余の策とはいえ、問題発言も多いラサール石井の擁立は波紋を呼びそうだ。